昨年12月28日(木)以降の調教スケジュールは通常と変わっていて、変則になりますが、1月1日が月曜日で全休、2日が火曜日の全休明けというのは通常と同じ。よって、今週末のレースに向けての追い切りも通常週とほぼ同じになっています。
・美浦坂路「+0.3秒」(暫定基準時計4F52.9秒)
一番時計は4F51.3秒。4F51秒台はこの馬だけ。52秒台の頭数も決して多くなく、時計を要する馬場状態という印象は年末と同じ。先週の馬場差は「+0.3秒」でしたが、数字としても同じような馬場差でよいと思います。
・美浦DコースW「+0.1秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.5秒。5F64秒台の頭数は少ないものの、65秒台の頭数はそれなりにいます。ただ、先週の馬場差が「±0.0秒」だったことを考えると、それよりも気持ち、時計を要する馬場という印象があるので、それを馬場差として表現しています。
・栗東坂路「-0.1秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F51.0秒。4F49秒台が出ていた年末に比べると、少し時計を要している印象もありますが、極端に51秒台の頭数が減ったわけではありません。ただ、先週の馬場差「-0.3秒」よりも基準時計に近い馬場という印象はあります。
・栗東CコースW「+0.6秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.6秒。5F64秒台の頭数が少ないだけでなく、65秒台の頭数も少ない状況。これは年末とあまり変わっておらず、先週の馬場差「+0.6秒」が引き続いている、時計を要する馬場という認識でよいと思います。
中山 11R 中山金杯【ボーンディスウェイ】
前走3勝Cを勝ったばかりですが、2歳時にはホープフルSでG1を経験し、弥生賞ではのちの菊花賞馬、ダービー馬に次ぐ3着。同じ中山芝2000mで、前走時と変わりなく、しっかりと負荷をかけられた調教内容となっています。仕上げの最終追い切り、美Wでの走り方もきれいな加速ラップを踏むことができました。
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京都 11R 京都金杯【セッション】
クラシックも見据えた時期は最終追い切りがCWでしたが、距離を短縮して、最終追いも坂路に切り替えたアーリントンCでしっかり結果を出しました。だからといって坂路オンリーではなく、1週前追い切りがCWというのが斉藤崇史厩舎らしい仕上げ。追い切りで速い時計が出ていますが、単純なスピード馬になっていないのが、併用調教の賜物だと思います。そして、今回の1週前も最終も素晴らしい内容と評価できます。
中山 11R フェアリーS【テリオスサラ】
赤松賞では次走阪神ジュベナイルフィリーズ2着のステレンボッシュと3/4馬身差。現3歳世代での能力上位は間違いないでしょう。その上、中間は美Wと坂路を併用して調教量が豊富。最終追い切りの併せ馬でも古馬相手に楽々と先着しており、1Fごとにぐんぐん加速することができるラップも文句ありません。
京都 11R すばるS【エンペザー】
京都金杯にも特別登録していましたが、本線はここ。「ずっとダートを使いたいと思っていました」と田中克典調教師。1月3日(水)の坂路での最終追い切りはリカンカブールに遅れていますが、これは意図してのこと。調教量自体はしっかりこなしていて、中身は出来ています。3勝Cとはいえ、京都競馬場で勝利した経験もアドバンテージになりそうです。
京都 11R シンザン記念【フェリーニ】
デビュー戦がCWでも坂路でも速い時計が出て、以前に紹介したことがある「将来性高い調教適性」に該当していました。1400mでは結果が出ませんでしたが、1F距離延長であっさり勝利。中間のCWでは以前にも増して時計が出ており、まだまだ進化中。正月開催の京都マイルは枠が最重要といってもよいので、本命は枠順確定後に決める予定ですが、候補の1頭ということはお伝えしておきます。
1月3日(水)・栗東坂路 サヴォーナ【7時41分】
中竹和也厩舎なので、追い切りの時間帯はいつも同じ。かなり踏み荒らされた頃の追い切りになりますが、2F24.4秒、12.2秒の持続ラップはさすがの脚力。追い切りの動きから好走イメージできるのは、タフなレース展開やタフな馬場状態でしょう。
1月3日(水)・美浦W シアージスト【13.1秒、11.8秒、11.4秒】
併せた相手は中山金杯に出走予定のサクラトゥジュールでしたが、先行していたとはいっても、手応えはこちらが優勢。それがゴール前の11.4秒に表れています。折り合いもついているように見えましたから、これならレースでも結果を出せるスピードコントロールです。
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ライタープロフィール
1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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