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第1041回 現日程になってからの札幌2歳Sの傾向は?

2016/8/29(月)

夏競馬も今度の土日で最終週を迎える。土曜に組まれているのが札幌2歳S。函館から札幌へと転戦する北海道シリーズが短縮され、札幌2歳Sが9月上旬に行なわれるようになった12年以降の結果からレース傾向を読み解いてみたい。なお、函館開催となった13年は集計から除外する。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 0- 2- 0- 1/ 3 0.0% 66.7% 66.7% 0% 83%
2番人気 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 190% 53%
3番人気 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 136% 53%
4番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5番人気 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 370% 150%
6番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 153%
8番人気 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 90%
9番人気 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 263%
10番人気以下 0- 1- 0-14/15 0.0% 6.7% 6.7% 0% 57%

表1は人気別成績。集計対象となった3回で1番人気の勝利はないものの、2着2回で連対率66.7%ならまずまずの成績といえる。勝ち馬を送り出しているのは2番人気、3番人気、5番人気から1頭ずつ。以下、7〜9番人気から3着に入った馬が1頭ずつおり、10番人気以下から馬券圏内に食い込んだ馬は1頭しかいない。まとめると、1番人気は軸馬としてそれなりに信用でき、勝ち馬はある程度人気どころから出ている。3着には穴目の馬も入っているが、10番人気以下まで評価が落ちると厳しい。現在の札幌2歳Sはそんな人気傾向になっているようだ。

■表2 前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1〜3番人気 3- 3- 3-18/27 11.1% 22.2% 33.3% 77% 125%
前走4番人気以下 0- 0- 0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表2は「前走の」人気別成績で、極めて明確な傾向が出ている。2012年以降の札幌2歳Sで3着以内に入った馬は前走1〜3番人気に限られている一方、前走4番人気以下だと【0.0.0.15】と好走馬が1頭も出ていない。前走の段階で高く評価されていた馬を重視するよう心がけたいところだ。

■表3 前走騎手別成績

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
同騎手 3- 2- 2-22/29 10.3% 17.2% 24.1% 72% 96%
乗り替わり 0- 1- 1-11/13 0.0% 7.7% 15.4% 0% 46%

表3は「前走と同騎手が騎乗した馬」と「前走から騎手が乗り替わりになった馬」の成績を比較したもので、乗り替わりでも2、3着に入ったケースが1回ずつあるものの、全体としては同騎手のほうが明らかに優秀な数値を残している。キャリア数戦の馬同士で争われる夏場の2歳重賞だけに、前走と同じ騎手が継続騎乗するメリットは思った以上に大きいのではないだろうか。

■表4 前走距離別成績(前走芝のみ)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1200m 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1500m 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 370% 150%
1800m 2- 3- 3-18/26 7.7% 19.2% 30.8% 37% 113%

表4は前走距離別成績で、前走で芝に出走した馬のみを集計対象とした。これも明確な傾向が出ており、1200mや1500mからの距離延長で出走してきた馬は合計で【0.0.0.11】と好走例がない。実は、開催時期が移る前の2011年までは、1500m以下から距離延長となる馬がしばしば好走していたのだが、すでに当てはまらなくなっているようだ。現在有利なのは前走でも札幌2歳Sと同じ1800mに出走していた馬で、集計期間内の好走馬9頭中8頭が該当している。唯一の例外は14年の勝ち馬ブライトエンブレムで、この馬は1600mからの転戦だった。なお、前走でダート戦に出走した馬の成績は【0.0.0.2】で、2頭とも前走距離は1700mだった。

■表5 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
新馬 3- 2- 2-19/26 11.5% 19.2% 26.9% 80% 116%
未勝利 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
オープン特別 0- 1- 1- 9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0% 34%
G3 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は前走クラス別成績。すぐ目につくのは、集計期間内の好走馬9頭中7頭を前走新馬戦出走馬が占めているところだろう。一方、未勝利戦を経由した3頭はすべて凡走。また、前走G3出走の2頭も結果を出していない。この2頭はいずれも函館2歳Sから臨戦で600mの距離延長だったが、現在の札幌2歳Sで距離延長馬が苦戦していることは前項で確認した通りだ。前走新馬戦以外で好走例があるのは、前走オープン特別の2頭。どちらも1800mのコスモス賞に出走していたことで共通している。しかし、同じオープン特別でも1500mのクローバー賞からだと【0.0.0.5】。やはり距離延長は不利、という傾向を裏付けるような結果となっている。

