関屋記念が行われる新潟芝外回りコースは、JRAの全コースの中でも最後の直線(ホームストレッチ)の距離が最も長いコース形態となっており、いかにそれを味方に付けられる走りができるかどうかが、競走結果の命運を分けるキーポイントであると言えます。
それを味方に付ける走りとは、650メートル超の長過ぎる直線でも“脚を失くさずに”、そして“脚を余さずに”走り切るということを指します。
馬体重 | 着別度数 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|
420〜439kg | 0- 0- 0- 8/ 8 | 0.00% | 0 | 0 |
440〜459kg | 0- 2- 1- 11/ 14 | 21.40% | 0 | 45 |
460〜479kg | 1- 2- 2- 28/ 33 | 15.20% | 29 | 41 |
480〜499kg | 4- 2- 3- 48/ 57 | 15.80% | 47 | 39 |
500〜519kg | 1- 2- 1- 24/ 28 | 14.30% | 13 | 52 |
520〜539kg | 2- 2- 2- 10/ 16 | 37.50% | 113 | 118 |
540〜 | 2- 0- 1- 2/ 5 | 60.00% | 232 | 214 |
まず長過ぎる直線でも脚を失くさないことに直結するファクターとしては、“馬自身の物理的な脚の長さとトビの大きさ≒馬格の大きさ”が第一に挙げられます。
実際に近10年の関屋記念では、馬体重520~539キロの大型馬が[2-2-2-10](複勝率37.5%)で単複回収率100%超という好成績をマークしており、さらには馬体重540キロ以上の超大型馬も[2-0-1-2](複勝率60%)で単複回収率200%超という超好成績をマークしている通り、確率的にも期待値的にも馬格が大きければ大きい程に狙いが立つという見方ができます。
対照的に馬体重439キロ以下の超小型馬は、3番人気以内の上位人気馬を複数頭含んでいながらも[0-0-0-8](複勝率0%)という低調成績となっていることからも、それが逆説的に裏付けられます。
次に長過ぎる直線でも脚を余さないことに直結するファクターとしては、“進路取り≒枠順”が第一に挙げられます。
過去の関屋記念の好走馬のほとんどは、直線をノーブレーキで惰性の利いたレース振りをしていた馬ばかりとなっています。例えば昨年の1〜3着好走馬は「2番手追走馬(ウインカーネリアン)→逃げ馬(シュリ)→最終コーナーで馬群の外を回した差し馬(ダノンザキッド)」という組み合わせ。一昨年の1〜3着好走馬は「2番手追走馬(ロータスランド)→最終コーナーで馬群の外を回した差し馬(カラテ)→最終コーナーで馬群の外を回した差し馬(ソングライン)」という組み合わせでした。このように前方と右横に馬が居ないポジショニングで回ってきてスムーズに脚を伸ばすことができる外差し馬と、前方に馬が居ないポジショニングで回ってきて自分のタイミングで脚を使い切ることができる逃げ馬&2〜3番手追走馬が好走パターンと見なすことができます。
枠番 | 着別度数 | 複勝率 |
---|---|---|
1枠 | 1- 0- 0- 1/ 2 | 50.00% |
2枠 | 1- 0- 0- 4/ 5 | 20.00% |
3枠 | 1- 0- 2- 2/ 5 | 60.00% |
4枠 | 0- 2- 0- 0/ 2 | 100.00% |
5枠 | 0- 0- 0- 2/ 2 | 0.00% |
6枠 | 0- 1- 0- 2/ 3 | 33.30% |
7枠 | 1- 0- 1- 5/ 7 | 28.60% |
8枠 | 1- 2- 0- 4/ 7 | 42.90% |
枠番 | 着別度数 | 複勝率 |
---|---|---|
1枠 | 0- 0- 1-14/15 | 6.70% |
2枠 | 0- 0- 2- 8/10 | 20.00% |
3枠 | 0- 0- 0-11/11 | 0.00% |
4枠 | 0- 1- 1-15/17 | 11.80% |
5枠 | 0- 0- 1-14/15 | 6.70% |
6枠 | 0- 1- 1-11/13 | 15.40% |
7枠 | 2- 2- 0-11/15 | 26.70% |
8枠 | 2- 1- 0- 7/10 | 30.00% |
関屋記念は外枠有利というデータが世間的にも知られていると思いますが、好走パターン1つ目の外差し馬に当てはまる馬については圧倒的に外枠を引けた馬から輩出されるということになります。しかし、好走パターン2つ目の逃げ馬と2〜3番手追走馬については外枠よりも先行争いを制しやすい内枠を引けた馬から輩出されるという点で注意が必要です。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
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