2025/1/9（木）

今週の中央競馬は土曜・日曜・月曜の３日間開催で行われる。重賞は日曜中山でフェアリーＳ、月曜中京でシンザン記念と２鞍組まれている。今回は日曜メインの３歳牝馬重賞・フェアリーＳをピックアップ。近10年で３連単10万円以上が５回と波乱傾向の強い一戦だ。2015年以降近10年のデータから今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

１・２番人気が不振、特に前走オープン・重賞組は好走なし

表１はフェアリーＳ近10年の人気別成績。１番人気馬は勝ち星がなく、２着２回。２番人気馬は2018年プリモシーンの１勝のみ。これら１・２番人気馬の連対率が15.0％と低い。１・２番人気馬の前走クラスでは前走オープン・重賞組ならびに前走新馬組から３着以内馬が出ていない。前走オープン・重賞組で今回１・２番人気に支持された馬の不振が波乱傾向となっている最大の要因だろう。１・２番人気馬では前走未勝利組と１勝クラス組から連対馬が出ている。

３番人気馬が21年ファインルージュら最多の４勝で、複勝率50.0％。５・６番人気馬も複勝率は40.0％と高く、７番人気馬が複勝率60.0％でトップだ。これら５〜７番人気馬の好走が多い。また、10・11番人気馬で３勝と人気薄の一発がある。人気にとらわれずに馬券を考えたいレースだ。

今走昇級戦の前走上がり２位以内が好成績

表２は前走クラス別成績。前走Ｇ１組は一昨年のキタウイングの１勝のみで、他はすべて４着以下に敗れている。前走Ｇ２組は３着１回のみ。前走Ｇ３組は22年ライラックら２勝も、複勝率は17.6％と高くない。表１で見た１・２番人気だけでなく、全体で見ても前走重賞ならびにオープン組の信頼感は高いとは言えない。

一方で、前走新馬、前走未勝利、前走１勝クラスはいずれも複勝率20.0％を超えている。フェアリーＳは「前走レースの格が問われない」一戦といえる。これら今走昇級戦の馬の上がり順位別成績を見ると、前走上がり２位以内が好成績をあげている。前走格下のレースで、着順を問わず上がり２位以内の脚を使っていた馬を積極的に狙っていきたい。

出走数最多のキャリア２戦の馬は中9週以上で好走

表３はキャリア別成績。出走数最多の２戦の馬が昨年のイフェイオンら過半数の６勝をあげている。近４年でも３着以内馬12頭中７頭と多い。２戦の馬の前走からの間隔別成績では、中９週以上あけた馬が21年ファインルージュら３勝をあげ、連対率23.8％・複勝率28.6％と優秀だ。

キャリア１戦の馬は連対がなく、３着４回で複勝率17.4％。５戦の馬は16年ビービーバーレルが勝利し、複勝率30.8％と最も高い。

継続騎乗の馬で関東馬が複勝率トップ

表４は前走から騎手が継続騎乗か乗り替わりかの比較ならびにそれぞれの場合の厩舎所属別（美浦・栗東）成績。継続騎乗の場合と乗り替わりの場合がほぼ同数ながら、勝利数、勝率・連対率・複勝率いずれも継続騎乗の馬が上回っている。

継続騎乗の馬は昨年のイフェイオンら６勝をあげ、毎年１頭は３着以内に入っている。継続騎乗の馬では好走馬18頭中16頭が美浦所属の関東馬で、特に３着馬６頭はすべて関東馬となっている。乗り替わりの馬でも関東馬優勢で、複勝率では関東馬の乗り替わりの馬が関西馬の継続騎乗の馬を上回っている。