17日(水)は全国的に気温が上昇しましたが、栗東も同じ。ただ、調教開始時刻の6時30分から1時間ほどは心地よい風も吹いて、非常に過ごしやすい気候でした。馬場状態は良好といった感じです。
・美浦坂路「+1.8秒」（基準時計4F51.5秒）
一番時計は4F51.8秒。先週よりも4F52秒台の頭数が少し減った印象ですし、4F目に14秒台という馬もいて、ラストがかなり時計を要しています。先週の馬場差は「+1.5秒」でしたが、時計を見渡した印象としてはそれよりも時計を要していると判断しました。
・美浦ＤコースＷ「-0.1秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F63.8秒。5F63秒台は2頭いて、64秒台の頭数は先週よりも増えた印象。先週の馬場差は「-0.1秒」でしたが、全体的な時計の出方は先週とほぼ同じでしょう。
・栗東坂路「-0.5秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F50.1秒が2頭。4F50秒台の頭数は多いので、基準時計よりも速い馬場であることは確か。先週の馬場差「-0.4秒」より少し時計が出やすい馬場状態だと判定しました。少しずつ基準よりも速い馬場になってきたのは、入れ替えたウッドチップが馴染んできたというところでしょう。
・栗東CコースW「+0.1秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F64.2秒。先週も解説しましたが、今のCWは全体的に負荷のかかる馬場で、ほぼ基準通りの馬場といった印象です。先週の馬場差は「+0.1秒」でしたが、とほぼ同じ馬場状態という判定でよいでしょう。
東京 11R メイS【ノースザワールド】
前走大阪杯はG1の壁に跳ね返された形ですが、OPなら話は別。この中間は坂路での追い切りですが、4週続けて2F24秒台。最終追い切りも4F目最速ラップを踏めており、瞬発力勝負は大歓迎です。
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京都 11R 平安S【ハギノアレグリアス】
5走前の超長期休養明け以外は崩れずに走ることができています。最終追い切りの坂路でのラップの踏み方は東海S2着時とほぼ同じ。1週前追い切りでは坂路4F51.7秒の自己ベストタイをマークしていますし、体調は文句なし。
新潟 11R 韋駄天S【ディヴィナシオン】
やればいくらでも速い時計は出ますが、最終追い切りは坂路4F53.2秒。この馬にしては控えめですが、4F目12.3秒の最速ラップを踏めているのが重要。昨年同時期に2勝Cを勝った時と同じパターンになります。
東京 11R オークス【ドゥアイズ】
坂路での追い切りを多くこなしていないということはありますが、今回の最終追い切り、坂路4F53.4秒が自己ベスト。もちろん2F24.7秒も自己ベストですが、このタイミングでこれだけの負荷をかけてきたことが、大一番への意欲の表れ。そもそも東京遠征はクイーンC2着で経験済みですが、当時の最終追い坂路4F57.0秒よりも3.6秒も速い時計が、今までで一番の仕上げであることを示しています。
京都 10R 鳳雛Ｓ【オーロイプラータ】
いつも後ろからのレースになるので安定感はありませんが、とにかくラストの脚は確実。勝負どころから加速が必要なタイプなので、京都ダートは向くと判断。状態に関しても、この馬らしく、速くはないけど、きっちり4F目最速を踏めている最終追い切り坂路がいいと思います。
5月17日(水)・栗東坂路 ボルネオ【7時24分】
まもなくハローのため閉門という時間帯でありながら、テン13.9秒でスタートして、その後が13.3秒、12.9秒、12.7秒。さすがはダート中距離で勝ち上がったという感じですが、これは1勝Ｃあたりで留まるようなラップではないと思います。
5月17日(水)・栗東CW シャザーン【13.3秒、11.3秒、11.1秒】
岩田望来騎手が騎乗しての併せ馬でしたが、6F標識から15秒を切るラップを踏みつつ、4コーナーで13.3秒まで加速して、最後の直線に入ると一気に2秒加速。このあたりが素晴らしい加速力だと思いますし、このスピードは良馬場でこそ、なのかも知れません。
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ライタープロフィール
１９７６年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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