井内利彰の追い切りジャッジ【関屋記念他 調教診断】

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今週の栗東

今週の栗東は月曜日から曇りがち。時折、小雨が降り、時には本格的に降ったりする天気です。日差しがない分、暑さは感じませんが、湿度が高いことでバテに近いような疲れを感じることも。馬も今が一番しんどい時期かも知れません。


今週の馬場
8月9日(水)の追い切りを参考

・美浦DコースW「+0.5秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.9秒。決して速い数字ではありませんが、先週に比べると5F65秒台の頭数が増えた印象。先週の馬場差は「+0.9秒」ということで、かなり時計を要する馬場でしたが、今週は全体的な時計を見てもそこまでではありません。ただ、基準よりも時計を要する状態は続いています。

・栗東坂路「-0.1秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F49.5秒。一番時計としては決して速い数字ではありませんが3F35.6秒と、とんでもなく速い数字をマークしました。ただ、この時計をマークしたのが、チェイスザドリーム。別格と考えてよいくらい動く馬なので、4F50秒台自体が先週よりも少ないことを考慮して、先週の馬場差「-0.3秒」よりも少し基準に近い馬場状態と判定しました。

・栗東CコースW「+0.8秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.4秒。これに続くのが、5F65.1秒(2頭)ですが、その65秒台も決して多くない頭数。雨が降ることも多く、湿度も高い状況が続いていることなどが、時計を要している要因かも知れません。ちなみに先週の馬場差は「+0.4秒」。今週はこれよりも時計を要しているのは間違いないと思います。

関屋記念他
今週出走予定の追い切り注目馬

8月12日(土)

小倉 5R 2歳新馬(九)【アイタカ】

先週までの時点で坂路でもCWでも、新馬として水準以上の時計をマーク。九州産のレベルという意味ではトップだと思います。また、9日(水)の最終追い切りはレースでも騎乗予定の河原田菜々騎手が跨ってゲートから。これが速くて、実戦でもスピードで押し切れそうなイメージです。

小倉 5R 2歳新馬(九)【アイタカ】

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小倉 11R 阿蘇S【リアンクール】

近走は二桁着順が続いていますが、ちょっと距離が短い印象。昨夏は小倉ダート1700mで2勝Cを勝ち上がっていますし、この距離を使えるのはベスト。最終追い切りは坂路で2F目から速いラップを踏んでおり、早目に動いていくことができる状態です。

8月13日(日)

新潟 11R 関屋記念【ビューティフルデイ】

OP入りしてからハンデ戦を使って、53キロで勝てたという前走の見方もあるでしょう。ただ、前走は1週前追い切りが南W3F35.8秒で自己ベストを更新。5歳になっての勢いを感じますし、今回も前走と同じく、1週前も最終も南W3Fが36.9秒以下をマーク。状態の良さが際立つだけに、距離や斤量といった条件も克服すると予想します。

小倉 6R 2歳新馬【ドンアポロン】

最初にCWで追い切ったのが、7月19日(水)。この時点で6F81.3秒、3F36.6秒ですから、とんでもなく動いたことが時計から分かります。最終追い切りはCW6F83.1秒と全体は少し地味ですが、その分、ラスト1Fが最速になる、きれいな加速ラップを踏めました。これは単なるスプリンターではなさそうです。

小倉 6R 2歳新馬【ドンアポロン】

小倉 11R 小倉記念【アップデート】

最終追い切りは坂路で単走。4F54.0秒は平凡な数字ですが、きれいに加速していくラップを踏めている点は評価できます。3歳時には京都新聞杯(6着)に出走していて、その時の最終追いの調教VTRを見て、今回と比較してもらうと、少し雑だった3歳時の走りが今はスマートに。それ以来の重賞挑戦・格上挑戦ではありますが、馬名の通りに当時から確実にアップデートされています。

条件別追い切りフォーカス

時間帯別

8月9日(水)・栗東坂路 トゥラヴェスーラ【5時54分】

藤岡康太騎手が跨っていたとはいえ、この時間帯に2F23.7秒。その内訳が12.0秒から11.7秒と、ゴールへ向かって加速できている申し分ないラップ。高松宮記念3着時の1週前追い切りでも坂路2F23.8秒と23秒台をマークしていますから、絶好調なのは間違いないでしょう。

8月9日(水)・栗東坂路 トゥラヴェスーラ【5時54分】

ラップ別

8月9日(水)・南W フィリオアレグロ【12.8秒、11.7秒、11.5秒】

最後の直線2Fで11秒台を刻む馬はいますが、4コーナーが13秒を切ってくる馬はそういません。だからこそ3F36.0秒という速さになるわけで、この機敏な時計が、暑さ厳しいこの時期でも体調が良いという証になっていると思います。

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ライタープロフィール

井内 利彰

1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。

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