小倉記念他｜井内利彰の追い切りジャッジ

井内利彰の追い切りジャッジ【小倉記念他調教診断】

今週の栗東

今週は雨の予報もあった栗東ですが、火曜日から水曜日は追い切りに影響するような雨、調教中の雨は降りませんでした。ただ、水曜日に調教時間が終了した時間帯、午後、夕方と短時間に土砂降りの雨が降っています。

今週の馬場
7月16日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「+0.6秒」（暫定基準時計4F52.9秒）
一番時計は4F52.3秒。土浦市は火曜日午後から夜にかなりの雨が降ったようで、その影響を受けたようです。先週の馬場差は「+0.2秒」でしたが、さすがにそれ以上に時計を要する馬場と判定しています。

・美浦DコースW「+0.4秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F64.0秒。雨の影響を受けた馬場にしては、5F64秒台の頭数はそれなりにいました。65秒台の頭数も少ないわけではありませんでしたが、先週の馬場差「-0.1秒」よりはさすがに時計を要する馬場という判定にしました。

・栗東坂路「+0.2秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F50.2秒。4F50秒台の頭数はそれなりに多くて、速い時計が出る馬場と判定してもよいでしょう。ただ、51秒台の頭数が多くないので、全体を見た時に先週の馬場差「±0.0秒」よりも時計を要する馬場ということで判定しています。

・栗東CコースW「+0.6秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F64.3秒。先週も記したように、季節的なもので速い時計を出していないことが、全体的に基準よりも時計を要しているように感じさせる要因のひとつ。ただ、簡単に速い時計が出ていないのも事実なので、馬場差としては先週の「＋0.6秒」とほぼ同じでよいだろうと判定しました。

小倉記念他
今週出走予定の追い切り注目馬

7月19日(土)

小倉 5R 2歳新馬【シュタルク】

7月に栗東へ入厩してからの追い切り本数はたった4本。それでも1週前追い切りの坂路での3歳未勝利を追走して楽々と先着した内容は見映えしましたし、この追い切り内容で「来週使おうと思います」と河嶋宏樹調教師がコメントしていました。最終追い切りでは坂路4F52.2秒。先週よりも更に良くなっているわけですから、ここは注目です。

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7月20日(日)

函館 11R 函館2歳S【カイショー】

函館芝1000mの新馬戦を2歳レコード勝ち。雨の影響を受ける馬場でのレースになれば、本馬の本質とは逆ベクトルになるので、凡走する確率も高くなりますが、先週の函館芝、今週末の天気予報を考えるとやっぱりこの馬。最終追い切りの動きも素晴らしかったと思います。

小倉 5R 2歳新馬【ベレシート】

1週前追い切り、最終追い切りと時計的には見映えするところがありませんでしたが、見た目の動きには迫力がありますし、馬体なんかも素晴らしくて、この世代での最上位評価は今でも変わりません。なにせ、2週前追い切りのCWでは素晴らしい動きを見せていますし、実戦ではポテンシャルの高さを見せてくれると信じています。

小倉 5R 2歳新馬【ベレシート】

小倉 11R 小倉記念【イングランドアイズ】

なんといっても魅力は51キロのハンデ。そして、夏の小倉芝2000mで勝っているというコース実績もあります。あとは体調面ですが、今回は坂路オンリーの調教内容。最終追い切りが坂路というのも今回が初めてのパターンになりますが、その動きを見ていると、これがジャストフィットではないかと思える走り。3歳時、1戦1勝で重賞チャレンジしたクイーンCが4着だったように、そもそも重賞を勝てるだけのポテンシャルの備わった馬です。

小倉 11R 小倉記念【イングランドアイズ】

小倉 12R 耶馬渓特別【キャッスルレイク】

フィリーズレビュー、ファルコンSと重賞で大敗したタイミングでレース間隔をあけて立て直し。その効果あって、1週前追い切りの坂路では2F23.6秒をマークしました。これは7月9日(水)の2F時計ベスト3位。2位だったシュブロンレーヴルは先週の小倉芝1200mの1勝Cを勝っており、舞台にフィットした調教内容という判断もできます。

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

7月16日(水)・栗東坂路　ケイアイテア【5時51分】

4F50.6秒。この2分ほど前に追い切ったマイネルメモリーは田口貫太騎手が跨って、4F51.9秒でした。調教助手でこの時計をマークしたので、その価値の高さはあらためて書く必要もありません。2走前に逃げて3着しているように、タイムトライアルのような気持ちでレースを走ることができれば、このスピード能力は開花するはずです。