中京ダート1800mで施行された過去9回のチャンピオンズCでは、同コースの基本傾向通りに内枠有利が顕著で、各枠順に配置された出走馬のレベル差のブレを均した上位人気馬限定のデータではキレイに「内枠>中枠>外枠」という出目となっています。
枠番 | 着別度数 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 0- 2- 1- 3/ 6 | 50.00% | 0 | 160 |
2枠 | 1- 1- 1- 1/ 4 | 75.00% | 47 | 107 |
3枠 | 3- 0- 0- 2/ 5 | 60.00% | 312 | 114 |
4枠 | 1- 0- 0- 3/ 4 | 25.00% | 147 | 47 |
5枠 | 0- 1- 1- 5/ 7 | 28.60% | 0 | 80 |
6枠 | 1- 1- 1- 6/ 9 | 33.30% | 147 | 80 |
7枠 | 0- 2- 0- 4/ 6 | 33.30% | 0 | 63 |
8枠 | 0- 0- 0- 4/ 4 | 0.00% | 0 | 0 |
また、本質的には如何に内を立ち回る競馬ができるかどうかが重要な点ですので、スタート地点である枠順の内外と共に、道中から勝負所にかけての進路取りの内外の方により重きを置いて捉えるべきです。それで全9年の好走馬27頭を4角の進路別にカウントすると「内目の進路馬17頭」・「中程の進路馬4頭」・「外目の進路馬は5頭」で、やはり圧倒的に道中から勝負所(最終コーナー)までを内目で立ち回っていた馬が有利という結果が出ています。
ダートレースの頂上決戦だけに、第一には絶対的な能力の有無こそ真っ先に考えなければならないポイントとなりますが、第二には「枠順」と「馬と騎手のタイプ」からゴールデンルートである内を立ち回る競馬ができそうかどうかで上げ下げをすべきです。
近年、牝馬限定の3勝クラスのレースが新たに行われる様になるなど、ダート路線が整備されるに伴って積極的にその競走に矛先を向ける馬が増えていることで、以前と比べると牝馬のダート馬の質と量は向上傾向にあります。
とはいえども、やはりダートの中距離のレースにおいては、根本的に体力と馬力で上回る牡馬が圧倒的に優勢となっていますので、上級クラス戦の牡馬牝馬混合戦において牝馬が通用すること自体が珍しいことです。
ただし、コースによってはその限りではないというのが大きなポイントで、ダートの中距離の大半のコースでは「牡馬>牝馬」で基本的に牡馬が優位となっているわけですが、中には「牡馬>>牝馬」で極端に牡馬が優位となっているコースもありますし、それらとは逆に「牝馬>牡馬」で牝馬が優位という逆転現象が起こっているコースもあります。
その牝馬が優位となっているコースが、直線で再加速が求められるラップ構成になることで牝馬に備わっている瞬発力が求められがちな新潟ダートです。逆に牡馬が極端に優位となっているコースが、特にタフさが求められる今回の中京ダートです。
場所 | 着別度数 | 複勝率 |
---|---|---|
新潟 | 6- 3- 5- 28/ 42 | 33.30% |
中山 | 5- 8- 14-106/133 | 20.30% |
中京 | 3- 0- 1- 32/ 36 | 11.10% |
京都 | 7- 4- 5- 54/ 70 | 22.90% |
阪神 | 4- 12- 8- 77/101 | 23.80% |
14年以降の各競馬場の良馬場ダート1800mの3勝クラス以上の牡馬牝馬混合戦における牝馬の成績データを参照すると、牝馬優位の新潟と牝馬不利の中京とでは実に好走率で3倍もの大きな成績差が生じています。
このチャンピオンズCでは15年に牝馬のサンビスタの勝利という印象的な激走劇がありましたが、それはあくまでも例外中の例外の出来事で、その一例を除けば牝馬は苦戦を強いられることが圧倒的に多いというのが実情です。
今回は牝馬のアイコンテーラーが人気の一角に推される模様ですが、JBCレディスクラシックと新潟ダートのBSN賞だけに、牡馬優位の土俵で一線級の牡馬相手に太刀打ちできるかと言えば疑問符が付きます。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
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