キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2025年チャンピオンズC

内有利傾向が顕著

中京ダート1800mで施行される様になってからの過去11回のチャンピオンズCでは、同コースの基本傾向通りに内枠有利が顕著で、ザックリと「内枠(複勝率3割弱)>中〜外枠(複勝率2割弱)>大外枠(複勝率4.8%)」というかなり偏った出目となっています。


■データ1 チャンピオンズカップの枠番別成績(14年以降)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1枠 1- 2- 2-14/19 5.30% 15.80% 26.30% 11 87
2枠 2- 2- 2-16/22 9.10% 18.20% 27.30% 310 111
3枠 3- 0- 3-16/22 13.60% 13.60% 27.30% 70 121
4枠 1- 2- 0-19/22 4.50% 13.60% 13.60% 26 99
5枠 2- 1- 1-18/22 9.10% 13.60% 18.20% 131 59
6枠 1- 1- 2-18/22 4.50% 9.10% 18.20% 60 85
7枠 0- 3- 1-18/22 0.00% 13.60% 18.20% 0 105
8枠 1- 0- 0-20/21 4.80% 4.80% 4.80% 18 10

また、本質的にいかに内を立ち回る競馬ができるかどうか、が重要な点ですので、スタート地点である枠番の内外と共に、道中から勝負所にかけての進路取りの内外の方により重きを置いて捉えるべきです。

そこで全11年の好走馬33頭を4角の進路別にカウントすると、「内目の進路馬23頭」・「中程の進路馬5頭」・「外目の進路馬は5頭」で、やはり圧倒的に道中から勝負所(最終コーナー)までを内目で立ち回っていた馬が有利という結果が出ています。

昨年のチャンピオンズCでも、逃げたレモンポップが1着で、ムーア騎手騎乗で徹底して最内を狙ってきたドゥラエレーデが人気薄3着、2年連続で内目を立ち回って中程を突いてきたウィルソンテソーロがやはり2着に入ってくるという内有利の決着となりました。

大型の逃げ系馬と非大型の差し馬が狙い目

ダートの頂上決戦だけに、第一には絶対的な能力の有無こそ真っ先に考えなければならないポイントとなります。その上で第二には「枠番」と「馬のタイプと騎手のタイプ」から算出して中京ダートのゴールデンルートである内を立ち回る競馬ができそうかどうか、で評価の意上げ下げをすべきです。

「馬のタイプ」というのは、「モマれるのを苦にせずに起用に内を突けるタイプの馬」と「前に行き切れるタイプの馬」に二分でき、さらに「来る馬」を見極めるポイントとして馬体重があります。

過去のチャンピオンズCで、人気薄(6番人気以下)で差して好走したのは6頭いますが、その内5頭は全て勝負所では内を立ち回る形でした。そしてそれらの5頭中4頭に共通するのは480キロ台以下というチャンピオンズC出走馬の中では小柄な馬格の非大型馬だったという点です。

逆に人気薄で逃げor番手競馬で好走したのは4頭いて、全て馬体重500キロ台以上の大型馬でした。まとめると差し馬は480キロ台以下の非大型馬を重視、逃げ系馬は500キロ台以上の大型馬を重視すべきということです。

牝馬不利な中京ダート1800m

近年、JRAでも牝馬のダート路線が整備されつつあることに伴って積極的にダートに矛先を向ける牝馬が増えていることで、以前と比べると牝馬のダート馬の質と量は向上傾向にあります。

とはいえども、やはりダートの中距離以上レースにおいては、根本的に体力と馬力で上回る牡馬が圧倒的に優勢となっています。上級クラス戦の牡馬牝馬混合戦において牝馬が活躍するというのは極めて稀ですし、通用することすらもまだまだ珍しいことになっています。

その中でも特に牡馬が圧倒的に優勢となっているコースが、今回の中京ダート1800mです。14年以降のダート1800mの3勝クラス以上の牡馬牝馬混合戦における牝馬の成績データを参照すると、この中京では複勝率ベースでは全場の中で最も悪い成績となっています。


■データ2  14年以降の3勝クラス以上×牡馬混合戦のダート1800mにおける牝馬の競馬場別成績

場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
新潟 8-  4- 10- 55/ 77 10.40% 15.60% 28.60% 260 125
中山 12- 20- 20-219/271 4.40% 11.80% 19.20% 44 87
中京 6-  2-  4- 77/ 89 6.70% 9.00% 13.50% 126 55
京都 11-  8- 11-125/155 7.10% 12.30% 19.40% 59 54
阪神 9- 14- 11-145/179 5.00% 12.80% 19.00% 37 46

チャンピオンズCでは、15年に牝馬のサンビスタが12番人気1着という印象的な激走劇がありました。単勝回収率についてはそれに引っ張られた高い数字となっていますが、それはあくまでも例外中の例外の出来事で、タフさが求められるコース形態の中京では、牝馬は苦戦を強いられることが圧倒的に多くなっているのが実情です。。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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