今週13日(木)から坂路コースでウッドチップの取り替え工事が行われる。馬場の閉鎖は全休日の月曜日のみで、追い切りには支障がないものと思われる。基準時計よりも速い状態が続いている坂路だけに、この取替で基準に近い状態になることだろう。
・美浦坂路「+1.1秒」（基準時計4F51.5秒）
一番時計は4F51.4秒。4F51秒台はこの馬を含めて2頭。52秒台の頭数もさほど多くなく、先週の馬場差は「+1.1秒」とほぼ変わらず、時計を要する馬場状態は継続しています。
・美浦ＤコースＷ「-0.5秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F62.5秒。5F63秒台が5頭、64秒台もそれなりの頭数ということで、先週の馬場差「±0.0秒」よりも速い時計が出ているという印象を受けます。その理由は明確にはありませんが、全体的な時計の出方からすると基準よりも速い馬場差の設定でよいと思います。
・栗東坂路「-0.6秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F49.7秒。4F50秒台の頭数はそれなりにいますが、先週の馬場差「-0.8秒」に比べると、基準時計に近づいた感じ。このあたりは雨の影響を受けたこともあったと思います。ただ、それでも基準よりも速い時計が出る馬場であることは間違いありません。
・栗東CコースW「+0.3秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F63.7秒。先週の馬場差は「±0.0秒」でしたが、全体的な時計を見ると、それよりも少し時計を要する印象。これは雨の影響を受けて、少しパワーのいる馬場になったということでしょう。ある意味、この馬場でしっかり時計が出れば好調という判断もできます。
阪神 11R アーリントンC【セッション】
最終追い切りは坂路で単走。4F51.6秒はこれまでの自己ベスト53.1秒を大きく上回るもの。なおかつ、2F23.9秒、1F11.9秒と後半2Fが速くて4F目最速ラップ。4月15日(土)は雨の予報が出ている阪神競馬場ですから、このパワーは大きな武器になります。
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福島 11R 福島民報杯【フォワードアゲン】
最終追い切りは南Wで単走。6F79.3秒という全体時計が評価できるのはもちろんですが、これを6Fから15.0秒のラップで入り、14.0秒、13.6秒、13.0秒、12.2秒、11.5秒と加速できたところが魅力。コーナー4つの小回りで常に健闘している成績が納得の脚力です。
中山 10R 春雷S【プルパレイ】
去勢初戦となる今回は、最終追い切りもこれまでにないCWとなりましたが、この3頭併せが絶品の動き。しかもラップの踏み方が、きれいな加速。4F49.0秒は文句なしに速い時計ですし、この状態でどんな結果を出してくれるか楽しみです。
中山 11R 皐月賞【シャザーン】
1週前追い切りのCWでの3頭併せは、ゴール前で内から能力が高いレッドラディエンスに追い抜かれそうになるも、きっちり先着。このあたりに競走馬としてのセンスの高さを感じますし、最終追い切りの坂路での動きはまさに豪快。雨の影響を受ける馬場になったとしても、きっちり対応してくれるでしょう。
阪神 11R アンタレスS【カフジオクタゴン】
前走マーチSでも当欄で取り上げましたが、ラップは良かったものの、手前を替えなかった点が最後の伸びに響いたかも知れません。今回は手前替えの指示にしっかり対応しています。このあたりは調教VTRを見比べてもらうとよいでしょう。
4月12日(水)・栗東坂路 プロミシングギャル【7時56分】
馬場が踏み荒らされたこの時間帯に2F24.9秒。しかも4F目が最速になるラップを踏んで、併せ馬では追走先着。雨の影響を受けるようなパワーの必要な馬場でこそ、本領発揮のタイプかも知れません。
4月12日（水）・美浦南Ｗ グリュースゴット【12.7秒、12.6秒、12.3秒、12.5秒、12.4秒】
6F目区間こそ15.1秒でしたが、その後が12秒台の持続ラップ。あまり加減速がないラップを5F＝1000mも続けているわけですから、いくら追い切りとはいえ、この持続力は注目すべき内容だと思います。
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ライタープロフィール
１９７６年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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