このアイビスサマーダッシュが行われる新潟芝1000mのレースにおいては、一にも二にも外枠有利(外追走有利)というのが何よりのポイントになります。
そんな話は今さら言われなくとも常識中の常識と思われるかも知れませんが、「枠順が内目の馬はオッズが上昇⇔外目の馬はオッズが下降」と、オッズに相当織り込まれてもまだ外枠馬を買うことが当てる為にも、儲ける為にも唯一無二の正解となっています。
新潟直線1000mのレースが始まって今年で23年目となりましたが、その当初(01〜13年)は騎手も手探り状態だったのもあるのか、今の様な極端な外有利競馬は少なく、馬の好走率の面でも回収率の面でも最内枠⇔大外枠など枠順別の数字差はダブルスコア未満までに収まっていました。競技としても馬券的にも単純に外有利だけで決まるレースではありませんでした。
それが14年以降からは定石と言うべき外有利を生かす騎手の乗り方が定着したのもあってか、馬の好走率の面では内と外でトリプルスコア(3倍)近い差が生じる程となり、それに伴って回収率の面でもオッズに織り込まれる分では吸収しきれずに、内枠よりも外枠の方がダブルスコア程の高い数字が並ぶようになりました。
そして、そこから更に超外有利に傾いているのが21年以降の直近年で、とにかく外枠から外ラチ沿いに位置するという騎手の乗り方の必勝パターンが確立されてきたのもあってか、好走率の面ではクアドラプルスコア(4倍)近い差が生じる程となり、年々加速し続ける外枠有利傾向と内枠と外枠の極端な成績差にまだオッズの折り込みが間に合わない分だけ、依然として回収率の面でも内枠よりも外枠にダブルスコア程の高い数字が残っています。
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| １枠 | 23- 27- 36-536/622 | 3.70% | 8.00% | 13.80% | 50 | 59 |
| ２枠 | 38- 28- 26-550/642 | 5.90% | 10.30% | 14.30% | 72 | 55 |
| ３枠 | 38- 38- 34-537/647 | 5.90% | 11.70% | 17.00% | 91 | 73 |
| ４枠 | 32- 36- 45-543/656 | 4.90% | 10.40% | 17.20% | 48 | 74 |
| ５枠 | 50- 45- 41-538/674 | 7.40% | 14.10% | 20.20% | 52 | 72 |
| ６枠 | 51- 54- 34-548/687 | 7.40% | 15.30% | 20.20% | 75 | 68 |
| ７枠 | 59- 55- 53-685/852 | 6.90% | 13.40% | 19.60% | 95 | 90 |
| ８枠 | 66- 73- 88-635/862 | 7.70% | 16.10% | 26.30% | 99 | 102 |
| 枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| １枠 | 1- 1- 3- 94/ 99 | 1.00% | 2.00% | 5.10% | 98 | 130 |
| ２枠 | 3- 3- 3- 94/103 | 2.90% | 5.80% | 8.70% | 25 | 24 |
| ３枠 | 4- 3- 5- 90/102 | 3.90% | 6.90% | 11.80% | 81 | 76 |
| ４枠 | 3- 4- 0- 96/103 | 2.90% | 6.80% | 6.80% | 25 | 19 |
| ５枠 | 1- 2- 1-100/104 | 1.00% | 2.90% | 3.80% | 9 | 12 |
| ６枠 | 12- 7- 10- 74/103 | 11.70% | 18.40% | 28.20% | 109 | 114 |
| ７枠 | 12- 14- 17- 85/128 | 9.40% | 20.30% | 33.60% | 54 | 99 |
| ８枠 | 16- 18- 13- 83/130 | 12.30% | 26.20% | 36.20% | 77 | 94 |
これだけ外枠有利が知らない人はいないレベルの定説となっているにもかかわらず、それでも直近においても回収率の面でも外枠優位が揺らがない以上、冒頭でも記した通り当てる為にも儲ける為にも外枠から入るのが正解であると言えます。
外枠有利と共に新潟直線1000mでは牝馬有利というのも有名なデータだと思いますが、性別としての牝馬に分があるというよりも、牡馬よりも牝馬の方が２キロ軽い斤量で出走できるという斤量差がキーになっていると考えられます。
| 斤量 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 49.5〜51kg | 1- 2- 1- 2/ 6 | 16.70% | 50.00% | 66.70% | 68 | 138 |
| 51.5〜53kg | 0- 0- 0- 4/ 4 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
| 53.5〜55kg | 5- 4- 5- 58/ 72 | 6.90% | 12.50% | 19.40% | 47 | 74 |
| 55.5〜57kg | 4- 4- 4- 62/ 74 | 5.40% | 10.80% | 16.20% | 62 | 49 |
| 57.5〜59kg | 0- 0- 0- 4/ 4 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
アイビスSDは別定戦で「収得賞金3000万円超過馬は超過額2000万円ごとに1キロ増」と規定されていて、それによって牡馬で基準より１キロ以上重い斤量での出走となった馬は過去10年で４頭全て馬券外に沈んでいますが、有利とされる牝馬でも同じく１キロ以上重い斤量での出走となった馬は過去10年で４頭全て馬券外に沈んでいます。
斤量を背負わないのが新潟直線1000mで好走に至る為の最短ルートなので、残念ながら今年は該当馬がいませんが必然的に最も軽い斤量での出走が叶う３歳牝馬は過去10年で６頭中４頭が馬券内好走を果たす特注パターンとなっています。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想ＴＶ!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定（通称プロファイリングポイント）に基づいた狙い馬の発掘。
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