第1566回 前走の距離と上がり順位に注目! 府中牝馬Sを分析する|競馬情報ならJRA-VAN

競馬予想・競馬情報ならJRA-VAN

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第1566回 前走の距離と上がり順位に注目! 府中牝馬Sを分析する

2021/10/11(月)

今週は土曜に東京で府中牝馬S、日曜に阪神で秋華賞と牝馬の重賞が2鞍組まれている。今回のデータde出〜たでは、土曜の府中牝馬Sをピックアップ。昨年は重馬場の中、サラキアが初重賞制覇を決め、続くエリザベス女王杯・有馬記念で連続2着と好走したのは記憶に新しい。2016年以降・近5年のレース傾向から今年馬券で狙えそうなタイプを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 府中牝馬S近5年の人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 1- 1- 1- 2/ 5 20.0% 40.0% 60.0% 46 78
2番人気 0- 2- 2- 1/ 5 0.0% 40.0% 80.0% 0 114
3番人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 130 38
4番人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 136 42
5番人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 208 50
6番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0 84
7番人気 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 404 128
8番人気 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0 92
9番人気 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 105
10番人気以下 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

まず表1は府中牝馬S近5年の人気別成績。1番人気馬は18年ディアドラの1勝のみで、複勝率60%。近2年は一昨年プリモシーン15着、昨年ラヴズオンリーユー5着と馬券圏外に敗れている。2番人気馬は勝ち星こそないものの、複勝率80%でトップだ。

以下、3〜5番人気馬が1勝ずつ。昨年は7番人気サラキアが勝利している。6〜9番人気馬はのべ【1.2.2.14】で複勝率26.3%と高く、近3年で毎年1頭は3着以内に入っている。一方、10番人気以下の馬はすべて4着以下に敗れている。

配当面では、16〜18年は3連単2万円以下と堅い決着でおさまっていたが、一昨年は4→9→2番人気で3連単7万7860円、昨年は7→6→8番人気で同18万9020円と近2年は波乱となっている。

■表2 府中牝馬S近5年の枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1枠 0- 2- 0- 4/ 6 0.0% 33.3% 33.3% 0 46
2枠 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0 40
3枠 0- 1- 0- 6/ 7 0.0% 14.3% 14.3% 0 60
4枠 3- 0- 0- 5/ 8 37.5% 37.5% 37.5% 366 90
5枠 0- 0- 2- 5/ 7 0.0% 0.0% 28.6% 0 38
6枠 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0 46
7枠 1- 0- 0- 8/ 9 11.1% 11.1% 11.1% 115 27
8枠 1- 1- 2- 5/ 9 11.1% 22.2% 44.4% 72 105

表2は枠番別成績。黄色で強調した大外の8枠に入った馬は16年クイーズリングが勝利し、複勝率44.4%でトップだ。昨年は3着サムシングジャストが該当しており、17年を除いて1頭は3着以内に入っている。2011年以降の近10年でも【2.3.4.12】で複勝率42.9%と高く、8枠に入った馬はチェックしておきたい。

勝ち星では4枠の馬が近3年続けて優勝している。近10年でも4枠・7枠が各4勝、8枠が2勝で、すべて4枠から外の馬が勝利していた

■表3 府中牝馬S近5年の前走距離別成績

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1600m 1- 2- 2-18/23 4.3% 13.0% 21.7% 28 32
1800m 3- 3- 3-11/20 15.0% 30.0% 45.0% 146 127
2000m 1- 0- 0-17/18 5.6% 5.6% 5.6% 57 13

2020/10/17 東京11R 府中牝馬ステークス(G2) 1着 4番 サラキア

表3は前走距離別成績。今回と同距離の前走1800m組が昨年のサラキアら近年続けて勝利している。昨年は上位3着までを独占しており、連対率30.0%・複勝率45.0%と優秀だ。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。昨年優勝のサラキアは前走小倉日経オープンで勝利をおさめていた。

前走1600m組は16年クイーズリングが勝利し、複勝率21.7%。3着以内馬5頭はいずれも府中牝馬Sで上位3番人気以内に支持されていた。なお、前走2000m組で好走したのは17年1着クロコスミアの1頭のみと不振傾向にある。

■表4 府中牝馬S近5年の前走上がり順位別成績

前走上がり順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3F  1位 4- 1- 0- 5/10 40.0% 50.0% 50.0% 397 110
3F  2位 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0 132
3F  3位 1- 0- 1- 5/ 7 14.3% 14.3% 28.6% 92 47
3F 〜5位 0- 0- 2-10/12 0.0% 0.0% 16.7% 0 53
3F 6位以下 0- 2- 1-22/25 0.0% 8.0% 12.0% 0 26

2019/10/14 東京11R 府中牝馬ステークス(G2) 1着 8番 スカーレットカラー

表4は前走における上がり順位別成績。前走上がり1位だった馬が近4年続けて勝利し、連対率・複勝率50%と非常に高い。一昨年の優勝馬スカーレットカラーは前走クイーンSで上がり最速で2着に入っていた。

前走上がり2位の馬は勝ち星こそないものの、複勝率40%と優秀だ。これら前走上がり2位以内の馬は要チェック。なお、勝ち馬5頭はいずれも前走上がり3位以内だった。

■表5 府中牝馬S近5年の前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走1人気 3- 1- 2- 6/12 25.0% 33.3% 50.0% 160 83
前走2人気 0- 1- 0- 5/ 6 0.0% 16.7% 16.7% 0 70
前走3人気 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 336 88
前走4人気 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 60
前走5人気 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 113 35
前走6〜9番人気 0- 2- 1-14/17 0.0% 11.8% 17.6% 0 58
前走10番人気以下 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

表5は前走人気別成績。前走1番人気馬が18年ディアドラら3勝をあげ、複勝率50%と高い。3着以内馬6頭はいずれも府中牝馬Sで上位5番人気以内に支持されていた。

前走3番人気馬は昨年のサラキア、前走5番人気馬は一昨年のスカーレットカラーがそれぞれ勝利しており、勝ち馬はいずれも前走で5番人気以内に支持されていた。なお、前走10番人気以下の馬はすべて馬券圏外に敗れている。

■表6 前走から継続騎乗or乗り替わり別成績(近5年)

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
継続騎乗 4- 2- 3-22/31 12.9% 19.4% 29.0% 115 64
乗り替わり 1- 3- 2-24/30 3.3% 13.3% 20.0% 34 51

最後に表6は前走と同騎手(継続騎乗)の馬と今回乗り替わりの馬との比較。継続騎乗の馬が18年ディアドラ(ルメール騎手)ら大半の4勝をあげており、勝率・連対率・複勝率ともに乗り替わりの馬を上回っている。継続騎乗の馬は昨年1・2着馬が該当しており、17年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。

騎手別では岩田康誠騎手【2.0.0.1】、ルメール騎手【1.2.0.0】、M.デムーロ騎手【1.1.0.2】で複数回馬券圏内に入っている。

<今年の注目馬>

今年の登録馬では、前走1800mの3勝クラス・垂水Sを上がり1位で勝利したアカイイト、前走中山牝馬Sが上がり最速で4着だったホウオウピースフルの2頭が出走してくれば、注目したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)