【高松宮記念 × 過去データ分析】近年は年明け初出走馬が優勢!
2026/3/26(木)

1996年に従来の中距離G2から短距離G1へと生まれ変わった高松宮記念(当時は高松宮杯)。キンシャサノキセキやロードカナロアなど、多くの名スプリンターが勝利を飾ってきたレースだ。今年はどの馬が勝利を手にするのか、過去の傾向を分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
1番人気は9連敗中、2番人気が好成績
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1 | 1-2-1-6/10 | 10.0% | 30.0% | 40.0% |
| 2 | 3-5-0-2/10 | 30.0% | 80.0% | 80.0% |
| 3 | 1-1-2-6/10 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
| 4 | 0-0-1-9/10 | 0.0% | 0.0% | 10.0% |
| 5 | 1-1-1-7/10 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
| 6 | 1-0-1-8/10 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
| 7 | 0-0-0-10/10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 8 | 1-0-0-9/10 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
| 9 | 1-0-0-9/10 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
| 10 | 0-0-1-9/10 | 0.0% | 0.0% | 10.0% |
| 11〜 | 1-1-3-75/80 | 1.3% | 2.5% | 6.3% |
(表1 人気別成績)
過去10年の人気別では、2番人気が【3.5.0.2】で連対率80.0%の好成績を残している。対して1番人気は【1.2.1.6】複勝率40.0%止まりで、優勝馬1頭は10年前・2016年のビッグアーサー。JRA・G1の1番人気としてはNHKマイルC(16年メジャーエンブレムの優勝が最後)と並んで最長の9連敗中となっている。8、9、12番人気から優勝馬が出るなど中〜下位人気の好走馬も多く、3→12→17番人気で決着した19年は3連単449万馬券。ほかに22年278万馬券、23年66万馬券と波乱も目立つ。一方で昨年の3連単1万1080円など1万2000円未満も3回を数え、年によって波乱度にかなり差がある印象だ。
5〜6歳が中心に
| 年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 4歳 | 2-3-1-33/39 | 5.1% | 12.8% | 15.4% |
| 5歳 | 4-4-2-41/51 | 7.8% | 15.7% | 19.6% |
| 6歳 | 3-3-5-32/43 | 7.0% | 14.0% | 25.6% |
| 7歳以上 | 1-0-2-44/47 | 2.1% | 2.1% | 6.4% |
(表2 年齢別成績)
年齢別では6歳が最多の好走馬11頭を出し、複勝率はトップの25.6%。連対数は5歳の8連対が最多で、勝率・連対率では5歳が6歳を上回っている。この5〜6歳が中心になるレースだ。4歳は好走馬数、好走確率とも劣勢。7歳以上も【1.0.2.44】で複勝率6.4%と苦しいが、こちらは好走した3頭がすべて2桁人気だったため、穴馬なら年齢を気にせず買ってみてもいいだろう。
近年は年明け初戦馬が優勢に
| 前走レース | 2006〜15年 | 2016〜20年 | 2021〜25年 | |||
| 成績 | 複勝率 | 成績 | 複勝率 | 成績 | 複勝率 | |
| シルクロードS | 1-1-3-15 | 25.0% | 4-1-0-12 | 29.4% | 1-1-0-13 | 13.3% |
| 阪急杯 | 5-4-4-38 | 25.5% | 1-1-1-15 | 16.7% | 0-1-1-16 | 11.1% |
| オーシャンS | 3-2-3-62 | 11.4% | 0-0-3-32 | 8.6% | 1-0-2-18 | 14.3% |
| 香港スプリント | 0-0-0-2 | 0.0% | 0-0-1-1 | 50.0% | 3-0-0-4 | 42.9% |
| 阪神カップ | 0-0-0-4 | 0.0% | 0-1-0-2 | 33.3% | 0-1-1-5 | 28.6% |
(表3 主な前走レース別成績)
※半年以上の休養明けを除く
