高松宮記念他｜井内利彰の追い切りジャッジ

井内利彰の追い切りジャッジ【高松宮記念他調教診断】

今週の栗東

今週の栗東は晴天が続き、気温も上昇。ウッドチップも乾いていて、かなり走りやすい状態となっており、先週の追い切り時とは状況が一転しました。暖かくなってきたことによって、調子自体を上げてくる馬も増えてきそうです。

今週の馬場
3月26日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「-0.8秒」（暫定基準時計4F52.9秒）
一番時計は4F51.2秒。4F51秒台の頭数がかなり増えていて、先週の馬場差「+1.0秒」からは一転したような状態。基準の馬場に戻ったというよりも、それ以上に速くなった馬場と考えてよいでしょう。

・美浦DコースW「-0.9秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F63.2秒。今週は5F63秒台が複数いて、64秒台はゴロゴロいるような状態。先週の馬場差「+0.8秒」から一転しているのは坂路と同じです。ここまで極端だと馬場差の設定が難しいところですが、一応、上位の時計を参考にして判定しました。

・栗東坂路「-0.5秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F49.5秒。4F49秒台はもちろん、50秒台の頭数も多かった今週。先週の馬場差「+0.2秒」に比べると、かなり上位の時計が速くなっており、ここ最近と比較しても時計の出やすい馬場状態と判断してよさそうです。

・栗東CコースW「-0.5秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F63.2秒。時計上位は5F64秒台もそれなりの頭数ですが、65秒台、66秒台が楽に出るような馬場という表現の方が分かりやすいかも知れません。先週の馬場差は「-0.5秒」でしたが、同じような状況が続いているという判定にしました。

高松宮記念他
今週出走予定の追い切り注目馬

3月29日(土)

中山 11R 日経賞【マイネルクリソーラ】

休み明けだった前走のAJCCに比べると、美Wでの追い切り内容、ラップの踏み方が良化傾向にあります。特に6F換算の前半3Fの時計が遅かった前走時の追い切りに対し、今回はそれなりに速いラップを踏んで後半もしっかり動けています。最終追い切りはソールオリエンスに手応えで見劣る印象でしたが、前走時よりも動いていることは間違いありません。

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中京 11R 豊橋S【バウンシーステップ】

1週前追い切りの坂路。4F51.6秒は自己ベストを更新する時計で、なおかつ4F目12.0秒の最速ラップを踏んでいます。最終追い切りは軽い内容でしたが、本当に持ったままで4F目最速ラップ。同じ時間帯に他厩舎の併せ馬が行われていましたが、目一杯に追われていた2頭に対して、こちらの馬なりの脚色が目立っていたくらいですから、本当に充実しています。

中京 11R 豊橋S【バウンシーステップ】

阪神 11R 毎日杯【ウォータークラーク】

最終追い切りはCWで単走。仕掛けられてからの反応が抜群で、ラスト1Fは10.9秒。これは26日(水)のCWラスト1Fでトップ2タイの時計。道中きれいな加速ラップを踏んでのこの時計ですから、末脚に磨きがかかっています。それでいて、前走と同じ舞台ですから、前走以上のパフォーマンスは間違いないと思います。

3月30日(日)

中山 11R マーチS【ピュアキアン】

最終追い切りの美Wでの併せ馬が遅れというところだけを見ると軽視してしまいますが、これは前走も前々走も同じ。つまり好走凡走には重要なファクターではありません。実際、調教VTRをご覧になると分かりますが、ゴールまで自分のリズムでしっかり走ることができています。それが時計やラップにも表れているので、レースでの好走もハナを切って、自分のリズムで逃げることができるかどうかが重要です。

中京 11R 高松宮記念【スズハローム】

1週前追い切りがCWで6F79.5秒をマークしていますが、これが自己ベストを更新。しかも道中がきれいな加速ラップでラスト1Fが最速ラップを踏むことができました。最終追い切りの坂路でもラスト2Fは12.0秒から11.8秒で4F目最速ラップ。これだけ素晴らしい追い切り内容なら一票投じてみたくなりました。

中京 11R 高松宮記念【スズハローム】