先週の金鯱賞を取り上げた回でも『1〜2番ゲート馬ばかりくる最近の中京芝重賞レース』についてプッシュしました。そこでも2番ゲートを引いたホウオウビスケッツがキチンと2着に好走したことで、近1年の中京芝重賞で1〜2番ゲートを引いた馬が馬券に絡まなかったのはわずか1戦のみとなっているほどです。
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 4- 2- 8-27/41 | 9.80% | 14.60% | 34.10% | 78 | 111 |
| 2枠 | 6- 3- 1-36/46 | 13.00% | 19.60% | 21.70% | 47 | 37 |
| 3枠 | 2- 6- 3-36/47 | 4.30% | 17.00% | 23.40% | 45 | 139 |
| 4枠 | 8- 1- 2-39/50 | 16.00% | 18.00% | 22.00% | 155 | 70 |
| 5枠 | 0- 3- 6-44/53 | 0.00% | 5.70% | 17.00% | 0 | 51 |
| 6枠 | 2- 3- 2-46/53 | 3.80% | 9.40% | 13.20% | 23 | 59 |
| 7枠 | 2- 7- 2-49/60 | 3.30% | 15.00% | 18.30% | 100 | 55 |
| 8枠 | 4- 3- 4-51/62 | 6.50% | 11.30% | 17.70% | 45 | 53 |
最近は重賞だけでなく、中京芝全体でも同様の傾向が発生していて、その中でも特に顕著なのが短距離です。
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 34- 31- 35-336/436 | 7.80% | 14.90% | 22.90% | 102 | 77 |
| 2枠 | 32- 40- 36-345/453 | 7.10% | 15.90% | 23.80% | 83 | 95 |
| 3枠 | 43- 46- 32-351/472 | 9.10% | 18.90% | 25.60% | 83 | 87 |
| 4枠 | 39- 36- 39-378/492 | 7.90% | 15.20% | 23.20% | 76 | 84 |
| 5枠 | 31- 44- 47-389/511 | 6.10% | 14.70% | 23.90% | 36 | 77 |
| 6枠 | 29- 23- 33-441/526 | 5.50% | 9.90% | 16.20% | 108 | 60 |
| 7枠 | 45- 30- 27-554/656 | 6.90% | 11.40% | 15.50% | 45 | 41 |
| 8枠 | 31- 34- 36-576/677 | 4.60% | 9.60% | 14.90% | 67 | 56 |
20年以降の中京芝短距離の枠番別成績データを見ての通り、総じて内寄りの枠番が優秀な数字をマークしています。特に1〜2枠は全頭をベタ買いした際の単複回収率が約90%なのに対して、7〜8枠は同回収率が約50%と、その差は歴然です。
この中京芝短距離自体が備えている内有利の普遍的な傾向と、今の中京芝重賞における内有利のトレンドが組み合わされるという相乗効果により、通常時以上に極端な内有利決着が想定されるのが、今回のファルコンSであるという見方ができます。
一昨年のファルコンSは、6番ゲートから直線で最内のラチ沿いを捌いてきたタマモブラックタイが8番人気ながらも勝利し、2番ゲートから内を立ち回る競馬をしたカルロベローチェが2着に入り、4番ゲートのサウザンサニーが14番人気で3着に食い込むという完全な内有利の決着でした。
また昨年のファルコンSは、後に古馬混合のG2・スワンSも勝利するダノンマッキンリーが力の違いで大外枠から勝利したものの、6番ゲートから逃げたオーキッドロマンスが5番人気で2着に粘り込むなど、やはり内有利の決着でした。
今年のファルコンSにおいても同傾向に逆らうのは得策ではなく、まずは特注ゲートの1〜2番ゲートを引き当てた馬を中心視して、鬼門ゲートの大外枠を引いた馬は軽視するのが先決です。
現3歳世代のオープンクラス戦線においては、牝馬よりも牡馬の活躍が目立つ『牡高>牝低』という世代内の力関係と、短マイル路線よりも中距離路線の方がレベルは高い『中距離タイプ>マイラータイプ』という世代内の力関係が指摘できます。
その最たるが昨年の阪神ジュベナイルフィリーズで、前走牝馬限定重賞組と前走マイル以下戦組は1頭も馬券に絡めず、ほんの一握りしかいなかった前走牡馬牝馬混合戦組&前走中距離戦組によるワンツースリーという決着となりました。
今年に入ってからの3歳重賞でも、中距離G1の前走ホープフルS組は3勝を挙げているのに対して、マイルG1の前走朝日杯フューチュリティS組&阪神JF組はわずか1勝しかしていないというのも、中距離と短・マイルのオープンクラス競走の、レベル格差を反映したものと見ることができます。
| 前走クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 新馬 | 2- 0- 0- 8/10 | 20.00% | 20.00% | 20.00% | 106 | 47 |
| 未勝利 | 0- 1- 1-10/12 | 0.00% | 8.30% | 16.70% | 0 | 192 |
| 1勝 | 1- 2- 2-16/21 | 4.80% | 14.30% | 23.80% | 23 | 104 |
| OP特別 | 0- 0- 0- 0/ 0 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
| 重賞 | 2- 2- 2-18/24 | 8.30% | 16.70% | 25.00% | 191 | 82 |
ここまでの3歳短・マイル重賞は5レースありましたが、前走重賞&オープン特別組よりも前走新馬&未勝利&1勝クラス組の方が好成績をマークしています。よって、今回のファルコンSにおいても前走のレース格が高い既存勢力よりも、人気になりづらい初重賞挑戦となる新興勢力の方にもチャンスは大きく、狙い目とも言えるでしょう。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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