かつての高松宮記念は年明けのステップレースに出走した馬が好走馬の大半を占めており、2006〜15年の10年間では阪急杯組の13頭を筆頭に、オーシャンS、シルクロードSの3競走で計【9.7.10.115】と他を圧倒していた。レース間隔がもっとも開くシルクロードSから直行した馬の好走は5頭とやや少なかったが、これが2016〜20年になるとシルクロードS組が4勝を挙げ、阪急杯組やオーシャンS組は好走馬数が激減。そして2021〜25年の近5年はそのシルクロードS組も2連対止まりになり、香港スプリント組が3勝、阪神C組が2頭好走と、さらにレース間隔が開いた年明け初戦馬の活躍が目立つようになっている。
過去10年では前走から中9〜24週で出走した馬が【3.2.2.24】複勝率22.6%。このうち前走がJRA・G2または海外だった馬は【3.2.2.15】同31.8%、オープン特別やJRA・G3だと【0.0.0.9】。前走で前年末の香港スプリントや阪神Cに出走していた馬が狙いだ。
香港スプリント組、阪神C組は前走着順不問
| 年 | 馬名 | 人気 | 着順 | 前走 | 前走着順 | 前走以外の主なG1実績 |
| 2017 | レッドファルクス | 1 | 3 | 香港スプリント | 12 | スプリンターズS1着 |
| 2020 | グランアレグリア | 2 | 2 | 阪神C | 1 | 桜花賞1着 |
| 2021 | ダノンスマッシュ | 2 | 1 | 香港スプリント | 1 | スプリンターズS2着 |
| 2023 | トゥラヴェスーラ | 13 | 3 | 阪神C | 8 | (高松宮記念4着) |
| 2024 | マッドクール | 6 | 1 | 香港スプリント | 8 | スプリンターズS2着 |
| 2025 | サトノレーヴ | 2 | 1 | 香港スプリント | 3 | (スプリンターズS7着) |
| ナムラクレア | 1 | 2 | 阪神C | 1 | 高松宮記念2着 |
(表4 前走香港スプリントまたは阪神Cからの好走馬)
表4は前走で香港スプリントまたは阪神Cに出走していた好走馬7頭。前走でも馬券に絡んでいた馬が4頭、8着以下だった馬が3頭と前走着順は不問だ。ただ7頭中6頭は1600m以下のG1で馬券に絡んだ実績があり、残る1頭・トゥラヴェスーラも前年の高松宮記念が勝ち馬から0.1秒差の4着、前々年も0.2秒差の4着と紙一重。G1で上位を争った実績は必要になる。
ステップレース組なら前走5番人気以内・5着以内が目安
| 前走人気・着順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 前走1番人気 | 2-2-3-10/17 | 11.8% | 23.5% | 41.2% |
| 前走2番人気 | 1-1-1-14/17 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
| 前走3番人気 | 0-0-1-12/13 | 0.0% | 0.0% | 7.7% |
| 前走4〜5番人気 | 3-1-0-17/21 | 14.3% | 19.0% | 19.0% |
| 前走6番人気以下 | 1-0-2-53/56 | 1.8% | 1.8% | 5.4% |
| 前走1着 | 1-3-1-19/24 | 4.2% | 16.7% | 20.8% |
| 前走2着 | 3-0-1-16/20 | 15.0% | 15.0% | 20.0% |
| 前走3着 | 0-0-1-11/12 | 0.0% | 0.0% | 8.3% |
| 前走4〜5着 | 2-0-3-9/14 | 14.3% | 14.3% | 35.7% |
| 前走6着以下 | 1-1-1-51/54 | 1.9% | 3.7% | 5.6% |
(表5 前走シルクロードS・阪急杯・オーシャンS組の前走人気・着順別成績)
前走で年明けのステップレース(シルクロードS、阪急杯、オーシャンS)に出走していた馬について、前走人気別と前走着順別の成績を調べたのが表5である。前走6番人気以下だった馬は【1.0.2.53】で複勝率5.4%、前走で6着以下だった馬も【1.1.1.51】で同5.6%と苦戦しており、この組は前走5番人気以内かつ5着以内が目安になりそうだ。
【結論】
昨年のスプリンターズS2着・ジューンブレアが1200mで一変か!?
近年は年明け初戦馬の活躍が目立つ高松宮記念。今年は香港スプリント以来のウインカーネリアンとサトノレーヴ、阪神C以来のジューンブレアとナムラクレアが該当する。ただ、ウインカーネリアン、サトノレーヴ、そしてナムラクレアは不振の7歳(以上)馬。表2本文で触れたように穴馬なら7歳でもおもしろいが、この3頭はいずれも上位〜中位人気が予想される。よって、今年の年明け初戦組では5歳のジューンブレアが筆頭格。前走の阪神Cでは11着敗退も、2走前のスプリンターズSではウインカーネリアンにアタマ差の2着。1200mに戻って一変が期待される。
ステップレース組で前走5番人気以内かつ5着以内だった登録馬はママコチャ、ルガル、レイピアの3頭。ママコチャは7歳、ルガルは回避予定のため、狙いはレイピア。4歳の成績はひと息とはいえ7歳よりは良く、前走のオーシャンS「4〜5番人気(本馬は5番人気)」と「2着」が表5ではどちらも勝率が高かったことが強調材料になる。
ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


