25日(水)は大雪の影響を受け、Aコース(障害)、Bコース(ダート)、Cコース(ウッドチップ)、Dコース(芝、ポリトラック)の調教馬場が閉鎖。逍遥馬道なども閉鎖になり、通常とはかなり異なる状況で調整しなくてはいけない状況となりました。
・美浦坂路「+0.9秒」(基準時計4F51.5秒)
一番時計は4F50.9秒。この数字は先週よりも速いですし、4F51秒台の頭数も先週よりも増えたことを考慮すれば、先週の馬場差「+1.1秒」よりも走りやすい馬場だったという判断をしています。ただ、基準よりも時計を要する状態には変わりありません。
・美浦DコースW「+0.5秒」(基準時計5F65.5秒)
一番時計は5F64.5秒。5F64秒台はこの馬しかいませんし、65秒台の頭数はあまり多くありません。先週の馬場差は「±0.0秒」でしたが、それに比べると時計を要する馬場になったというのが、時計全体を見た時の印象です。
・栗東坂路「+0.2秒」(基準時計4F51.9秒)
一番時計は4F50.9秒。4F49秒台が出た先週に比べると、間違いなく時計を要する馬場。これは全体的な時計を見渡しても感じるところ。先週の馬場差は「-0.3秒」でしたが、今週は基準時計よりも重たいという判断でよいでしょう。
・栗東CコースW「±0.0秒」(基準時計5F65.5秒)
冒頭にも記したように、25日(水)は大雪の影響で馬場が閉鎖されています。よって、上記に掲載した馬場差は先週のままにしています。あらかじめご了承ください。
中京 11R 伊賀S【ラヴケリー】
追い切りではいくらでも時計が出るタイプですが、全体時計を速くするよりも終い重点で動いた方が結果を残しています。今回は1月25日(水)に坂路4F55.5秒と全体は遅くなりましたが、4F目が最速ラップとなる12.8秒。これなら気負うことなくレースできそうです。
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小倉 2R 3歳未勝利【ケイアイクビラ】
デビュー前から追い切りは動いていましたが、1月24日(火)の坂路での追い切りはあらためて素晴らしいと思える動き。1Fごとにぐんぐん加速して、ラストは11.8秒。このラップなら芝への転戦は間違いなくプラスでしょう。
小倉10R 平尾台特別【フローラルビアンカ】
いつもなら最終追い切りはCWですが、馬場が閉鎖されていた影響で坂路に変更。ただ、個人的には4F目が最速になるラップを踏むことができたので、前走勝てなかった部分を坂路調教で補うことができるのでは、という期待感の方が大きいです。
東京 11R 根岸S【セキフウ】
今回は1月24日の火曜日に最終追い切り。走りやすい馬場状態だったこともありますが、2F24.5秒は自己ベストを大幅に更新する2F時計。もともと脚力が武器の馬だけに、追い切りでもこのラップは高く評価できます。25日(水)までの追い切りを見た中ではこの馬が最上位評価できると思います。
中京 11R シルクロードS【シャインガーネット】
京阪杯に特別登録していて、その中間の追い切りの動きが素晴らしいと思っていたら、翌週のラピスラズリSで2着。今回も追い切りの動きは素晴らしいと思いますし、最終追い切りが坂路というのはファルコンSで重賞を制した時と同じ。昨年以上だと思います。
1月25日(水)・美浦坂路 ユイノシノビアシ【10時1分・4F51.6秒】
9時44分にハロー明け最初の追い切りがあって、それから17分後。時間はあまり経っていませんが、かなりの頭数が追い切っています。そんな中でこの4F時計、しかも4F目が最速になるラップ。この動きができて未勝利とは、本当に不思議です。
1月25日(水)・栗東坂路 マヴォロンテ【14.8秒、13.9秒、13.3秒、12.1秒】
時計を要する馬場状態だったことを思えば、1F目から15秒を切って、ラストが12.1秒なら優秀。中盤は13秒台のラップが踏めていますし、これだけ動けば、競馬でももっと、という印象です。
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ライタープロフィール
1976年、大阪生まれ。調教をスポーツ科学的に分析した適性理論『調教Gメン』を操る。栗東トレセンを中心とした取材活動をベースに、フジテレビONE『競馬予想TV』やJRA主催のイベントなどでも活躍している。
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