本当に雪の多い今年の栗東だが、今週も20日(月)夜から21日（火）午前中にかけて雪。21日(火)はAコースとDコースが閉鎖になったが、追い切りの大半は22日(水)以降に行われているので、大きな影響はなかった。
・美浦坂路「+0.6秒」（基準時計4F51.5秒）
一番時計は4F51.0秒。先週に比べると、4F51秒台が格段に増えましたし、4F52秒台も多数。先週の馬場差は「+1.0秒」でしたが、今週は先週よりも走りやすい馬場になっています。ただ、基準時計よりは時計を要する馬場状態です。
・美浦ＤコースＷ「+0.2秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F63.4秒。先週よりも一番時計自体はかなり速くなりましたが、5F64秒台は1頭だけ。ただ、65秒台の頭数がかなり増えた印象で、馬場状態としては先週の馬場差「+0.5秒」よりも走りやすくなっていると判定しました。
・栗東坂路「-0.1秒」（基準時計4F51.9秒）
一番時計は4F49.3秒。4F49秒台がもう1頭いて、50秒台の頭数もそれなり。前日に降雪はありましたが、その影響はなく、むしろ引き締まったウッドチップになって走りやすかったかも知れません。先週の馬場差は「-0.1秒」でしたが、それよりも走りやすい馬場だと判断してよいでしょう。
・栗東CコースW「±0.0秒」（基準時計5F65.5秒）
一番時計は5F63.6秒。先週の馬場差は「+0.1秒」と時計を要する馬場でしたが、今週は非常に走りやすい状態。5F64秒台の頭数も65秒台の頭数もそれなりに多くなりました。ただ、全体的に見ると、それほど速い時計が多くないので、馬場差としては大きな変化はありません。
阪神 11R 仁川S【ヘラルドバローズ】
前走は初めての古馬OP競走で格負けした感じでしたが、重賞でもやれるくらいのポテンシャルがある馬。それを感じさせるのが、ここ2週のＣＷでのラスト1Ｆ11.3秒。最後の直線で11秒台を続ける脚力はここで通用しないはずがありません。
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中山 11R 中山記念【ラーグルフ】
前走中山金杯で重賞初制覇。その勢いなのか、南Ｗでの追い切りの動きにも迫力が増してきました。最終追い切りは5Ｆ標識から15秒を切るラップを踏んで、ゴールへ向かって、きれいに加速していきます。連勝の勢いは本物です。
阪神 10R マーガレットS【ビッグシーザー】
当コラムでもたびたび馬名が挙がっていて、追い切りで動くタイプなのは間違いありません。それでも最終追い切りの坂路、後半2Ｆが11.9秒、11.9秒はとても3歳とは思えない脚力。父ビッグアーサーを彷彿させます。
阪神 11R 阪急杯【グレナディアガーズ】
1週前追い切りの坂路での併せ馬は相手が動いたこともあって、そこまで目立つものではありませんでした。最終追い切りは単走でしたが、これが2Ｆ23.9秒。ド迫力の伸びを見せていて、やっぱりこの条件ならこの馬しかないかな、そんな印象が付いてしまうほどの動きだったと思います。
小倉 11R 下関S【ルクルト】
追い切った時間帯が走りやすかったとはいえ、最終追い切りは坂路で2Ｆ目以降が12.9秒、12.9秒、12.6秒。1Ｆでグッと加速するようなラップだと、今のタフな小倉芝では能力半減でしょうが、この持続と加速がうまくバランスのとれた走りなら、長くいい脚を使えるはずです。
2月22日(水)・栗東坂路 シモズル【7時52分】
ハロー掛けのための閉門まであと8分という時間帯ですから、当然馬場が踏み荒らされています。この時間帯に2F24秒台をマークした馬は何頭かいますが、4F目最速ラップは踏めていません。それが12.5秒、12.1秒ですから、後半の脚力は未勝利とは思えないものがあります。
2月22日(水)・美浦南Ｗ ディナトセレーネ【13.9秒、13.4秒、12.5秒、11.6秒】
半マイルから14秒を切るラップを踏み、ゴールへ向かって、ぐんぐんと加速するラップを踏むことができています。コーナーで加速する能力に関しては、相当高いポテンシャルを持っている馬だと思います。
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ライタープロフィール
１９７６年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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