【阪神大賞典×過去データ分析】年明けに何回走ったかをチェックしたい
2026/3/19(木)

メジロマックイーン、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ディープインパクトといった名だたる優駿たちが、阪神大賞典を足がかりに淀の盾を奪取してきた歴史を持つ。関西における天皇賞・春の前哨戦を、過去10年のデータから読み解いていく。データ分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
若い馬ほど有利
| 年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
| 4歳 | 5- 4- 2-13/24 | 20.8% | 37.5% | 45.8% | 96 | 111 |
| 5歳 | 3- 4- 4-19/30 | 10.0% | 23.3% | 36.7% | 42 | 76 |
| 6歳 | 2- 2- 4-20/28 | 7.1% | 14.3% | 28.6% | 19 | 189 |
| 7歳以上 | 0- 0- 0-37/37 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
(表1 年齢別成績)
年齢別の傾向は明確で、若い馬ほど好走率が高い。勝率・連対率・複勝率はいずれも4歳がトップで、5歳が続き、6歳が3番手の順となっている。そして、過去10年で7歳以上は3着以内に入った例がない。
年明けの出走数が少ないほど好成績
| レース名 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
| 年明け2走〜 | 1- 1- 1-26/29 | 3.4% | 6.9% | 10.3% | 19 | 111 |
| 年明け1走 | 4- 4- 6-44/58 | 6.9% | 13.8% | 24.1% | 32 | 72 |
| 年明け0走 | 5- 5- 3-16/29 | 17.2% | 34.5% | 44.8% | 58 | 97 |
(表2 年明けの出走数別成績/地方馬は除く)
阪神大賞典に臨む場合、年が明けてから出走したレースの数は少ないほどいい。複勝率ベースでいえば、年明け0走(=阪神大賞典が年明け初戦)なら複勝率44.8%、年明け1走だと複勝率24.1%、年明け2走以上になると複勝率10.3%と、年明けのレース数に反比例して数値が下がっていく。同じことは勝率や連対率にも当てはまる。
年明け0走の4〜5歳馬はかなり有力
| 項目 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 | |
| 前走レース | 有馬記念 | 4- 4- 2- 6/16 | 25.0% | 50.0% | 62.5% | 68 | 134 |
| ジャパンC | 1- 0- 1- 2/ 4 | 25.0% | 25.0% | 50.0% | 147 | 107 | |
| ステイヤーズS | 0- 1- 0- 3/ 4 | 0.0% | 25.0% | 25.0% | 0 | 60 | |
| 上記以外 | 0- 0- 0- 5/ 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 | |
| 年齢 | 4歳 | 2- 2- 0- 0/ 4 | 50.0% | 100.0% | 100.0% | 105 | 122 |
| 5歳 | 3- 2- 2- 1/ 8 | 37.5% | 62.5% | 87.5% | 158 | 162 | |
| 6歳 | 0- 1- 1- 5/ 7 | 0.0% | 14.3% | 28.6% | 0 | 147 | |
| 7歳以上 | 0- 0- 0-10/10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 | |
(表3 年明け0走馬に関するデータ/地方馬は除く)
年明け0走の場合、前走有馬記念だと複勝率62.5%、前走ジャパンCでも複勝率50.0%と、どちらのローテーションも好成績を残している。このほかには、前走ステイヤーズSの馬が2着に入った例が1回ある。あるいは、年齢でふるいをかけるのも有力な手段で、4歳か5歳なら複勝率は80%台以上に達する。ちなみに、前走で有馬記念かジャパンCに出走した4〜5歳馬に限れば【5.3.2.0】と圧巻の凡走なしだ。
年明け1走かつ前走重賞1〜3着馬に注目
| 項目 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 | |
| 前走クラス | 重賞 | 4- 3- 5-27/39 | 10.3% | 17.9% | 30.8% | 48 | 92 |
| 非重賞 | 0- 1- 1-17/19 | 0.0% | 5.3% | 10.5% | 0 | 32 | |
| 前走着順 | 前走重賞1〜3着 | 3- 2- 4- 5/14 | 21.4% | 35.7% | 64.3% | 60 | 129 |
| 前走重賞4着〜 | 1- 1- 1-22/25 | 4.0% | 8.0% | 12.0% | 41 | 71 | |
| 前走非重賞1〜3着 | 0- 1- 1- 8/10 | 0.0% | 10.0% | 20.0% | 0 | 62 | |
| 前走非重賞4着〜 | 0- 0- 0- 9/ 9 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 | |
(表4 年明け1走馬に関するデータ/地方馬は除く)
年明けに1走をこなし、阪神大賞典で3着以内に入った馬は全部で14頭。そのうち12頭は1〜2月の重賞を走っており、そこで1〜3着に入っていれば【3.2.4.5】の好成績だが、4着以下だった馬は【1.1.1.22】と好走の確率が大きく下がる。一方、年明けの1走が重賞以外だと、前走着順を問わず【0.1.1.17】と苦戦。それでも前走1〜3着なら【0.1.1.8】とチャンスを残すが、前走4着以下では【0.0.0.9】と厳しくなる。
年明け2走以上の場合は前2走の着順を度外視できる
| 年 | 着順 | 馬名 | 前走 | 2走前 | ||||
| 日付 | レース名 | 着順 | 日付 | レース名 | 着順 | |||
| 19年 | 2 | カフジプリンス | 2月 23日 |
尼崎S・1600万下 | 3 | 2月 10日 |
京都記念・G2 | 10 |
| 21年 | 3 | ナムラドノヴァン | 2月 20日 |
ダイヤモンドS・G3 | 4 | 1月 5日 |
万葉S | 1 |
| 25年 | 1 | サンライズアース | 2月 8日 |
早春S・3勝 | 2 | 1月 19日 |
日経新春杯・G2 | 16 |
(表5 年明け2走以上していた好走馬の一覧)
年明けに2走以上を消化した馬は【1.1.1.26】と苦しいが、昨年1着のサンライズアースが該当し、まったくの無視もできない。そこで年明け2走以上で好走した馬の共通点を探ってみると、3頭とも前走が1着ではないことがわかった。加えて、重賞が含まれる場合、そのレースでは4着以下に終わっていたことでも共通する。3月の阪神大賞典まで月1走(以上)のローテーションは決して楽なものではなく、余力を残した馬のほうが3000mの長丁場では戦いやすいのかもしれない。
【結論】
前走有馬記念の5歳馬アドマイヤテラ
年明け0走の場合、前走が有馬記念かジャパンC、年齢は4〜5歳だと阪神大賞典の好走率が非常に高い。今年の登録馬のなかで該当するのは、前走有馬記念の5歳馬アドマイヤテラである。
年明け1走で臨む場合、前走重賞1〜3着なら複勝率6割を超えてくる。今年の登録馬には年明け1走を消化した馬が5頭おり、前述の好走条件を満たすのは、前走日経新春杯2着のファミリータイムである。また、年明けの1走が重賞以外の場合も前走1〜3着には入っておきたいところで、アクアヴァーナルとダノンシーマがこちらの条件を満たす。
年明け2走以上を消化した馬は、前走1着以外かつ、前2走に重賞が含まれる場合はそこで3着以内がないことが過去の好走馬の共通項だった。となると、前走1着のレッドバンデではなく、前走京都記念11着のメイショウブレゲということになるが、後者は過去10年で好走がない7歳(以上)という点がネックとなる。なお、キングスコールは年齢を含めて条件を満たすが、翌週の自己条件戦に回るプランもあるようだ。
ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


