火曜日は調教開始時刻直前に降り始めた雪があっという間に積もって、一面が銀世界に。ただ、調教コース閉鎖などの影響はありませんでした。水曜日は好天に恵まれたものの、木曜日は調教開始前から雨が降っています。
・美浦坂路「+0.5秒」（暫定基準時計4F52.9秒）
一番時計は4F51.7秒。この数字は先週よりも速くなりましたが、4F52秒台が少ないこと、53秒前半も少ないことで先週の馬場差「+0.3秒」よりも時計を要している印象があります。
・美浦ＤコースＷ「+0.2秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F63.9秒。5F64秒台の頭数が少ない印象もありますが、65秒台の頭数は決して少なくなく、極端に時計を要する馬場ではないでしょう。ただ、先週の馬場差「±0.0秒」よりも時計を要するという判定で馬場差を設定しました。
・栗東坂路「-0.5秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F49.4秒。4F49秒台がもう1頭いて、50秒台の頭数もたくさん。先週の馬場差は「-0.2秒」でしたが、それ以上に走りやすい馬場が今週といった印象を受けます。
・栗東CコースW「+1.2秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F66.1秒。5F64秒台も65秒台もいないのはいつぶりでしょうか。見た目には時計を要している印象はありませんでしたが、前日に降った雪の影響もあったかも知れません。先週の馬場差が「+0.6秒」なので、極端な馬場差はつけにくいのですが、それでも先週より重たい馬場であることは間違いありません。
小倉 11R 和布刈特別【サムハンター】
良馬場が[1-3-0-12]という成績に対し、雨馬場(稍重、重、不良)は[1-4-1-3]なので、完全な湿った馬場巧者。木曜日以降、雨予報が出ている福岡県ですから、馬場が味方してくれると思いますし、それを活かすための状態は最終追い切りの坂路での4F目最速ラップで好調だと判断できます。
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中山 11R AJCC【ショウナンバシット】
1週前追い切り、最終追い切りともにCWでの併せ馬を先行。前受けしたということはありますが、後ろが差を詰めてきた時に前に出ようする姿勢が状態の良さを示しています。この動きを見ても、実戦でも先行できれば、というイメージです。
京都 9R 北大路特別【ロマンシングブルー】
1秒以上前で先行する2頭に追いつきそうなのが、画像のゼッケン番号2445。ここから2頭を置き去りにするまでが速くて、11.9秒を2F続ける脚を見せつけました。時計を要する馬場状態でしたから、この11秒台は価値ありだと思います。
京都 11R 東海S【ビヨンドザファザー】
レース間隔の詰まった前走の馬体重は+6キロ。これも最後の脚色に影響したと思います。更に間隔を詰めた変則的な中2週ですが、1週前追い切りの坂路でのラップの踏み方は3勝Cを勝った時に似ています。あとはレース当日の馬体重が510キロ前半なら。
小倉 11R 豊前S【スマートムーラン】
最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップ。これも評価できますが、それ以上に素晴らしいのが、1月12日のCW。6F81.5秒で15.6秒、15.0秒、14.8秒、13.3秒、11.5秒、11.3秒と素晴らしいラップ。休み明けで不適距離だった前走をひと叩きしての上昇幅は相当だと思います。
1月17日(水)・栗東坂路 トゥラヴェスーラ【7時49分】
かなり馬場が踏み荒らされた時間帯でしたが、スタートからスピードに乗って、1Fごとにぐんぐんと加速していくラップを踏みます。4F目はさすがに減速しましたが、4F51.4秒で1F12.4秒なら、最後までよく踏ん張っています。これだけしっかり動くことができたのは体調が良いからこそでしょう。
1月17日(水)・美Ｗ モリアーナ【13.7秒、13.7秒、13.6秒、13.2秒、12.2秒、12.0秒】
6F標識から14秒を切るようなラップを踏みながらも、加速し続けるラップ。映像で動きを確認すると、最後は手前を替えていませんでしたから、この馬の持続力たるや相当なものです。
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ライタープロフィール
１９７６年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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