11月20日(木)の調教開始時点での気温は2℃。真冬でもなかなかお目にかからない数字で凍えるような寒さでしたが、時間の経過とともに気温が上昇しており、調教終了の時間帯になると10℃近くになっています。
・美浦坂路「±0.0秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F51.4秒。最近は基準時計より±0.1秒前後という馬場差が続いており、先週の馬場差は「+0.1秒」。今週に関しても同じくらいでよいのですが、4F52秒台の頭数がそれなりにいたので、基準通りの馬場という判定にしました。
・美浦DコースW「+0.2秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.1秒。速い数字が出ましたし、調教映像を見てもさほど時計を要する馬場には思えません。ただ、5F65秒前半の頭数は多くないので、先週の馬場差「±0.0秒」よりは重たい馬場ということで判定した方がよさそうです。
・栗東坂路「+0.2秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F50.5秒。4F51秒台の頭数が先週に比べると少なく感じるので、先週の馬場差「±0.0秒」よりも時計を要する判定。特に時間帯によって時計が出る、出ないといった違いに関しては先週とよく似たところではあります。
・栗東CコースW「+0.1秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F63.6秒。先週出た5F62秒台は今週出ていませんが、64秒台、65秒前半の頭数はそれなり。先週の馬場差が「±0.0秒」でしたが、今週も大きくは変化なしといった感じ。ただ、気持ちだけ基準よりも時計を要する馬場という判定にしました。
福島 11R 福島記念【クリスマスパレード】
美Wでの1週前追い切り。ラスト3Fのラップが12.6秒、11.8秒、11.7秒と素晴らしいまとめ方。最終追い切りの美浦坂路では13.9秒、13.2秒、12.9秒、12.5秒で4F目最速ラップを踏んでおり、「この調教内容で結果を出さなければどうする?」くらいの内容です。
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京都 4R 2歳未勝利【ブラックオリンピア】
追わせるタイプの馬だけど、追えば追うほど長く脚を使うというタイプでもあります。機敏に動けなかった分、新馬戦は負けた印象ですが、直線の長いコースならポテンシャルの高さが違うはず。そうでなければ、CWでの1週前追い切りもアドマイヤテラに食い下がることはできなかったでしょう。

京都 11R マイルCS【オフトレイル】
1週前追い切りのCW。単走とはいえ、6F標識の入りが16.2秒とゆったりだったこともあり、その後のラップが14.7秒、14.3秒、13.9秒、11.8秒、11.5秒。レースでの素晴らしい末脚も最初の1Fで脚をためることができるかどうかで決まるようなところがあり、このラップを踏むことができた今回なら、マイルの距離でも勝ち負けできる末脚を発揮できるはずです。

東京 3R 2歳未勝利【エムズビギン】
1週前追い切りのCW3頭併せにC.デムーロ騎手が騎乗。先行していたとはいえ、ヨーホーレイクに先着した内容は素晴らしいと思います。月曜競馬で木曜日となった最終追い切りは坂路できっちり4F目最速ラップを踏んで、完璧な仕上げ。東京輸送への不安もありません。

東京 11R 東京スポーツ杯2歳S【サレジオ】
美浦所属馬なのに、栗東に滞在して阪神デビュー。美Wで6F78.8秒をマークして、CWでは6F80.4秒とマークするという、とんでもないポテンシャルを見せてくれた馬。レース間隔があいていますが、最終追い切りの時計だけを見ると、出走態勢は整ったようですし、東京の舞台でどのような走りを見せてくれるか、楽しみです。
11月19日(水)・栗東坂路 オールナット【9時9分】
1回目と2回目のハローの中間の時間帯。その中でもハロー直前の時間帯で3F目以降が12.2秒、12.1秒ですから、素晴らしい脚力を見せています。前走重賞を勝った勢いは継続中です。
11月19日(水)・美浦DW ロパシック【11.6秒、11.3秒】
3歳牝馬ですが、キャリアは3戦でこれから先が楽しみな逸材。なにせ2F22秒台はこの日のベストタイですし、6F83.5秒と決してラストだけの追い切りではなかった中での数字に価値があります。
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ライタープロフィール
1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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