■表6 前走新馬戦出走馬に限った前走タイム差別成績

前走着差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
勝0.6秒以上 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
勝0.3〜0.5秒 2- 1- 1- 5/ 9 22.2% 33.3% 44.4% 108% 102%
勝0.1〜0.2秒 1- 1- 0- 9/11 9.1% 18.2% 18.2% 100% 119%
勝0.0秒 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 197%

表6は前走新馬戦出走馬に限った前走タイム差別成績。全体としては2着にタイム差をつけて新馬勝ちした馬ほど好走率が高い傾向にあるのだが、0秒6以上の大きなタイム差をつけて勝った2頭がいずれも4着以下に敗れた点は無視できない。基本的なスタンスとしては、新馬戦でしっかりとしたタイム差をつけて勝った馬を重視。あまりにもタイム差が大きい場合は、新馬戦のメンバー構成がかなり恵まれていたのではないかと疑ってみる。そんな視点を持って臨むといいかもしれない。

■表7 前走上がり3Fタイム順位別成績

前走上がり3F 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1位 3- 2- 2-13/20 15.0% 25.0% 35.0% 104% 87%
2位以下 0- 1- 1-20/22 0.0% 4.5% 9.1% 0% 75%

表7は、前走で記録した上がり3Fタイムの順位別成績。これもなかなかわかりやすい傾向が出ており、好走馬9頭中7頭は前走で上がり1位を記録していた馬だった。一方、前走の上がり順が2位以下だった馬の好走例もあるにはあるが、好走率は大幅にダウン。それに、好走した2頭にしても上がり2位と上がり3位が1頭ずつなので、いずれにしても前走で上位の上がり順位を記録していることは必須といえる。

【結論】

■表8 2016年レパードS登録馬

馬名 前走
レース名 人気 距離 上がり順
アドマイヤウイナー 新馬 1 1800m 2位
アンノートル 中京2歳S 4 1600m 3位
インヴィクタ 新馬 1 1800m 2位
エトルディーニュ 未勝利 6 1800m 4位
コパノカーニバル 新馬 9 1800m 5位
コリエドール 新馬 1 1800m 2位
ジャコマル 未勝利 5 1500m 1位
タガノアシュラ 新馬 1 1800m 1位
ディープウォーリア 新馬 6 1800m 1位
トラスト クローバー賞 1 1500m 2位
トリオンフ 新馬 4 1800m 1位
ハヤブサナンデダロ 未勝利 5 1700m(ダート) 1位
フラワープレミア 未勝利 5 1800m 1位
ブラックオニキス クローバー賞 3 1500m 1位

2016/7/10 函館5R 2歳新馬 1着 8番 タガノアシュラ

ここで改めて2012年以降の札幌2歳Sで重要と思われるファクターをまとめると「前走クラスは新馬戦が優勢、オープン特別ならコスモス賞」「前走1〜3番人気」「前走と同騎手の継続騎乗」「前走距離は同じく1800m、最低でも1600m」「前走上がり1位、最低でも3位以内」となる。このうち、本稿執筆時点で騎乗騎手は確定していないので、その他の4つのファクターを満たす登録馬がいるかどうかをチェックしたい。

その結果、4つファクターをすべて満たすのはタガノアシュラのみとなった。7月10日の新馬戦で2着馬に0秒7の差をつけ、函館芝1800mの2歳レコードを更新する圧勝だった。ている。ただし、新馬戦で0秒6差以上の大きな差をつけて勝った2頭がいずれも4着以下に敗れているのは表6で述べた通りで、データ的には0秒7差をかえって喜べない部分もある。それでも、このときの2着馬だったサトノアリシアがその後、オープン特別のコスモス賞を制していることを考慮すれば、極端にレベルが低いレースだったとも考えづらく、そこまで神経質になる必要はないのかもしれない。

2016/7/24 函館5R 2歳新馬 1着 2番 アドマイヤウイナー

タガノアシュラに次ぐのがアドマイヤウイナーインヴィクタコリエドールの3頭で、いずれも前走の上がり順が2位だったために満点を逃した。この3頭では、2着馬に0秒2差をつけて新馬勝ちしているアドマイヤウイナーを、いずれもタイム差なしでの新馬勝ちだったインヴィクタ、コリエドールよりは上位にとりたい。

最後にもう1頭触れておきたいのがディープウィーリアで、新馬戦で2着馬に0秒3差をつけて勝っている。このタイム差は、新馬戦1着から臨む6頭のなかでタガノアシュラに次ぐもの。新馬戦で6番人気に甘んじた点は大きな減点材料ではあるのだが、デビュー前の評価が不当に低かっただけで能力的には好走圏内と考えることも不可能ではなく、一応はマークしておきたい。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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