井内利彰の追い切りジャッジ【秋華賞他 調教診断】

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今週の栗東

今週の栗東は基本的に良いお天気。ただ、水曜日の午前中は調教時間帯に激しい雨が降りました。かなりの降水量があり、ある程度速い時計が出た先週よりも馬場が重たくなった印象。水曜午後から天候は回復しましたが、木曜日も同じような馬場です。

今週の馬場
10月14日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「-0.1秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F50.9秒。かなり速い時計ですが、この追い切りの4F目は13.3秒だったので、決して速い時計が出る馬場というわけではありません。先週と同じ「-0.1秒」の馬場差と判定しました。

・美浦DコースW「±0.0秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.2秒。こちらも先週と同じ馬場で、馬場差「±0.0秒」とほぼ同じような馬場。5F64〜65秒台をマークした馬が少ないのは、馬場というよりは全休明けであることが影響していると思われます。

・栗東坂路「+0.5秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F51.5秒。雨の影響があったのは間違いありませんが、調教で動ける能力のある馬は、ある程度の時計を出しています。ただ、全体としては、馬場差が「+0.2秒」だった先週よりも少し時計を要している印象。これは15日も同様です。

・栗東CコースW「+0.4秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.3秒。こちらも美浦と同じく、全休明けで追い切り頭数が少なかった分、速い時計をマークした頭数は少なくなりました。先週の馬場差は「+0.2秒」でしたが、雨の影響を受けた分、馬場差は少し重く設定した方がよいでしょう。ただし、15日は、馬場差をほぼ基準通りに設定してよいくらい時計が出ています。

秋華賞他
今週出走予定の追い切り注目馬

10月17日(土)

東京 9R アイビーS【ルナパッショーネ】

牡馬混合の中京芝2000mの新馬戦を逃げ切り。スピードの違いで先頭に立っただけで、今回は「ハナにこだわるということはありません」と斉藤崇史調教師。CWでの最終追いも前の2頭を追いかけ、道中はきれいな加速ラップを刻み、ラスト1F11.1秒で同入。大物感たっぷりの走りで、この相手にどこまでやれるか。結果次第では、オークス馬を見つけてしまうことになるかもしれません。

東京 9R アイビーS【ルナパッショーネ】

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東京 11R 富士S【トロヴァトーレ】

美Wでの追い切りは4本ありますが、すべてラスト1Fが11.5秒以下。同じ休み明けだったエプソムCの時は11.7秒が2本あったので、ラスト1Fの鋭さは今回の方が上。今回は、週末の美浦坂路での追い切りでも、ある程度速い時計をマークしました。調教内容の微妙な変化から、より東京向きにモデルチェンジした印象を受けます。

京都 9R もみじS【ロンドンガーズ】

重馬場の函館2歳Sは度外視。仕切り直しとなる今回は距離が1F延びますが、Eコースでの1週前追いでは、併せ馬で先行しても我慢できていました。その追い切りにも騎乗した松山弘平騎手に手が戻って、あらためての一戦です。

京都 9R もみじS【ロンドンガーズ】

10月18日(日)

京都 1R 2歳未勝利【ベイビーブラザー】

前走は札幌から帰栗後、そのままレースに使ったこともあり、馬体重が20キロ減っていました。初めての1200m戦で雰囲気よく直線を迎えましたが、最後は息切れしたのかもしれません。担当者の森崎教太調教助手によると、「減った体重はしっかりと飼葉を食べて戻している」とのこと。CWでの最終追いは非常に力強い走りでしたから、時計は遅くても、動き自体は高く評価できたと思います。

京都 1R 2歳未勝利【ベイビーブラザー】

京都 11R 秋華賞【タイセイボーグ】

骨折明けだった前走は、CWでの1週前追いが6F76.4秒という、とんでもなく速い時計だったことから、ある程度の仕上がりにあると思いましたが、今回のCWでの1週前追いと見比べると、時計は6F79.5秒と遅くても、動きに余裕があり、断然良く見えます。坂路での最終追いにも西村淳也騎手が跨り、素軽い動きで、ゴール前は素晴らしい伸び。一変して本来の能力を発揮すれば、勝っても不思議ではないポテンシャルを持っています。

京都 11R 秋華賞【タイセイボーグ】

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

10月14日(水)・栗東坂路 キープカルム【6時39分】

馬場の荒れ以上に、豪雨の影響が大きかった時間帯。調教映像でも分かると思いますが、雨で視界が白く煙り、馬の姿を確認するのが難しいほど。そんな中で、3F目、4F目をともに12.5秒でまとめた点は高く評価できます。

ラップ別

10月14日(水)・美浦DW コラリオン【12.9秒、12.2秒、11.5秒】

コーナーから直線にかけて0.7秒、直線でもさらに0.7秒と、1Fごとに大きく時計を短縮する加速ラップ。6F81.3秒と全体時計が速い中で、このラップは高く評価できます。

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ライタープロフィール

井内 利彰

1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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