22年の中京芝レース全体の枠番別成績(複勝率順)は「2枠→3枠→4枠→1枠」、23年は「2枠→3枠→5枠・7枠」というやや内枠有利という順番でしたが、24年に至っては「1枠→2枠→3枠→4枠」というキレイな数字通りの順番となりました。
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 18- 16- 31-158/223 | 8.10% | 15.20% | 29.10% | 65 | 90 |
| 2枠 | 17- 31- 18-166/232 | 7.30% | 20.70% | 28.40% | 50 | 96 |
| 3枠 | 18- 21- 20-179/238 | 7.60% | 16.40% | 24.80% | 83 | 81 |
| 4枠 | 24- 15- 22-190/251 | 9.60% | 15.50% | 24.30% | 68 | 91 |
| 5枠 | 24- 21- 14-201/260 | 9.20% | 17.30% | 22.70% | 62 | 54 |
| 6枠 | 18- 17- 21-211/267 | 6.70% | 13.10% | 21.00% | 52 | 51 |
| 7枠 | 14- 17- 11-272/314 | 4.50% | 9.90% | 13.40% | 24 | 36 |
| 8枠 | 26- 22- 21-258/327 | 8.00% | 14.70% | 21.10% | 65 | 70 |
その中でもさらに内枠有利の傾向となっているのが重賞です。相対的に前半のラップが速くなりやすい下のクラスのレースよりも、前半のラップではなく3〜4コーナー部分を含む中盤以降のラップが速くなりやすい上のクラスのレースの方が、内枠を生かす競馬でのアドバンテージが大きくなりやすいということだと考えられます。
今年の年初に行われた京都金杯では1番ゲートのロジリオンが3着に好走し、2番ゲートのセオが人気薄で4着に食い込み、日経新春杯では1番ゲートのマイネルエンペラーが人気薄で3着に激走を果たしています。
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 4- 2- 8-26/40 | 10.00% | 15.00% | 35.00% | 80 | 114 |
| 2枠 | 6- 2- 1-36/45 | 13.30% | 17.80% | 20.00% | 48 | 34 |
| 3枠 | 2- 6- 3-35/46 | 4.30% | 17.40% | 23.90% | 46 | 142 |
| 4枠 | 8- 1- 1-39/49 | 16.30% | 18.40% | 20.40% | 158 | 63 |
| 5枠 | 0- 3- 6-43/52 | 0.00% | 5.80% | 17.30% | 0 | 52 |
| 6枠 | 1- 3- 2-46/52 | 1.90% | 7.70% | 11.50% | 7 | 56 |
| 7枠 | 2- 7- 2-47/58 | 3.40% | 15.50% | 19.00% | 104 | 57 |
| 8枠 | 4- 3- 4-49/60 | 6.70% | 11.70% | 18.30% | 46 | 55 |
今年だけではなく、実に22年神戸新聞杯から25年日経新春杯までの中京芝重賞28戦中21戦で1~2番ゲートを引いた馬が馬券に絡んでいるほどの強力傾向ですので、今回の金鯱賞も含めて今春一連の中京芝重賞においても同ゲート馬を重視するのが先決です。
この中京芝2000mは少し前まで屈指の逃げ先行有利コースとなっていました。17年1月から22年3月までの同コースで行われた牡馬牝馬混合の重賞では、ほとんどが非上位人気馬だった逃げ馬の好走率が6割超という超好成績をマークしていました。特に21年金鯱賞でのギベオン(10番人気1着)から22年金鯱賞ジャックドール(1番人気1着)のスパンでは5レース連続で逃げ馬が好走するなど、逃げ馬の好走&激走が際立っていました。
ただし、そういう目に見えて顕著な傾向というものに対しては、レース戦略を組み立てる騎手サイドも把握&研究して臨むことになりますので、それに抗おうとする方向性の乗り方の工夫がされることになります。
実際にここ最近の中京芝2000mでは、逃げ馬に対して厳しく乗る騎手意識の変化もあってか、総じて逃げ先行馬の好走比率が下がり、差し馬の好走比率が上がっています。
具体的にそれらは大きく2つのパターンに分けられます。一つ目には明らかに前半のペースが速いレースが増えているという点です。コース改修後の12年から23年3月までに中京芝2000mで重賞は42レース行われましたが、その中で前半3Fが35秒以下だったのはわずか1レースだけでした。それが23年12月以降に行われた5レース中3レースは35秒以下となっており、そこには明らかなレース傾向の変化が読み取れます。
二つ目は動き出した早いレースが増えているという点です。具体的には23年中日新聞杯や24年中日新聞杯(ともに1着先行馬→2着差し馬→3着差し馬の差し有利決着)が典型ですが、レースが残り4F地点から動くと差し有利になりがちで、逆にレースが3F地点まで動かないと先行有利になりがちなので、以前よりも前半のペースと動き出しのタイミングが早いレースが増えたことが有利な脚質傾向の変遷に繋がっているものと考えられます。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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