札幌記念他｜井内利彰の追い切りジャッジ

井内利彰の追い切りジャッジ【札幌記念他調教診断】

今週の栗東

先週末から今週にかけて、これまでほとんど降っていなかった雨がまとまって集中的に降っているような状況。雨量を考えると、追い切りに影響してもおかしくないのですが、目立って時計を要しているという印象はありません。

今週の馬場
8月13日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「+0.2秒」（暫定基準時計4F52.9秒）
一番時計は4F52.0秒。先週の馬場差は「±0.0秒」でしたが、今週は先週ほど4F52秒台の頭数が多くありません。速い時計を出そうとした馬が先週に比べると少ないのかも知れませんが、一応、馬場差としては先週よりも時計を要するという判定にしています。

・美浦DコースW「+0.4秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F64.3秒。極端に速い時計は出ていませんし、5F64秒台の頭数自体も多くありません。ただ、これは馬場が影響しているというよりも、意識的に速い時計を出す馬が少なかったように思います。よって馬場差は先週と同じ「+0.4秒」にしています。

・栗東坂路「+0.2秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F51.0秒。この数字は先週よりも遅くなっていますし、4F51秒台の頭数自体が先週よりも減りました。これは馬場というよりも、先週までアイビスサマーダッシュ、CBC賞に出走する馬の追い切りが続いていたことが影響していると思われます。ただ、先週の馬場差「-0.2秒」と比べると軽い馬場ではなく、基準より少しだけ時計を要するという感じです。

・栗東CコースW「+0.4秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F64.2秒。終い重点の追い切りが多く、5Fでは速い時計が出ていないものの、先週の馬場差「＋0.4秒」と比べても変わりない馬場状態と判定しました。

札幌記念他
今週出走予定の追い切り注目馬

8月16日(土)

新潟 9R 新潟ジャンプS【インプレス】

障害に転向してから安定した成績を残していて、今回の追い切りでは今まで以上に体を起こすフォームになっており、走りの質が向上しています。見た目以上に速い時計が出ますし、もともと新潟は平地重賞でも障害でも好走している舞台。休み明けでも自身の初重賞制覇、佐々木晶三厩舎のJRA全場重賞制覇へ向けて、態勢は整いました。

新潟 9R 新潟ジャンプS【インプレス】

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中京 7R 高山S【モズマーヴェリック】

CWでの1週前追い切り。中京記念に出走するエコロヴァルツに先行しましたが、走るフォームが安定。手前の替え方もスムーズでしたし、相手が前に出て、加速を促されるとしっかりと反応してギアを上げることができていました。今の雰囲気なら、好位から即座に抜け出してくるイメージのレースができそうです。

中京 7R 高山S【モズマーヴェリック】

8月17日(日)

札幌 11R 札幌記念【ホウオウビスケッツ】

美浦での最初の追い切りが5月28日(水)。奥村武厩舎らしく、すごく早い段階から追い切りの準備をスタートしています。そう、奥村厩舎といえば、昨年の札幌記念を制したノースブリッジが同厩。同馬は8月18日(日)のレースに対して、6月30日(日)から美浦で追い切りスタートでしたから、それより1ヶ月も早い準備ということになります。その結果、最終追い切りの札幌芝で軽快な走りを見せることができました。ここは厩舎の連覇を期待します。

中京 7R 中京記念【ブルーミンデザイン】

1週前追い切りのCW。この動きを見て、ここで推奨することは決めました。6F78.9秒と速い全体時計にも関わらず、最後の直線、ラスト2Fのラップは11.4秒から10.9秒。素晴らしい加速力を見せ、前方を走っていたエルトンバローズよりも勢いは目立っていました。最終追い切りの坂路では時計こそ遅いものの、素軽い動き。体調面に関しては申し分なく、あとは重賞での力関係だけです。

中京 7R 中京記念【ブルーミンデザイン】

中京 11R 3歳未勝利【タンテドヴィーヴル】

中8週ということもあって、馬体重502キロ。デビューからだと26キロも増えていますが、太いというよりも成長分もあると思います。ただ、今回の方が中2週で追い切りは軽快。ポリトラック馬場で大きく先行していた2頭に内からきっちり追いついた動きは見応えがありましたし「芝は合うと思います」という斉藤崇史調教師のコメントを聞くと、初めての芝だからこそ狙いたいところです。