前2週に渡って取り上げた通り、今年の中京の春開催は通常のスケジュールの年とは異なり1月の冬開催が行われず、従来よりも長い期間芝の養生がされていたこともあってか、特に短距離では内枠有利のレース傾向が出現しています。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 0- 0- 2-12/14 | 0.00% | 0.00% | 14.30% |
2枠 | 0- 1- 3-10/14 | 0.00% | 7.10% | 28.60% |
3枠 | 1- 3- 0-10/14 | 7.10% | 28.60% | 28.60% |
4枠 | 4- 0- 1- 9/14 | 28.60% | 28.60% | 35.70% |
5枠 | 0- 2- 1-12/15 | 0.00% | 13.30% | 20.00% |
6枠 | 0- 0- 1-15/16 | 0.00% | 0.00% | 6.30% |
7枠 | 2- 0- 0-18/20 | 10.00% | 10.00% | 10.00% |
8枠 | 1- 2- 0-18/21 | 4.80% | 14.30% | 14.30% |
ファルコンSに限っては大外枠を引いたダノンマッキンリーが勝利するという予想外の決着となってしまいましたが、先週合わせて4鞍行われた中京芝短距離コースで真ん中よりも外のゲート番から好走した馬はこの1頭だったことからも、やはり依然として重視すべきは内寄りの枠順を引き当てた馬となります。
春の芝スプリント路線の頂上決戦の位置付けである高松宮記念ですが、秋に中山で施行されるスプリンターズSがスプリンターによるスプリンターのためのレースであるのに対して、この高松宮記念は必ずしもそうではなく、スプリンターよりもマイラーのためのレースとなっているのが実際の所です。
実際に過去年の好走馬の顔触れを振り返ると、7年前と6年前は桜花賞馬でありマイル路線の馬というイメージが強いレッツゴードンキが2年連続で2着。5年前は芝1200m初挑戦だったミスターメロディーが勝利し、4年前もクリノガウディーが15番人気の低評価ながらも1位入線(4着に降着)を果たしました。3年前も上位入線馬3頭中2頭を初スプリント挑戦馬が占めました。2年前も全出走馬の中で3頭しかないかった初スプリント挑戦馬であるロータスランドが2着に食い込みました。
極端な道悪で行われた昨年こそその限りではありませんでしたが、それ以外の年では軒並み距離1400m以上の路線を主戦場としていたマイル色が濃い馬=スプリント色が薄い馬の活躍が目立っています。
よって、距離1200mよりも距離1400m以上の実績がある馬と、前走1200mで好走していた馬よりも前走1400mで好走している馬の方を重視すべきです。
そんなスプリント色が薄い中京芝1200mとスプリント色が濃い中山芝1200mとでは、同じ距離のレースとはいえども走る馬の顔触れが食い違うということが起こります。実際に過去10年のスプリンターズS勝ち馬の高松宮記念成績は[1-2-2-9](単勝回収率39%/複勝回収率78%)で、G1ホースというハイレベルな母集団であることを踏まえれば低調な数字と言わざるを得ません。
前走レース名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
阪神カップ | 0- 1- 1- 6/ 8 | 0.00% | 12.50% | 25.00% |
シルクロードS | 5- 2- 1-25/33 | 15.20% | 21.20% | 24.20% |
京都牝馬S | 0- 2- 0- 7/ 9 | 0.00% | 22.20% | 22.20% |
フェブラリーS | 0- 1- 0- 4/ 5 | 0.00% | 20.00% | 20.00% |
阪急杯 | 2- 2- 3-37/44 | 4.50% | 9.10% | 15.90% |
オーシャンS | 1- 2- 4-54/61 | 1.60% | 4.90% | 11.50% |
京阪杯 | 0- 0- 0- 4/ 4 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
そして高松宮記念のステップレースとしては阪急杯とオーシャンSの2つのレースが設定されていますが、中京芝1200mと通ずる所が大きい芝1400mのレースである阪急杯についてはそこで勝った馬が高確率で高松宮記念でも好走馬となっているのに対して、中京芝1200mと直結しない中山芝1200mのレースであるオーシャンSについてはそこで勝った馬は過去10年の高松宮記念では全て馬券外で、逆にそこで5着以下に凡走していた馬が高松宮記念で一変して穴をあけるというケースが度々起こっています。それも含めて高松宮記念で二桁人気の大穴をあけた馬の6頭中5頭は、前走オーシャンS凡走馬か前年スプリンターズS凡走馬のどちらかに当てはまる馬となっています。
キムラヨウヘイの
推奨馬は
アプリで紹介!
ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
記事に紹介されているような分析が自分でできる! |
あらゆる切り口で競馬データを分析可能! |