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第1479回 2020年にデビューした新種牡馬の産駒成績をチェック!

2020/12/7(月)

今週末に阪神ジュベナイルフィリーズ、再来週には朝日杯フューチュリティSと2歳G1が控える。そこで今回は今年ここまでの2歳戦成績を調べることにした。そのなかでも2020年にデビューした新種牡馬に注目、勝利数ランキングと産駒の特徴をみていく。データの集計期間は11/29開催終了時点まで。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 2020年 JRAの芝・2歳戦の種牡馬別成績(11/29まで)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 ディープインパクト 29- 20- 17- 64/130 22.3% 37.7% 50.8% 89 88
2 モーリス 24- 29- 13-103/169 14.2% 31.4% 39.1% 72 89
3 ドゥラメンテ 23- 15- 11-108/157 14.6% 24.2% 31.2% 78 70
4 エピファネイア 20- 17- 23-122/182 11.0% 20.3% 33.0% 55 68
5 キズナ 18- 20- 21-113/172 10.5% 22.1% 34.3% 153 99
6 ハーツクライ 14- 18- 10- 70/112 12.5% 28.6% 37.5% 60 99
7 ロードカナロア 14- 12-  8- 99/133 10.5% 19.5% 25.6% 67 47
8 ハービンジャー 12-  7-  9- 82/110 10.9% 17.3% 25.5% 74 64
9 ルーラーシップ 11-  8- 16-101/136 8.1% 14.0% 25.7% 75 103
10 ダイワメジャー 10-  9-  9- 78/106 9.4% 17.9% 26.4% 49 48
11 リオンディーズ 9- 14- 13- 80/116 7.8% 19.8% 31.0% 94 103
12 ゴールドシップ 9-  5- 14- 88/116 7.8% 12.1% 24.1% 130 90
13 キングカメハメハ 8-  7-  9- 37/ 61 13.1% 24.6% 39.3% 65 112
14 ミッキーアイル 8-  6-  5- 57/ 76 10.5% 18.4% 25.0% 59 70
15 リーチザクラウン 8-  6-  1- 58/ 73 11.0% 19.2% 20.5% 257 89
16 エイシンフラッシュ 7-  6-  8- 89/110 6.4% 11.8% 19.1% 38 54
17 マツリダゴッホ 6-  5-  5- 70/ 86 7.0% 12.8% 18.6% 212 94
18 マクフィ 5-  5- 10- 61/ 81 6.2% 12.3% 24.7% 44 115
19 オルフェーヴル 5-  5-  6- 70/ 86 5.8% 11.6% 18.6% 48 39
20 ワールドエース 5-  1-  7- 40/ 53 9.4% 11.3% 24.5% 105 81

表1はJRAの芝・2歳戦の種牡馬成績。勝ち星数をもとにトップ20の種牡馬を記した。1位は29勝でディープインパクト。勝率22.3%、連対率37.7%、複勝率50.8%と、今年も非常に優秀なスタートを切った。残念ながら昨年亡くなってしまったので「実質今年が最後の世代」(2021年の産駒は少ない)と言われたりもするが、3冠馬コントレイルに続く大物があらわれるかどうか。

2020年に産駒がデビューした新種牡馬は2位にモーリス、3位にドゥラメンテがランクインした。この2頭は新種牡馬のなかでも登録産駒数(JRA)が多い。順当な結果かもしれないが、今のところ期待に応えて勝ち星を積み重ねている。

2020/9/6 小倉11R 小倉2歳ステークス(G3) 1着 8番 メイケイエール

その他の新種牡馬では11位にリオンディーズがランクイン。ミッキーアイルは14位だが、小倉2歳S、ファンタジーSと重賞連勝中のメイケイエールを出している。18位に入ったマクフィはイギリス産のフランス調教馬として2010年の2000ギニー(英G1・芝1600m)とジャック・ル・マロワ賞(仏G1・芝1600m)を勝利している。引退後は一旦イギリスやフランスの牧場で繋養されたが、16年に日本軽種馬協会が購入し、17年から日本で供用されている。父にDubawiを持つミスタープロスペクター系の種牡馬で、日本の芝にも適性があったようだ。函館2歳Sで2着に入ったルーチェドーロを出すなど、早くも活躍をみせている。

■表2 2020年 JRAのダート・2歳戦の種牡馬別成績(11/29まで)

