井内利彰の追い切りジャッジ【高松宮記念他 調教診断】

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今週の栗東

今週に入り、朝の冷え込みも随分と和らいだ栗東。午前中のうちに空気が暖まり、午後になると少し暑さを感じるくらいの日もありました。25日(水)は午後から雨が降り、降水量が多かったこともあって、26日(木)の追い切りには影響が出ています。

今週の馬場
3月25日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「+0.1秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F51.3秒。4F51秒台はこの1頭しかいませんでしたが、52秒台の頭数はそれなり。ただ、先週の馬場差「-0.1秒」よりは基準に近いというよりは重たい馬場という時計の出方です。

・美浦DコースW「±0.0秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F63.6秒。他にも5F63秒台は2頭いて、64秒台の頭数もそれなり。先週の馬場差は「+0.3秒」でしたが、基準に近い馬場になったと判断してもよい時計の出方になっています。

・栗東坂路「±0.0秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F51.0秒。この数字自体は先週よりも遅くなりましたし、4F51秒台は14頭しかいません。先週の馬場差が「-0.4秒」だったことを考えると、先週よりは時計を要する馬場。ただ、2F時計で速い数字が目立っている気もするので、そのあたりを含めた判定が少し難しい馬場ではあります。

・栗東CコースW「-0.2秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F62.2秒。追い切る距離によって、時計に幅が出る5Fではありますが、馬場へ入場して9F走る場合でも速い時計は出ていたかなという印象。先週の馬場差「+0.1秒」よりは時計が出る馬場と判定してよいでしょう。

高松宮記念他
今週出走予定の追い切り注目馬

3月28日(土)

中山 10R 伏竜S【テーオーカイザー】

勝ち上がるまでに時間を要したものの、そもそも東京芝1600mの新馬戦がクビ差2着。まあ、ここで勝たなかったから、現在のダート路線ということになっていると思います。最終追い切りは坂路で3F目以降が12.4秒、12.0秒で4F目最速ラップを踏みました。この素晴らしい脚力は直線急坂コースで威力を発揮します。

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中山 11R 日経賞【クリスマスパレード】

1週前追い切りの美Wではブリンカーを着用して6F81.2秒。調教映像でも確認できる、その動きは素晴らしいものでした。最終追い切りは坂路で4F52.6秒をマークしていて、これが25日(水)の美浦でベスト10に入る数字。それでいて、4F目最速ラップを踏むことができており、ここは中山巧者ぶりを発揮できる状態にありそうです。

阪神 11R 毎日杯【ウップヘリーア】

美浦・黒岩陽一厩舎の所属ですが、栗東に滞在して最終追い切りを課してきました。1週前追い切りの美Wで速い時計をマークしていたので、さほど強い追い切りは課さないのかと思いきや、6F79.5秒をマーク。これはポテンシャルの高さを示す時計だと思いますし、これはかなり楽しみな逸材ではないでしょうか。

阪神 11R 毎日杯【ウップヘリーア】

3月29日(日)

中山 11R マーチS【ペイシャエス】

小西一男厩舎の定年解散に伴い、高木登厩舎へ移ってきましたが、ダート大国のこの厩舎ならフィット間違いなし。前厩舎時代よりも坂路での追い切り割合が多くなりましたが、最終追い切りが美Wというのは同じですし、その動きは実に軽快。後ろから構える脚質になっていますが、併せ馬で先行させたということは、中団あたりでのレースになるのかなとイメージしています。

中京 11R 高松宮記念【ヤマニンアルリフラ】

調教欄を精査する方なら気付いていると思いますが、2走前から週末追い切りで速い時計を出すパターンになっています。これについては「思い付きです」という斉藤崇史調教師ですが、それが見事に結果として表れたのが前走だと考えています。前走については「ブリンカーの効果」と同師がおっしゃるように、それは間違いないにせよ、現在の追い切りで集中して走ることができている現状は週末追いの効果もあると考えています。

中京 11R 高松宮記念【ヤマニンアルリフラ】

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

3月25日(水)・栗東坂路 ワトルツリー【8時2分】

7時開門からの時間帯で最後の追い切り。テンから14.1秒、13.4秒と飛ばしていったので、最後は止まるかなと思ったら、12.4秒、12.6秒でまとめました。明らかに未勝利レベルのラップではありません。そして、パワーがあるのは間違いないでしょう。

ラップ別

3月25日(水)・美浦DW スプランドゥール【12.9秒、11.3秒、11.1秒】

以前にも取り上げていますが、そこで結果が出ていないからといって軽視できないレベルのラップ。2F22.4秒はこの日のベストですし、やっぱりコーナーから直線に向いてからの加速力も素晴らしいと思います。

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ライタープロフィール

井内 利彰

1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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