キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2024年中山記念

先行有利傾向が顕著だった以前の中山記念

23年中山記念の重賞アナライズでは『4角4番手以内が必勝ポジション』という内容を述べました。それは開催序盤の馬場が良い時期に行われるという点と、この先に本番レースが控えているので馬を消耗させたくないという騎手意識と、本番レースで操縦性を高めるために位置取りよりも折り合い重視の競馬をさせたいという騎手意識から、自ずと「先行有利」が形成されがちという理由からでした。実際に一昨年までの中山記念では10年連続で4角4番手以内の先行馬が勝利を収めるなど、先行馬ばかりが好走馬に名を連ねるという決着が続いていました。

ただし、一昨年は勝利したのは逃げ馬のパンサラッサではありましたが、2着と3着には差し追い込み馬が食い込むという差し有利寄りの決着でしたし、昨年にいたっては道中後方待機の2頭によるワンツーという予想とは真逆の完全な差し決着となってしまいました。


■データ1  近年の中山記念の3着内好走馬の脚質データ

年度 1着馬の脚質 2着馬の脚質 3着馬の脚質 3着内好走馬の3角通過順位の平均
23 差し 差し 逃げ 6.3
22 逃げ 差し 差し 5.7
21 先行 先行 先行 3.3
20 先行 先行 先行 3
19 先行 先行 差し 4
18 先行 先行 逃げ 2.3
17 先行 差し 逃げ 4

メンバーレベルの低下に伴って非先行有利傾向に変化

何故それまで絶対先行有利レースだった中山記念で、2年連続で従来の傾向とは異なる差し決着が起こったのかと言えば、一番の理由はメンバーレベルが低いレースだったからと考えます。

出走してくる人馬は誰もが勝利を目指して力の限りを尽くし合うG1レースを除いて、基本的にはメンバーレベルが高いレースほどいわゆる“凡戦”になりやすいものです。能力が高い馬ほどに先を見据える競馬を志向するのと、ギャンブルはせずに無難な形で自身のパフォーマンスを出し切るということに注力するということで、それらが集結するレースは大人しいレースに、言い換えれば観客目線ではハラハラドキドキ感の薄い見所の乏しい凡戦が形成されがちというわけです。

逆に能力が見劣る馬ほどギャンブル騎乗や変化のあるレースで活路を求めるということで、それらが集結するレースは激しいレースになりがちというわけです。

実際に20年以降に行われたG2レースで特にハイレベルメンバーが集結したレースだったのは、20年中山記念・20年チューリップ賞・21年金鯱賞・22年金鯱賞・22年札幌記念・22年毎日王冠の6レースがあげられますが、22年毎日王冠以外の5レースの3着内好走馬15頭中13頭は4角4番手以内の逃げ先行馬が占めているという先行有利傾向が読み取れます。逆に低レベルメンバーによるG2レースでは、逃げ馬が案外振るわずに、差し馬が健闘しているという傾向が読み取れます。


■データ2  20年以降のハイレベルG2レースの脚質別成績

脚質上り 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
平地・逃げ 2- 1- 1- 2/ 6 33.30% 66.70% 3821 383
平地・先行 3- 3- 4-10/20 15.00% 50.00% 112 107
平地・中団 1- 1- 1-23/26 3.80% 11.50% 11 23
平地・後方 0- 1- 0-18/19 0.00% 5.30% 0 9
平地・マクリ 0- 0- 0- 1/ 1 0.00% 0.00% 0 0

■データ3  20年以降の低レベルG2レースの脚質別成績

脚質上り 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
平地・逃げ 7-  4-  5- 41/ 57 12.30% 28.10% 111 88
平地・先行 23- 25- 19-137/204 11.30% 32.80% 88 119
平地・中団 23- 24- 26-241/314 7.30% 23.20% 71 80
平地・後方 3-  2-  5-221/231 1.30% 4.30% 8 33
平地・マクリ 1-  0-  1-  2/  4 25.00% 50.00% 415 130

この中山記念においても、4年前まではG1実績馬が多数参戦して数あるG2レースの中でも屈指の好メンバーが揃うレースだったことが単調な先行有利決着傾向を誘発したと考えられて、逆にここ3年はG1実績馬の参戦が減少してメンバーレベルが急激に低下したことが従来とは異なる決着傾向を誘発したと考えられます。

今年の中山記念もG1勝ち馬は2頭のみという、かつてとは隔世の感のある非ハイレベルメンバーによるレースとなりますので、従来の傾向とは異なる非先行有利決着となる可能性が高いと見ます。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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