夏の小倉開催の開催期間の縮小と、京都競馬場の改修工事に伴う変則開催の終了に伴って、今年は2020年以来2度目の開催2週目に行われる北九州記念。
先週開催は週中の雨の影響もあってか開幕週にしてはそこまで速い馬場ではありませんでしたが、それでもメインレースの小倉記念の勝ち時計は1分57秒4という近10年では3番目に速い時計が計時されました。今週も雨が降らない限り、それなりに速い時計が求められるレースが想定されます。
そもそもこの小倉芝1200mは数あるスプリントコースの中でも特に短距離適性≒スピード性能が問われる舞台設定です。開催2週目という例年よりも使い込まれていないタイミングで綺麗な馬場状態で行われるとすれば、なおさらその方向性が問われてくるはずです。
前走距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|---|
同距離 | 18- 18- 18-194/248 | 7.30% | 14.50% | 21.80% | 171 | 100 |
今回延長 | 3- 3- 2- 30/ 38 | 7.90% | 15.80% | 21.10% | 143 | 123 |
今回短縮 | 1- 1- 1- 31/ 34 | 2.90% | 5.90% | 8.80% | 4 | 13 |
そこで狙うべき存在は、過去に高速レースでの好走歴を持ち合わせているという“実績馬”と、高速レースを直近に経験してスピードが磨かれた上でここに臨むという“経験馬”です。
前者については、今年行われた芝1200mの重賞・オープンレースの中で2番目に速い時計が計時されたCBC賞の好走組は評価したいところです。
後者については、前走で今回と同等かそれ以上のスピード競馬を経験しているという面で、小倉芝1200mの重賞レースでは距離延長組の激走が度々見られる一方、その逆となる距離短縮組はかなり分が悪いという明暗クッキリの傾向が出ています。この北九州記念でも過去10年中6年で連対馬を輩出している芝1000mのアイビスサマーダッシュ組は評価したいところです。
夏競馬の3歳以上(3歳・古馬混合)の条件クラス戦では、当然のごとく3歳馬の活躍が目立っており、勝利数・勝率・複勝率・単複回収率の全ての項目で3歳馬が他のどの年齢の馬よりも高い数字をマークしています。
ただし、全ての距離カテゴリーで好成績を挙げているというワケではありません。芝でもダートでも距離が長くなればなるほどに3歳馬が古馬に対して好成績を残している一方、距離が短くなればなるほどに3歳馬が古馬に対して好成績を挙げられていないどころか、むしろ劣勢に陥っているのが実情です。
距離 | 着別度数 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|
1000m〜1300m | 18- 12- 13-128/171 | 25.10% | 59 | 66 |
1400m〜1600m | 24- 16- 18-106/164 | 35.40% | 111 | 89 |
1700m〜2000m | 34- 26- 27-148/235 | 37.00% | 109 | 92 |
2100m〜2400m | 8- 5- 5- 27/ 45 | 40.00% | 66 | 59 |
2500m〜 | 5- 4- 4- 29/ 42 | 31.00% | 174 | 102 |
その考えられる要因は斤量ルールの変更です。昨年まではこの時期の芝短距離戦の3歳馬の良績は軽斤量馬に集中していて、今年からの斤量底上げ(全馬1キロ増)が、特に斤量が利く短距離戦においては3歳馬にとって相対的に不利という方向に作用している可能性が考えられます。
それに加えて8月の“3歳以上”の短距離戦では、昨年までは3歳馬と古馬との斤量差は3キロと規定されていましたが、今年から2キロに縮小されています。8月はまだ2週しか経過していませんが、同条件のレースにおける3歳馬の成績は[6-5-5-52](複勝率23.5%)単複回収率51%で、降級制度廃止以降の同時期での比較では過去最低の成績です。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
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