2023年レパードS｜キムラヨウヘイの重賞アナライズ

キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2023年レパードS

まず順当に決まるのが３歳ダート重賞レース

レパードSは3歳馬にとってはわずか２レースしかない貴重なJRAダート重賞レースです。将来的に重賞戦線で活躍してくる素質馬が歩を進めてくる一方で、出走馬の大多数は将来的にも条件クラス止まりの馬というのが実情で、JRAの数あるレースの中でも特に能力の上下差が著しい出走馬同士によるレースという点が最大の特徴です。

そこでは多少の適性の食い違いや、枠順や展開の有利不利などがレース結果に及ぼすウエイトは小さくなり、一にも二にも何よりも“能力序列”こそが絶対的なモノとして機能することになります。

■データ１　 レパードSの人気別成績

実際にこのレパードSはレース創設以降の14年間で1番人気が複勝率85.7％と、数多たる重賞レースの中でも屈指の好成績をマークしています。同じ性格を持つユニコーンSでも近17年中14年で上位人気3頭中2頭が馬券に絡んでいる通り、やはり“能力序列”の通りに大よそ決着するという “順当決着”の傾向が指摘できます。

その一方で近年は人気薄の激走も多々見られて“高配当決着”にもなっています。ただし、その波乱の立役者となった面々を振り返って見ると、19年10番人気1着ハヤヤッコ・20年7番人気1着ケンシンコウ・22年7番人気1着カフジオクタゴンなどで、その後の重賞競走でも活躍している馬ばかりとなっています。つまり馬の実力に対して人気が不当に低かっただけで、実際には能力序列が上に位置していた馬がその力通りに走った、という“順当決着”だったのが真相です。

人気を裏切るパターンは過密ローテ馬

そんな“順当決着”になりやすいレパードSにおいて、唯一順当に走らないことが多くて人気を裏切る可能性が高い危険パターンがあります。それは春から使い詰められている過密ローテ馬です。

過去14回のレパードSで馬券外に飛んだ１番人気馬は２頭いて、18年６着グレートタイムは「5月鳳雛S→6月ユニコーンS→7月ジャパンダートD→8月レパードS」というローテを歩んでいました。もう1頭の20年4着デュードヴァンも「4月アーリントンC→5月青竜S→6月ユニコーンS→8月レパードS」で同じくシーズン４戦目でした。

■データ２　レパードSのローテ別成績（１〜５番人気）

１番人気馬を含めた上位人気馬のローテ別成績を見ても、このレパードSがシーズン３戦目以内の余裕あるローテで臨んでくる馬は好成績をマークしているのに対して、シーズン４戦目以降の過密ローテで臨んでくる馬はガクンと成績を落としています。

やはり基本的に暑さに弱いとされる馬にとって厳しい季節の大一番レースだけに、使い詰められて消耗している馬よりも余力を残している馬の方が安心感を持って買えます。

キムラヨウヘイの
推奨馬は
アプリで紹介！

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV（ターゲット）