井内利彰の追い切りジャッジ【朝日杯フューチュリティS他 調教診断】

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今週の栗東

今週は水曜日の午後に雨が降ったものの、追い切りが行われた時間帯は良いお天気。水曜日の調教開始前の気温こそ3℃でしたが、木曜日は5℃ということで、寒さが厳しいという感じはありませんでした。

今週の馬場
12月17日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「±0.0秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F51.6秒が2頭。これに続く51秒台が2頭ということで、時計の出方としては先週の馬場差「±0.0秒」とほぼ同じ。52秒台の頭数もほぼ同じような感じで馬場状態は安定しています。

・美浦DコースW「+0.5秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.4秒。64秒台の頭数はそれなりに多いのですが、65秒前半の頭数は少なく、先週の馬場差「+0.4秒」に似たような時計の出方。65秒後半の頭数の少なさを考えても、先週よりも時計を要する馬場と判定しました。

・栗東坂路「±0.0秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F50.0秒。他の50秒台は2頭いて、51秒前半の頭数もそれなり。先週の馬場差は「+0.1秒」でしたが、今週に関しては全体的に時計を見渡しても基準よりも時計を要している印象はありません。よって、ほぼ基準通りの馬場と判定しました。

・栗東CコースW「+0.1秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.3秒が2頭。先週までは62秒台というのもいましたが、今週はごく標準的な時計の出方という感じがします。65秒前半もほぼ基準通りの頭数かなという感じですが、全体的なバランスから先週の馬場差「±0.0秒」よりは少し時計を要すると判定しました。

朝日杯フューチュリティS他
今週出走予定の追い切り注目馬

12月20日(土)

中山 9R ひいらぎ賞【マイネルシンベリン】

札幌以来のアイビーSも調教内容は優秀だったと思いますが、左回りや当日輸送の競馬で、逃げて東京の長い直線を凌ぐという厳しい条件下で5着は頑張ったと思います。今回の美Wでのラップの踏み方と見ていると、コーナーで加速して短い直線を押し切ることが理想のタイプ。前走の経験も糧になりそうです。

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中山 11R ターコイズS【カピリナ】

芝を使い始めてからの最長距離は1400m。ダートを含めてもマイル以上での勝ち鞍はなく、今回は距離が最大のポイントになりそうです。ただ、美Wでの追い切りのフットワークを見ていると、とてもスプリンターとは思えず、むしろ、中山マイルでうまくスピードを活かした競馬ができるのではないかというイメージです。

中京 9R クリスマスローズS【タマモイカロス】

休み明けで追い切り本数は多くなかった福島2歳Sですが、能力の高さで勝ち切りました。現状、スピードで勝ち負けできる距離が理想的でしょう。最終追い切りのCWでは古馬3勝Cを追走して先着。ラスト3Fは13.7秒、11.4秒、11.1秒と素晴らしいラップを踏んでおり、調教内容は今回の方が高く評価できるくらいです。

12月21日(日)

中京 11R コールドムーンS【ナイトアクアリウム】

前走錦秋Sが鮮やかな勝ち方。左回りの1400m、1600mを使い続けてきた効果が出ていると思います。調教内容としてはいつもと変わらずではありますが、最終追い切りの坂路ではきっちり4F目最速ラップを踏むことができています。初めてのOPですが、むしろ流れが速くなれば、いつも以上に末脚が目立つかも知れません。

中京 11R コールドムーンS【ナイトアクアリウム】

阪神 11R 朝日杯FS【アドマイヤクワッズ】

デビュー戦よりも2戦目のデイリー杯2歳Sの方が2着馬をマークする、高度なレース内容。それできっちり差し切ったあたり、センスの良さも感じます。

昨年このレースを勝ったアドマイヤズームよりも「落ち着きがある」という安定感はG1の大舞台でこそ、大きな武器になると思います。最終追い切りの坂路では4F目最速ラップは踏めなかったものの、12.9秒、12.9秒の持続的な脚は魅力的。前走のように追い比べになった時に抜かせない脚を使うことができます。

阪神 11R 朝日杯FS【アドマイヤクワッズ】

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

12月17日(水)・栗東坂路 エメラヴィ【7時11分】

この日の4F目11秒台は4頭しかいませんでしたが、うち3頭は開門直後の7時から2分までの間。この馬はそこから何十頭も追い切った頃に11.9秒。4F目最速ラップを踏むことができていますし、これは価値ある11秒台です。

ラップ別

12月17日(水)・美浦DW ジョイフルニュース【13.2秒、12.2秒、10.9秒】

17日(水)の追い切りでラスト1Fが10秒台をマークしたのはこの馬だけ。しかも6F82.8秒ですから、ある程度の全体時計をマークしながら、ラスト1Fでこれだけのラップを踏めるところは、やっぱり非凡な能力の持ち主なのでしょう。

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ライタープロフィール

井内 利彰

1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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