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 ヘニーヒューズ 12-17-11-55/95 12.6% 30.5% 42.1% 57 95
2 マジェスティックウォリアー 8- 9- 6-35/58 13.8% 29.3% 39.7% 68 85
3 サウスヴィグラス 7- 5- 8-39/59 11.9% 20.3% 33.9% 88 77
4 パイロ 7- 3- 9-56/75 9.3% 13.3% 25.3% 86 81
5 ダノンレジェンド 7- 2- 4-20/33 21.2% 27.3% 39.4% 144 120
6 アジアエクスプレス 6- 6- 5-50/67 9.0% 17.9% 25.4% 144 66
7 マクフィ 6- 3- 5-39/53 11.3% 17.0% 26.4% 88 109
8 キズナ 6- 1- 1-19/27 22.2% 25.9% 29.6% 121 53
9 ホッコータルマエ 5- 5- 5-39/54 9.3% 18.5% 27.8% 178 106
10 ドゥラメンテ 5- 5- 1-18/29 17.2% 34.5% 37.9% 124 80
11 シニスターミニスター 5- 3- 4-45/57 8.8% 14.0% 21.1% 81 91
12 エスポワールシチー 5- 2- 1-17/25 20.0% 28.0% 32.0% 159 126
13 ルーラーシップ 4- 5- 2-31/42 9.5% 21.4% 26.2% 83 62
14 スウェプトオーヴァーボード 3- 5- 1-22/31 9.7% 25.8% 29.0% 97 105
15 ディスクリートキャット 3- 2- 5-45/55 5.5% 9.1% 18.2% 88 54
16 リオンディーズ 3- 2- 3-30/38 7.9% 13.2% 21.1% 162 59
17 ミッキーアイル 3- 0- 2-20/25 12.0% 12.0% 20.0% 40 30
18 ダンカーク 2- 4- 1-31/38 5.3% 15.8% 18.4% 53 41
19 モーリス 2- 2- 3-19/26 7.7% 15.4% 26.9% 25 150
20 ジャスタウェイ 2- 2- 3-18/25 8.0% 16.0% 28.0% 87 50

表2はJRAのダート・2歳戦の種牡馬成績。1位は12勝を挙げているヘニーヒューズ。2位はマジェスティックウォリアー、3位サウスヴィグラスと、上位の顔ぶれは芝と全く違う。新種牡馬は5位ダノンレジェンド、6位アジアエクスプレス、7位マクフィ、9位ホッコータルマエ、10位ドゥラメンテ、15位ディスクリートキャット、16位リオンディーズ、17位ミッキーアイル、19位モーリスと9頭がランクインした。

芝で2位だったモーリスはダートで大きくランクを落としており、ダートよりも芝向きであることがうかがえる。芝で3位だったドゥラメンテもダートでランクを落としたが、ダートの連対率は34.5%と非常に優秀だ。ヘニーヒューズ産駒の30.5%を上回りトップの成績となっている。芝・ダートどちらでも活躍馬を出せそうな雰囲気がある。

ダノンレジェンドは父Macho Unoの外国産馬で、現役時代は地方の交流重賞を中心に活躍。16年のJBCスプリント(川崎)を制するなど、短距離の快足馬としてならした。アジアエクスプレスは父にHenny Hughes(ヘニーヒューズ)を持つ外国産馬。現役時代は13年の朝日杯フューチュリティSや14年のレパードSを制した。ホッコータルマエは14年のJRA賞最優秀ダートホース。16年の川崎記念で当時の最多勝記録となるG1/Jpn1(中央・地方)10勝目をあげている。この3頭に関しては現役時代の成績・血統のイメージ通り、産駒もダート向きとなりそうだ。

■表3 モーリス産駒の競馬場別成績(芝)

場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
札幌 2-  3-  1-  0/  6 33.3% 83.3% 100.0% 191 135
函館 1-  1-  1-  3/  6 16.7% 33.3% 50.0% 315 83
福島 0-  2-  0-  0/  2 0.0% 100.0% 100.0% 0 190
新潟 4-  1-  1- 18/ 24 16.7% 20.8% 25.0% 87 48
東京 4- 11-  1- 20/ 36 11.1% 41.7% 44.4% 19 99
中山 3-  1-  0-  8/ 12 25.0% 33.3% 33.3% 88 66
中京 4-  5-  1- 14/ 24 16.7% 37.5% 41.7% 80 74
京都 1-  0-  1- 13/ 15 6.7% 6.7% 13.3% 11 42
阪神 4-  2-  6- 22/ 34 11.8% 17.6% 35.3% 88 97
小倉 1-  3-  1-  5/ 10 10.0% 40.0% 50.0% 23 212
東開催 11- 15-  2- 46/ 74 14.9% 35.1% 37.8% 52 80
西開催 10- 10-  9- 54/ 83 12.0% 24.1% 34.9% 64 94
中央開催 12- 14-  8- 63/ 97 12.4% 26.8% 35.1% 51 85
ローカル 12- 15-  5- 40/ 72 16.7% 37.5% 44.4% 101 94

ここからは芝で2位のモーリス産駒をもう少し詳しくみていくことにする。表3はモーリス産駒の競馬場別成績(芝)。まず目につくのが東京の【4.11.1.20】という成績で、2着の数が非常に多い。その影響で勝率は11.1%にとどまり、「勝ち切れない」というイメージを持たれるかもしれない。しかし、連対率は41.7%、複勝率は44.4%と優秀だ。勝率でみれば京都の方が6.7%と低いし、連対率・複勝率も冴えない。よって、東京が苦手と決めつけるのは早い。このあたりはもっとデータを集めてから判断したい。

