井内利彰の追い切りジャッジ【シンザン記念他 調教診断】

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今週の栗東

6日の月曜日まで開催があったので、7日の火曜日が全休日。8日は通常の水曜日と違って、追い切り頭数はかなり少なくなっています。その分、遅い時間帯の追い切りだったとしても、通常よりは走りやすい馬場状態であることは頭に入れておいてよいかも知れません。

今週の馬場
1月8日(水)の追い切りを参考

・美浦坂路「-0.5秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F51.4秒。先週1月2日(木)の馬場差は当欄でお伝えできていませんが「±0.0秒」でした。今週は4F52秒台の頭数が多いので、先週よりも時計の出やすい馬場状態と判断してよいでしょう。

・美浦DコースW「+0.3秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F65.6秒。先週1月2日(木)の馬場差は当欄でお伝えできていませんが「+0.3秒」でした。一番時計自体は少し遅くなっていますが、それに続く5F66秒台の頭数はそれなりにいるので、決して時計を要する馬場という印象はありません。先週と変わらずといった感じです。

・栗東坂路「-0.2秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F50.0秒。先週1月2日(木)の馬場差は当欄でお伝えできていませんが「-0.2秒」でした。4F51秒台の頭数は少なくなりましたが、これは追い切り頭数の関係。馬場状態としては先週と変わりなしという判定にしています。

・栗東CコースW「±0.0秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.4秒。先週1月2日(木)の馬場差は当欄でお伝えできていませんが「±0.0秒」でした。5F65秒台がいなかったのは、追い切り頭数がかなり少なかった影響でしょう。実際に追い切りの動きを見て、感じた馬場状態としてはフラットな印象です。

シンザン記念他
今週出走予定の追い切り注目馬

1月11日(土)

中京 1R 3歳未勝利【オーラエグザート】

デビュー戦は勝ったタイセイドラードが強すぎただけで、次でチャンスが回ってきそうなレースぶりでした。1月8日(水)のCWでの最終追い切りは軽い内容となりましたが、これで十分。むしろ前受けして、あれだけ余裕がある手応えなら、今回は先行して押し切るレースができそうなイメージです。

中京 1R 3歳未勝利【オーラエグザート】

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中京 11R すばるS【サトノルフィアン】

1月3日(金)に栗東坂路で4F50.4秒をマークしていて、これは自己ベストタイの時計。前回、自己ベストをマークしたのが、天保山Sの1週前追い切りで、この時に1着ということは評価すべき時計の出し方。最終追い切りは栗坂できれいな加速ラップを踏んでいますし、勝ち鞍のある距離へ戻ってあらためて。

1月12日(日)

中山 11R フェアリーS【ホウオウガイア】

11月の東京開催以来のレースとなりますが、調教量自体は豊富。1月8日(水)の最終追い切りでは美Wで3頭併せを行っていますが、その真ん中で手応えよく動くことができました。ラスト3F37.0秒もラスト1F11.3秒も8日のベスト10に入る時計ですから、高く評価できます。

1月13日(祝・月)

中山 11R ニューイヤーS【イフェイオン】

中山マイルはフェアリーS1着とターコイズS6着という重賞での実績があります。いずれの時よりもレース間隔は詰まっていますが、未勝利勝ちが中3週なので、ローテーションは問題なし。1月9日(木)の栗東坂路での最終追い切りは馬場の踏み荒らされた時間帯できっちりと4F目最速ラップを踏むことができており、状態の良さを感じる動きでした。

中山 11R ニューイヤーS【イフェイオン】

中京 11R シンザン記念【マイネルチケット】

1月3日(金)に1週前追い切りを行っていますが、これが4F51.8秒をマークしていて、4F時計の自己ベストを更新。しかも2F24.0秒、ラスト11.7秒で最速ラップを踏んでおり、追い切りの動きは過去イチといってよいくらい動くことができています。中京マイルに実績がある点もここでは強調材料となりそうです。

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

1月8日(水)・栗東坂路 キョラムン【7時55分】

追い切り頭数が少なかったとはいえ、この時間帯に2F24.5秒、12.5秒、12.0秒で4F目最速ラップを踏んだのは優秀。スピードというよりもパワータイプという印象です。

ラップ別

1月8日(水)・美浦DW リープアップ【14.0秒、12.3秒、11.1秒】

全体時計が遅かったとはいえ、コーナーから最後の直線に向くところでの加速、最後の直線での加速力が素晴らしい数字。いかにも中山向きというラップの踏み方ではあります。

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ライタープロフィール

井内 利彰

1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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