第1786回 【共同通信杯×過去データ分析】クラシックに繋がる一戦を制する馬は?|競馬情報ならJRA-VAN

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【共同通信杯×過去データ分析】クラシックに繋がる一戦を制する馬は?

2025/2/13(木)

今週は日曜日に東京競馬場で共同通信杯が行われる。過去10年の勝ち馬を見ると、リアルスティール、ディーマジェスティ、スワーヴリチャード、ダノンキングリー、エフフォーリア、ファントムシーフ、ジャスティンミラノの計7頭が皐月賞や日本ダービーで好走。今や共同通信杯は春のクラシックに向けた最重要レースになっている。いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析した。

前走新馬の成績が優秀

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
新馬 3- 3- 2- 7/15 20.0% 40.0% 53.3% 110 150
未勝利 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1勝 4- 2- 1-16/23 17.4% 26.1% 30.4% 133 77
OPEN非L 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
OPEN(L) 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 1- 1- 6-22/30 3.3% 6.7% 26.7% 10 158
G2 1- 0- 1- 5/ 7 14.3% 14.3% 28.6% 322 100
G1 1- 4- 0-10/15 6.7% 33.3% 33.3% 27 67
JRA重賞 3- 5- 7-37/52 5.8% 15.4% 28.8% 57 124
地方 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 共同通信杯の前走クラス別成績、過去10年)

過去10年の前走クラス別成績を調べたところ、新馬【3.3.2.7】が勝率20.0%、連対率40.0%、複勝率53.3%、単勝回収値110、複勝回収値150と優秀だった。対照的に未勝利【0.0.0.10】は好走例がなかった。前走JRA重賞【3.5.7.37】(前走ホープフルS取消のディーマジェスティも含む)や前走1勝クラス【4.2.1.16】と比較しても、新馬の方が明らかに成績優秀だった。力があればキャリア1戦馬でも、重賞実績馬に勝つことができる一戦だ。

新馬を1〜2番人気で勝ちたい

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走1人気 2- 3- 2- 4/11 18.2% 45.5% 63.6% 90 185
前走2人気 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 660 210
前走3人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走4人気 0- 0- 0- 0/ 0          
前走5人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6〜9人 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 新馬組の前走人気別成績、過去10年)

新馬組の前走人気別成績を調べたところ、前走1番人気【2.3.2.4】だったケースが圧倒的に多く、成績も優秀だった。前走2番人気【1.0.0.0】はわずか1頭で、該当馬はジャスティンミラノだ。前走3番人気以下【0.0.0.3】は好走がなく、1〜2番人気で新馬を勝っていることが大事だ。なお、共同通信杯当日の人気はあまり重要ではない。2番人気に支持された21年シャフリヤールは3着、23年タスティエーラは4着に敗退するなど、後の日本ダービー馬でも敗れている。一方、21年2着ヴィクティファルスは7番人気で連対を果たしており、伏兵の食い込みも見込める。

ホープフルS組と東スポ杯2歳S組が有力

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
東京スポG3 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 77 62
ホープフG2 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 452 114
ホープフG1 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 102 37
フューチG1 0- 4- 0- 7/11 0.0% 36.4% 36.4% 0 78
京成杯G3 0- 1- 2-10/13 0.0% 7.7% 23.1% 0 188
京都2歳G3 0- 0- 2- 5/ 7 0.0% 0.0% 28.6% 0 231
シンザンG3 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 110
東京スポG2 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 65
新潟2歳G3 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
札幌2歳G3 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 JRA重賞組の前走レース別成績、過去10年)

前走JRA重賞組の前走レース別成績を調べたところ、ホープフルS組と東京スポーツ杯2歳S組の成績が優秀だった。ホープフルS組は、前走1着馬ハートレーが共同通信杯で9着、3着だったステイフーリッシュは10着と敗れたのに対し、ホープフルSを取消になったディーマジェスティ(その前走は未勝利戦1番人気1着)と4着だったファントムシーフが共同通信杯を勝利した。前走着順はあまり気にしなくてよさそうだ。

東スポ杯2歳S組の6頭はすべて前走3着以内に好走していた。このうち前走2着のスワーヴリチャードが17年1着、ダノンザタイガーが23年3着、前走3着のムーヴザワールドが17年3着。東スポ杯2歳Sは21年にG2へと格上げされたが、傾向の違いはあまりなく「前走3着以内に好走していた馬」に注目すべきといえそうだ。

前走朝日杯フューチュリティS【0.4.0.7】は勝ち馬こそ出ていないが、連対率・複勝率は36.4%と優秀だ。あとは、京成杯【0.1.2.10】や京都2歳S【0.0.2.5】といった芝2000m重賞組が2〜3着候補だ。

前走1勝クラス組は6番人気以内にチャンス

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0 130
2番人気 0- 0- 0- 0/ 0          
3番人気 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7% 340 156
4番人気 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 226 163
5番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
6番人気 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 453 233
7番人気 0- 0- 0- 0/ 0          
8番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
9番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
10番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
11番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
12番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表4 1勝クラス組の人気別成績、過去10年)

最後に前走1勝クラス組の今回人気別成績を調べたところ、3番人気【2.0.0.1】が好成績だった。また4〜6番人気【2.1.1.3】が勝率28.6%、連対率42.9%、複勝率57.1%、単勝回収値291、複勝回収値170と配当的にも狙い目だ。2番人気は該当馬がなく、1番人気【0.1.0.0】も連対はしているので、6番人気以内の馬にチャンスがある。一方、7番人気以下【0.0.0.12】は厳しい。

【結論】

連軸はレッドキングリーか

まず前走JRA重賞組はレッドキングリーが最有力だろう。東京芝2000mの新馬を完勝し、前走東スポ杯2歳Sで3着と好走。その東スポ杯2歳Sを勝利したクロワデュノールは次走ホープフルSも制してクラシックで本命視されている。また2着サトノシャイニングも先日のきさらぎ賞を3馬身差で快勝したことで、レッドキングリーに対する評価も高まった。

ネブラディスクは前走京都芝2000mの新馬を2番人気で勝利。1戦1勝ながら打倒レッドキングリーに挑む。もし勝利することができれば、皐月賞や日本ダービーでも大いに楽しみになる。

前走1勝クラス組はカラマティアノスリトルジャイアンツワンモアスマイルあたりが有力か。中でも配当妙味がありそうな4〜6番人気の馬に注目してみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。


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