秋の国内芝スプリント路線の頂上決戦として、中山芝1200mの舞台で行われるスプリンターズS。今回の予想で一にも二にも念頭に入れなければならないのは、近年のスプリンターズSと今秋開催の中山芝の枠順の傾向で、ズバリ内枠有利は間違いないだろうという点です。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2- 1- 4-11/18 | 11.10% | 16.70% | 38.90% | 137 | 187 |
2枠 | 1- 2- 1-14/18 | 5.60% | 16.70% | 22.20% | 29 | 96 |
3枠 | 1- 0- 3-14/18 | 5.60% | 5.60% | 22.20% | 27 | 87 |
4枠 | 3- 2- 0-13/18 | 16.70% | 27.80% | 27.80% | 49 | 61 |
5枠 | 1- 2- 0-14/17 | 5.90% | 17.60% | 17.60% | 12 | 57 |
6枠 | 0- 1- 0-17/18 | 0.00% | 5.60% | 5.60% | 0 | 8 |
7枠 | 1- 0- 0-17/18 | 5.60% | 5.60% | 5.60% | 51 | 21 |
8枠 | 0- 1- 1-16/18 | 0.00% | 5.60% | 11.10% | 0 | 53 |
馬場改修後の15年以降、スプリンターズSで唯一単複回収率が100%を超えているのは[1枠]です。好走率が高い枠順を並べると[1枠→4枠→2枠・3枠]で内枠ばかりで、逆に[6〜8枠]の外枠は極端に成績を落としています。
5番人気以下で3着以内に入った面々を振り返えると、15年2着サクラゴスペル(2枠)・3着ウキヨノカゼ(3枠)、16年3着ソルヴェイグ(2枠)、17年2着レッツゴードンキ(1枠)・3着ワンスインナムーン(3枠)、18年2着ラブカンプー(5枠)・3着ラインスピリット(1枠)、20年3着アウィルアウェイ(8枠)、21年3着シヴァージ(1枠)、22年1着ジャンダルム(1枠)・2着ウインマーベル(4枠)・3着ナランフレグ(3枠)、23年2着マッドクール(5枠)の通りで、内枠に入った馬ばかりです。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 11- 6- 1-31/49 | 22.40% | 34.70% | 36.70% | 150 | 145 |
2枠 | 6- 5- 4-38/53 | 11.30% | 20.80% | 28.30% | 60 | 76 |
3枠 | 4- 2- 6-47/59 | 6.80% | 10.20% | 20.30% | 104 | 45 |
4枠 | 5- 8- 8-44/65 | 7.70% | 20.00% | 32.30% | 69 | 80 |
5枠 | 7- 9- 6-44/66 | 10.60% | 24.20% | 33.30% | 102 | 75 |
6枠 | 3- 5- 7-55/70 | 4.30% | 11.40% | 21.40% | 251 | 88 |
7枠 | 3- 2- 6-65/76 | 3.90% | 6.60% | 14.50% | 8 | 26 |
8枠 | 2- 4- 3-70/79 | 2.50% | 7.60% | 11.40% | 39 | 60 |
そして今秋開催の中山芝についても例年以上の内枠有利の傾向が出ており、[1枠]と[7〜8枠]を比較すると前者が後者を約3倍も上回るという極端な成績差が生じています。もちろん芝1200mにおいても同様で、今開催に行われた8戦中4戦では[1枠]の馬が勝利を挙げています。それら2つの傾向からして、今年のスプリンターズSでも内枠(特に1枠)を引いた馬を重視すべきです。
09年以降で前半3Fタイムが後半3Fタイムよりも1.0秒以上速いHペースだったのは09年・11年・12年・13年・18年・19年・20年・22年・23年の計9年ありましたが、当該年の3着以内好走馬27頭中17頭は、新馬戦と地方戦を除く距離1600m以上のレースで好走歴を有していない馬でした。
逆に非Hペースだった計5年では、当該年の3着以内好走馬15頭中13頭が、距離1600m以上のレースでの好走歴を有している馬でした。
速い流れになるレースになると生粋のスプリンターに軍配が挙がり、逆に後半が速い流れになると末脚に勝る距離1400m以上も守備範囲としているマイラー寄りの馬に軍配が挙がるということを示しています。
年間平均 | スプリンターズS | |
---|---|---|
13年 | 33.6 | 32.9(1.4前傾) |
15年 | 34.0 | 34.1(0.1後傾) |
16年 | 34.0 | 33.4(0.8後傾) |
17年 | 34.0 | 33.9(0.2後傾) |
18年 | 33.7 | 33(2.3前傾) |
19年 | 33.7 | 32.8(1.5前傾) |
20年 | 33.7 | 32.8(2.7前傾) |
21年 | 33.9 | 33.9(0.5前傾) |
22年 | 33.4 | 32.7(2.4前傾) |
23年 | 33.9 | 33.3(1.4前傾) |
24年 | 33.6 |
(※スプリンターズSの前週までに行われた[中山芝1200m][良馬場][1勝クラス以上]に該当する全レースの平均)
今年どちらのペースになるかについては、今年これまでに行われた中山芝1200mのレースのラップ傾向が大いに参考になります。簡単に言えば騎手の間で前半から飛ばすHペースの競馬が流行っている年にはスプリンターズSもHペースになりやすく、またその逆も然りということです。
今年は近10年では22年に次いで2番目に速いペースを刻む傾向となっています。その22年スプリンターズSでは、前傾度2.4秒という超Hペース競馬となり、マイル好走実績無し馬が2頭好走して、マイル実績上位の人気3頭(ナムラクレア・シュネルマイスター・メイケイエール)が馬券外に飛ぶという決着でした。今年もそれと似た様な決着が起こる可能性が考えられます。
キムラヨウヘイの
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
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