一方、札幌や函館の成績が優秀。まだレース数は少ないが、洋芝に適性があるのかもしれない。中山も【3.1.0.8】で勝率25.0%、連対率・複勝率はともに33.3%となかなか良い。総合的に考えると、力がいる芝を得意としている可能性がある。

■表4 モーリス産駒の距離別成績(芝)

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1200m 4-  3-  0- 15/ 22 18.2% 31.8% 31.8% 135 113
1400m 2-  4-  4- 21/ 31 6.5% 19.4% 32.3% 16 76
1500m 1-  0-  1-  0/  2 50.0% 50.0% 100.0% 440 175
1600m 8- 10-  5- 35/ 58 13.8% 31.0% 39.7% 73 98
1800m 3-  6-  2- 19/ 30 10.0% 30.0% 36.7% 40 48
2000m 6-  6-  1- 13/ 26 23.1% 46.2% 50.0% 92 105
1000m〜1300m 4-  3-  0- 15/ 22 18.2% 31.8% 31.8% 135 113
1400m〜1600m 11- 14- 10- 56/ 91 12.1% 27.5% 38.5% 62 92
1700m〜2000m 9- 12-  3- 32/ 56 16.1% 37.5% 42.9% 64 74

続いてモーリス産駒の距離別成績(芝)をみていく(表4参照)。1200mの成績が意外と良く、単・複の回収率も100%を超えている。しかし、1400mは勝率が6.5%と大きく下がり、連対率も19.4%だ。1600mでは最多の8勝をマークしているものの、勝率は13.8%と1200mよりも低い。1800mは3勝2着6回と、2着数が1着数の2倍ある。連対率や複勝率は1600mとさほど変わらない。2000mは6勝で2着も6回。勝率23.1%で連対率46.2%、複勝率50.0%も非常に優秀だ。2000m戦で明らかに成績が向上しており、中長距離向きの可能性を感じさせる。今後は2000m超のレースも増えてくるので、そうしたレースに出走してきたときは注目したい。

■表5 ミッキーアイル産駒の競馬場別成績(芝)

場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
札幌 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
函館 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
福島 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
新潟 0- 1- 1-10/12 0.0% 8.3% 16.7% 0 102
東京 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0 48
中山 0- 1- 0- 6/ 7 0.0% 14.3% 14.3% 0 24
中京 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
京都 1- 2- 1- 5/ 9 11.1% 33.3% 44.4% 177 131
阪神 3- 0- 1- 9/13 23.1% 23.1% 30.8% 51 50
小倉 4- 1- 1- 4/10 40.0% 50.0% 60.0% 223 165
東開催 0- 3- 2-27/32 0.0% 9.4% 15.6% 0 58
西開催 8- 3- 3-19/33 24.2% 33.3% 42.4% 136 105
中央開催 4- 4- 3-28/39 10.3% 20.5% 28.2% 58 63
ローカル 4- 2- 2-29/37 10.8% 16.2% 21.6% 60 77

表5はミッキーアイル産駒の競馬場別成績(芝)。不思議な結果が出ているので取り上げることにした。東開催【0.3.2.27】に対し、西開催【8.3.3.19】という結果。小倉や阪神に良績が集中し、東京や中山、新潟は不振。札幌や函館、福島では3着以内に入った馬が1頭もいない。今までデビューした栗東所属の馬が強いだけという可能性はあるが、めずらしい結果だ。

■表6 ダノンレジェンド産駒の距離別成績(ダート)

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1000m 2- 1- 0- 0/ 3 66.7% 100.0% 100.0% 210 116
1150m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1200m 1- 0- 2- 6/ 9 11.1% 11.1% 33.3% 53 118
1300m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1400m 1- 1- 1- 8/11 9.1% 18.2% 27.3% 133 49
1600m 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 73 178
1700m 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 1450 810
1800m 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 300 130
1000m〜1300m 3- 1- 2- 8/14 21.4% 28.6% 42.9% 79 101
1400m〜1600m 2- 1- 2-12/17 11.8% 17.6% 29.4% 112 94
1700m〜2000m 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 875 470

2016/11/3 川崎10R JBCスプリント(Jpn1) 1着 1番 ダノンレジェンド

最後にダートで5位のダノンレジェンド産駒の距離別成績をみていく。1000〜1300mの成績は【3.1.2.8】だが、1000mと1200mを比較すると差がある。今のところ1000mは連対率・複勝率100%だが、1200mは連対率11.1%だ。1400mも【1.1.1.8】で連対率は18.2%と控えめだ。

一方、1700〜2000mは【2.0.0.0】。1700mと1800mでそれぞれ1勝を挙げている。まだサンプル数が少なすぎるので何とも言えないところだが、中距離でもすぐに結果を出した。ダノンレジェンド自身はダートのスプリンターだったが、そのイメージにとらわれるのは良くないだろう。産駒は中距離がベストという可能性も予感させる。今後のレースではそのあたりにも注目していきたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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