今週の栗東は月曜日、火曜日と雨。かなりの雨量だったので、これで気温も下がるかと思われましたが、水曜日、木曜日と蒸し暑さを感じる状況。8月も下旬に入りましたが、まだまだ、馬にも人にもしんどい日々が続いています。
・美浦坂路「+0.2秒」（暫定基準時計4F52.9秒）
一番時計は4F50.7秒。一番時計が4F52秒台だった先週に比べると、速い時計は出ています。ただ、52秒台の頭数自体が極端に増えたというわけではなく、先週の馬場差「+0.4秒」よりも少し基準に近い馬場状態になったという程度でしょう。
・美浦DコースW「+0.5秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F64.6秒。先週に比べると、一番時計の数字は遅くなりましたし、5F64秒台の頭数自体も少なくなっています。先週は馬場差「+0.3秒」でしたが、間違いなく先週よりも時計を要する馬場状態。馬場差としては先々週とほぼ同じです。
・栗東坂路「+0.1秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F50.3秒。4F51秒台の頭数はごく標準と思えるくらいなので、先週の馬場差「+0.2秒」よりも少し基準に近い馬場状態という印象。前日の雨の影響を受けた馬場状態ではありましたが、それが時計に与えた影響は少なかったと判断してよいでしょう。
・栗東CコースW「+0.9秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F65.0秒。最近の中では最も遅い一番時計となった今週。ただ、5F65秒台の頭数が少なくなったわけではなく、先週の馬場差「+0.9秒」とほぼ同じ馬場状態。雨の影響で重くなったわけではありませんが、基準よりも時計を要する状態は続いています。
新潟 11R 朱鷺S【デュガ】
最終追い切りが坂路4F53.0秒は平凡な時計。ただ、3F36.5秒は8月21日(水)の栗東坂路での3F時計ベストとなります。1F目は遅いラップにするというのが前走からのパターンになりつつあります。前走、脚をためる競馬でしっかり走ることができましたから、1Fの距離延長は全く心配ありません。
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中京 5R 2歳新馬【ミュージアムマイル】
1週前追い切りのCWでの3頭併せが素晴らしい走り。6F81.5秒をマークしつつ、3F37.3秒、1F11.3秒と最後の直線でしっかりした動きが高い評価となります。最終追い切りも坂路で4F目最速ラップを踏むことができており、直線急坂の中京も問題ないでしょう。
札幌 11R キーンランドC【ビッグシーザー】
1週前追い切り、今週火曜日に行った最終追い切りが函館Wで4F50秒台。小回りコースにおけるスプリンター資質の高さをあらためて実感させてくれるスピードですし、だからこそ、少々速いペースでもハナを切るような競馬をして、後続に脚を使わせることがこの馬の勝ちパターンに持ち込むことができる戦法だと思います。
新潟 11R 新潟2歳S【ジョリーレーヌ】
デビュー戦から美Wでの追い切り時計は抜群の内容。レースは仕掛けに使った肩鞭程度でノーステッキの快勝でした。追い出してから重心が沈むタイプで左回りの長い直線はジャストフィットだと思いますから、前走の走破時計に関係なく、高いパフォーマンスを期待できる馬でしょう。今回の美Wでの追い切り内容も文句ありません。
中京 5R 2歳新馬【サトノクローザー】
追い切りを開始した当初は芦毛というせいもあってか、馬体が緩く見えていましたが、追い切るたびにシルエットがはっきりとしてきました。それに伴い、動き自体も質が上がってきて、切れはないものの、しっかりとスピードに乗せて走ることができるようになりました。追い切りに騎乗したM.デムーロ騎手もそんな馬の特徴を把握してくれていますから、積極的な競馬に期待です。
8月21日(水)・栗東坂路 キープカルム【5時37分】
この時間帯に4F51.3秒。自己ベストに0.1秒差まで迫る内容は素晴らしいと思います。京都新聞杯5着後、休養していますが、持ち前のパワーはひと夏越して、成長を感じさせるものになっています。
8月21日(水)・CW エロース【13.5秒、11.6秒、11.1秒】
いくら朝一番の時間帯だったとはいえ、テン3Fを16.7秒、15.1秒、14.9秒とそれなりに加速していきながら、上記の後半3Fでまとめたのは優秀。しかもこれが未勝利なのですから、きっかけひとつで好走できるはずです。
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ライタープロフィール
１９７６年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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