井内利彰の追い切りジャッジ【菊花賞他 調教診断】

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今週の栗東

今週に入り、一気に気温が下降。火曜日の夜に雨が降り、水曜日は少し雨がパラつく時間帯もあるくらいで、気温が全く上がりませんでした。一気に11月下旬か12月くらいの寒さを感じるようになりましたが、馬は暑いよりも寒い方が平気。ただ、これだけ一気に寒くなると、冬毛が目立つ馬なども出てくるかも知れません。

今週の馬場
10月22日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「+0.3秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F51.3秒。4F51秒台はこの1頭で52秒前半の頭数も少なく、先週よりも時計を要する印象。ちなみに先週の馬場は「±0.0秒」でしたから、基準よりも時計を要する判定にしました。

・美浦DコースW「±0.2秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.5秒。5F64秒台の頭数もそれなりにいたので、決して時計を要する馬場という印象はありません。ただ、65秒台の頭数がさほど多くないので、先週の馬場差「±0.0秒」よりは少し時計を要する状態と判断しました。

・栗東坂路「±0.0秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F50.3秒。前日夜に雨が降った影響はあったはずですが、4F51秒台の頭数は平均的。先週の馬場差が「-0.1秒」だったので、そこから基準通りの馬場状態に戻ったと判定しました。

・栗東CコースW「+0.2秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.1秒。調教開始、開門直後の馬場は少し重たい印象でしたが、1回目、2回目とハロー掛けが行われるたびに走りやすい馬場に変化。時間帯によって馬場状態は変化しているものの、1日の馬場差としては先週の馬場差「±0.0秒」から、少し時計を要する馬場状態だと判断してよいでしょう。

菊花賞他
今週出走予定の追い切り注目馬

10月25日(土)

東京 5R 2歳新馬【ブラックオリンピア】

1週前追い切りの芝馬場での併せ馬は先頭を走ったこともあり、物見するようなシーンがありましたが、全体的な動きとしては問題ありません。最終追い切りのCWではライトトラック、ダンテスヴューという古馬相手に最後方から追走して、最後は内から並びかける形。ストライドが大きくて、瞬発力に欠く印象はあるものの、東京の長い直線はマッチするイメージです。

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東京 11R アルテミスS【マルガ】

最終追い切りは坂路で全兄カルパの真後ろに付ける併せ馬。じっと我慢して、ラスト1Fで前に並びかけて、追い抜くという内容。チップを被って、白い馬体が汚れてしまいましたが、それだけ頑張ったよ、という証。時計は遅くても、中身の濃い併せ馬だったと思います。

東京 11R アルテミスS【マルガ】

10月26日(日)

京都 5R 2歳新馬【エムズビギン】

ここまで、トラック馬場での追い切りの動きは非常に目立っていて、実戦でもしっかり走ってくれそうなイメージ。最終追い切りの坂路では4F57.0秒と遅い時計になりましたが、これは週末追い切りのCWで6F78.9秒と速い時計とのバランスを考えてのこと。やれば動いてしまうので、新馬戦としてはこのくらいの時計で十分だと思います。

京都 5R 2歳新馬【エムズビギン】

京都 9R 萩S【バドリナート】

新馬戦で負けた相手はアーモンドアイの仔、プロメサアルムンド。悲観する内容ではなく、未勝利はきっちり勝ち上がりました。今回のCW追い切りでは目立って速い時計こそ出していませんが、動き自体には迫力があり、まだまだ強くなっていきそうなイメージです。

京都 9R 萩S【バドリナート】

京都 11R 菊花賞【ヤマニンブークリエ】

デビュー前に「ユタカが気に入っている」と松永幹夫調教師に教えていただいた馬。だからこそホープフルSでも本命を打ちましたが、当時はまだ若さもありました。そこからいろんな経験があり、前走がセントライト記念2着で優先出走権獲得。普段から落ち着いた仕草が目立つ馬なので、折り合いをつけて3000mを走ることには長けているはずです。
横山典弘騎手が跨ったCWでの最終追い切りでは、軽い合図にきっちりと反応して加速。しっかり見ていないと見逃してしまいそうな小さなアクションでしたが、あれで反応できるところが馬とジョッキーの呼吸が抜群だということを示しています。

京都 11R 菊花賞【ヤマニンブークリエ】

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

10月22日(水)・栗東坂路 キッコベッロ【6時57分】

馬場開場から30分経っていないとはいえ、相当な頭数が追い切った後。同じ時間帯に追い切った馬の動きが重く見えた中、この馬は弾むような走りを見せていました。4F目11.9秒はラップ以上に評価できる数字です。

ラップ別

10月22日(水)・美浦DW ブレイディヴェーグ【11.9秒、11.2秒】

最近では、ラスト2Fを11秒台でまとめることは相当難しくなっている美W。それを思えば、このラップは非常に優秀ですし、11.2秒自体はラスト1Fの最速タイ。相当調子が良いからこそのラップだと判断してよいでしょう。

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ライタープロフィール

井内 利彰

1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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