第1870回【スプリンターズS×過去データ分析】近年は先行抜け出しが勝ちパターン|競馬情報ならJRA-VAN

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【スプリンターズS×過去データ分析】近年は先行抜け出しが勝ちパターン

2026/9/24(木)

今週日曜日に中山競馬場でスプリンターズSが行われる。今春の高松宮記念を制したサトノレーヴが先日引退したこともあり、国内の芝短距離路線は大混戦模様。昨年のスプリンターズSを制したウインカーネリアンは今年も健在だが、手強いライバルが多数出走を予定しており、絶対的な存在ではない。その分、馬券的にも非常に楽しみな一戦となった。今回もいつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

好走馬の決まり手が2021年から一変

年 馬場 頭数 前3F 後3F 1着決手 2着決手 3着決手 1着4角 2着4角 3着4角
2016年 良 16 33.4 34.2 差 逃 先 7 1 4
2017年 良 16 33.9 33.7 差 差 逃 10 7 1
2018年 稍 16 33.0 35.3 差 先 先 8 2 4
2019年 良 16 32.8 34.3 差 逃 差 8 1 8
2020年 良 16 32.8 35.5 追 先 追 15 4 16
2021年 良 16 33.3 33.8 先 先 差 2 4 5
2022年 良 16 32.7 35.1 先 差 追 2 9 12
2023年 良 16 33.3 34.7 先 先 差 2 4 7
2024年 良 16 32.1 34.9 先 差 追 3 6 12
2025年 良 16 33.7 33.2 先 逃 差 2 1 9

(表1 スプリンターズS好走馬の決まり手と4角位置、過去10年)

スプリンターズSの好走馬の決まり手が2021年を境に一変している。特に1着馬が顕著で、2016年から2020年は「差」4頭、「追」1頭だったが、2021年以降はすべて「先」となっている。このようになった理由は定かではないが、ペースの問題ではなさそうだ。と言うのも、スプリンターズSは10年中8年で「前半3F < 後半3F」の前傾ラップを描いているように、基本的にハイペースで推移する。決まり手は変化しているにもかかわらず、ハイペースの傾向は一貫しているのだ。

前半3F33秒7、後半3F33秒2となった昨年は異例のスローペースだった。しかしながら、勝利したのは4コーナーを2番手で通過したウインカーネリアンであり、勝ち馬の決まり手傾向は変わらなかった。

よって、データは過去10年分を見るが、近5年の傾向を重視したい。近5年の2着馬の決まり手は「逃」1頭、「先」2頭、「差」2頭。3着馬の決まり手は「差」3頭、「追」2頭だった。3着馬の決まり手が特徴的で、末脚を生かして好走するパターンとなっている。

馬体重500〜539kgが好成績

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
420〜439kg 0-  1-  0-  3/  4 0.0% 25.0% 25.0% 0 127
440〜459kg 0-  0-  2- 15/ 17 0.0% 0.0% 11.8% 0 102
460〜479kg 3-  3-  6- 34/ 46 6.5% 13.0% 26.1% 33 85
480〜499kg 1-  3-  1- 35/ 40 2.5% 10.0% 12.5% 12 46
500〜519kg 4-  2-  1- 27/ 34 11.8% 17.6% 20.6% 221 91
520〜539kg 2-  1-  0- 12/ 15 13.3% 20.0% 20.0% 225 82
540〜 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 スプリンターズSの馬体重別成績、過去10年)

次に馬体重別成績を調べたところ、500〜519kg(勝率11.8%、連対率17.6%、単回値221)と520〜539kg(勝率13.3%、連対率20.0%、単回値225)が好成績だった。540kg以上は好走例がない(ただし、対象馬はわずか4頭)が、500kg以上の大型馬が有利なレースと言えそうだ。少なくとも460〜479kg(複勝率26.1%)ぐらいの馬格が欲しいところで、459kg以下の馬は割引が必要だ。

4歳馬の成績が優秀

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3歳 1-  2-  1- 15/ 19 5.3% 15.8% 21.1% 27 103
4歳 4-  4-  4- 26/ 38 10.5% 21.1% 31.6% 101 96
5歳 2-  4-  1- 37/ 44 4.5% 13.6% 15.9% 27 44
6歳 1-  0-  3- 28/ 32 3.1% 3.1% 12.5% 10 52
7歳以上 2-  0-  1- 24/ 27 7.4% 7.4% 11.1% 260 115

(表3 スプリンターズSの年齢別成績、過去10年)

年齢別成績を調べたところ、4歳(勝率10.5%、連対率21.5%、複勝率31.6%)の成績が優秀だった。7歳以上は勝率と単・複回収値が高かった。3歳と5歳の比較をすると、勝率・連対率・複勝率すべてにおいて前者が良い。5歳と6歳を比較すると連対率に大きな差がある。基本的には若い馬が強く、7歳以上の一発がたまにあるという傾向が読み取れる。

【結論】

今年有力な先行・抜け出しタイプはこの馬たちだ!

今年のスプリンターズSは、展開の鍵を握るピューロマジックをはじめ昨年のスプリンターズS出走馬が多数出走を予定している。昨年のスプリンターズSはピューロマジックが控えたことでペースが遅くなったが、今年「何が何でもハナへ」という姿勢で挑むのであれば先行争いは激化し、ペースは確実に速くなると考えられる。しかし、それでも近年の勝ち馬のトレンドである「2〜3番手から抜け出して勝利」というシーンを想定し、以下の馬を推奨馬としたい。

「先行」、「馬体重500kg以上」、「4歳馬」という3つのキーワードにすべて合致するのはフリッカージャブ。圧倒的なスピードと安定した立ち回りを武器に、芝1200mに転向して8戦6勝という凄まじい成績を挙げている。今年のオーシャンSで僅差ながら6着と敗れている点がどうかだが、スプリンターズSを勝ちやすいタイプという印象だ。

ルガルは2024年のスプリンターズSを4コーナー3番手から抜け出して勝利している。3走前のオーシャンS(3着)の馬体重は528kgで、今回の出走馬の中では最も巨漢。2走前のアルクオーツスプリント(UAE・G1・芝1200m)はクビ差の2着と惜しい競馬で、昨年ウインカーネリアンが同レースで2着だった点も強調材料だ。

ウインカーネリアンは連覇がかかる一戦。今年9歳だが衰えを全く感じさせないのが凄い。国内の芝1200mではかなり安定した成績を残しており、今年も上位争いが期待できそう。

先行馬以外では、今年の桜花賞馬(3歳馬)スターアニスと、馬体重500kg以上で4歳馬のレイピアの末脚に注目してみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。


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