関屋記念が行われる新潟芝外回りコースは、JRAの全コースの中で最後の直線(ホームストレッチ)距離が最も長い形態となっており、いかにそれを味方に付けられる走りができるかどうかが、キーポイントであると言えます。それを味方に付ける走りとは、650メートル超の長過ぎる直線でも“脚を失くさずに”、そして“脚を余さずに”走り切るということを指します。
| 馬体重 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 420〜439kg | 0- 1- 0- 5/ 6 | 0.00% | 16.70% | 16.70% | 0 | 36 |
| 440〜459kg | 1- 1- 0- 15/ 17 | 5.90% | 11.80% | 11.80% | 40 | 30 |
| 460〜479kg | 1- 2- 3- 30/ 36 | 2.80% | 8.30% | 16.70% | 26 | 42 |
| 480〜499kg | 4- 3- 3- 47/ 57 | 7.00% | 12.30% | 17.50% | 40 | 45 |
| 500〜519kg | 1- 1- 1- 24/ 27 | 3.70% | 7.40% | 11.10% | 14 | 49 |
| 520〜539kg | 2- 2- 2- 8/ 14 | 14.30% | 28.60% | 42.90% | 130 | 135 |
| 540〜 | 1- 0- 1- 3/ 5 | 20.00% | 20.00% | 40.00% | 76 | 168 |
まず長過ぎる直線でも脚を失くさないことに直結するファクターとしては、“馬自身の物理的な脚の長さとトビの大きさ≒馬格の大きさ”が第一に挙げられます。実際に近10年の関屋記念では、馬体重439キロ以下の超小型馬は、ほとんどが一桁人気でありながらも [0-1-0-5](複勝率16.7%)という低調成績となっているのに対して、馬体重520〜539キロの超大型馬が[2-2-2-8](複勝率42.9%)で単複回収率130%という好成績をマークしている通り、確率的にも期待値的にも馬格が大きければ大きい程に狙いが立つという見方ができます。
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 1- 1- 0-15/17 | 5.90% | 11.80% | 11.80% | 40 | 27 |
| 2枠 | 1- 0- 1-16/18 | 5.60% | 5.60% | 11.10% | 67 | 37 |
| 3枠 | 1- 0- 3-15/19 | 5.30% | 5.30% | 21.10% | 51 | 47 |
| 4枠 | 0- 2- 1-16/19 | 0.00% | 10.50% | 15.80% | 0 | 77 |
| 5枠 | 0- 0- 2-18/20 | 0.00% | 0.00% | 10.00% | 0 | 21 |
| 6枠 | 0- 2- 1-17/20 | 0.00% | 10.00% | 15.00% | 0 | 39 |
| 7枠 | 4- 3- 1-16/24 | 16.70% | 29.20% | 33.30% | 76 | 101 |
| 8枠 | 3- 2- 1-19/25 | 12.00% | 20.00% | 24.00% | 73 | 71 |
また、長過ぎる直線でも脚を余さないことに直結するファクターとしては、“進路取り≒枠順”が第一に挙げられます。過去の関屋記念の好走馬のほとんどは直線をノーブレーキで惰性の利いたレース振りをしていた馬ばかりとなっており、それを実現しやすい逃げ馬&番手馬と外枠馬が好成績をマークしています。実際に近10年の関屋記念では4角1〜2番手通過順位馬が5勝を挙げており、また7〜8枠の外枠馬が7勝を挙げています。
この時期の3歳上条件クラス戦では3歳馬優位は常識となっていますが、それはJRAのレース番組の構造的に同じ条件クラスに在籍している馬同士を比較すれば、必然的に1年間現級を突破できなかった古馬よりも、これから現級を突破する馬が多く潜んでいる3歳馬の方が強い馬が揃っているというのが根本的な要因であり本質であると考えます。
3歳馬の出走が多すぎるので潰しあいの様相にもなる1勝クラス戦となると1頭あたりの期待値はそこまで高くありませんが、3歳馬の出走が1レースあたり1〜2頭前後に限られる夏前の2勝クラス戦(特にダート戦)では、ベタ買いOKなレベルで確率的にも期待値的にも3歳馬を買っていれば間違いないという状況が生まれています。
ただし、その中でも例外的に3歳馬を買うべきではない、実は3歳馬が不利となるのが“ハンデ戦”です。例えば20〜24年の夏場6〜8月の2勝クラス戦×ダート戦の定量戦では3歳馬は複勝率46%・単複回収率106%なのに対して、同じくハンデ戦では3歳馬は複勝率41%・単複回収率59%まで急激に数字を落とします。
その要因としては、この時期のハンデ戦においては、3歳馬は相対的にハンデを背負わされやすいというのが全てだと考えられます。
| クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ハンデ戦 | 4- 7- 6- 59/ 76 | 5.30% | 14.50% | 22.40% | 34 | 77 |
| 別定 | 13- 9- 7- 86/115 | 11.30% | 19.10% | 25.20% | 82 | 75 |
| 定量 | 3- 1- 2- 16/ 22 | 13.60% | 18.20% | 27.30% | 167 | 105 |
そしてそれは条件戦だけでなくオープン競走においても同じで、ほぼ全ての3歳馬についてハンデ戦の方が相対的に斤量不利となっており、それで実際に近年の夏場の芝重賞競走においても3歳馬の成績は定量戦や別定戦よりもハンデ戦で少なからず落としている状況となっています。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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