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第1090回 高松宮記念の前哨戦となる阪急杯を分析

2017/2/23(木)

今週末から関東は中山、関西は阪神の連続開催に突入。これからしばらくは春のG1に向けてのプレップレースが数多く組まれており、スターホースも戦列に復帰して盛り上がりを増していく。今回の「データde出〜た」では、高松宮記念の前哨戦のひとつ、阪急杯のレース傾向を過去10年の結果から調べてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 2- 2- 1- 5/10 20.0% 40.0% 50.0% 54% 71%
2番人気 3- 1- 2- 4/10 30.0% 40.0% 60.0% 158% 119%
3番人気 2- 2- 0- 6/10 20.0% 40.0% 40.0% 73% 78%
4番人気 3- 2- 0- 5/10 30.0% 50.0% 50.0% 231% 128%
5番人気 0- 1- 3- 6/10 0.0% 10.0% 40.0% 0% 134%
6番人気 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 41%
7番人気 1- 0- 1- 8/10 10.0% 10.0% 20.0% 111% 89%
8番人気 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 37%
9番人気 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 89%
10番人気〜 0- 0- 1-71/72 0.0% 0.0% 1.4% 0% 12%

表1は人気別成績。過去10年の阪急杯1〜3着馬は、延べ30頭中24頭までが1〜5番人気に収まっていた。1着馬を見ても、11頭(※07年が1着同着だったため)のうち10頭は1〜4番人気から出ており、例外は09年に7番人気で制したビービーガルダンのみとなっている。以下、6〜9番人気は【1.1.3.35】、10番人気以下は【0.0.1.71】という成績で、ひとケタ人気に収まっていればまだしも、ふたケタ人気にとどまるとかなり厳しい結果が待っている。どうやら阪急杯は、人気薄が食い込む余地があまりないレースと考えたほうがよさそうだ。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 3- 3- 1-13/20 15.0% 30.0% 35.0% 59% 79%
2枠 3- 2- 4-11/20 15.0% 25.0% 45.0% 86% 102%
3枠 1- 2- 3-14/20 5.0% 15.0% 30.0% 22% 164%
4枠 0- 0- 1-19/20 0.0% 0.0% 5.0% 0% 19%
5枠 0- 0- 0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6枠 1- 1- 0-18/20 5.0% 10.0% 10.0% 51% 25%
7枠 2- 1- 0-18/21 9.5% 14.3% 14.3% 49% 28%
8枠 1- 0- 1-19/21 4.8% 4.8% 9.5% 40% 17%

表2は枠番別成績。好走率を見ると、1枠と2枠、次いで3枠の数値が明らかに高く、内枠有利の傾向が顕著になっている。1〜3枠の内訳を確認したところ、上位人気馬が入ったケースが多いようではあるが、迷ったときは内枠の馬を狙うと的中につながりやすそうだ。一方、4〜8枠は総じて振るわず、なかでも4、5枠の不振は深刻。狙っていた馬が4、5枠に入った場合は、予想を再考する必要があるかもしれない。

■表3 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
4歳 2- 3- 7-22/34 5.9% 14.7% 35.3% 27% 125%
5歳 7- 3- 2-33/45 15.6% 22.2% 26.7% 97% 72%
6歳 1- 2- 1-37/41 2.4% 7.3% 9.8% 16% 17%
7歳以上 1- 1- 0-40/42 2.4% 4.8% 4.8% 6% 12%

表3は年齢別成績。1着が多いのは5歳馬、複勝率が高く馬券圏内にしっかり絡むのは4歳馬という傾向が明確に出ている。一方、6歳馬や7歳以上の馬は数値が大幅に落ちており、割引が必要になりそうだ。なお、6歳以上で好走した延べ6頭の共通点を探したところ、いずれも前走で重賞4着以内だったことがわかった。6歳以上に関しては、前走で重賞に出走していい走りを見せていた馬のみ買い目に加える方針で臨むといいのではないか。

■表4 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1600万下 0- 0- 1-12/13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 14%
オープン特別 0- 0- 1-31/32 0.0% 0.0% 3.1% 0% 7%
G3 5- 6- 4-62/77 6.5% 14.3% 19.5% 45% 56%
G2 4- 3- 3-13/23 17.4% 30.4% 43.5% 97% 144%
G1 0- 0- 1-13/14 0.0% 0.0% 7.1% 0% 27%
※前走地方戦、海外戦は除く

表4は前走クラス別成績で、前走が地方戦や海外戦だった馬は集計対象外となっている。上から見ていくと、前走1600万下出走馬の好走例は3着1回のみ、前走オープン特別出走馬の好走例も同じく3着1回のみとなっており、阪急杯は前走で重賞以外に出走していた馬にとっては厳しいレースと言える。

前走で重賞に出走していた馬に関しては、前走G2出走馬の成績が突出して優秀だ。これは前走で阪神Cに出走していた馬が好成績を収めている影響が大きい。阪神Cと阪急杯はともに阪神芝1400mを使用し、開催時期も2カ月ほどしか離れていないこともあり、このコースを得意としている馬がどちらも好走を果たすケースが多いようだ。前走G3出走馬は、好走率はそれほど高くないものの、好走例が多く、しっかりと取捨する必要がある。前走G1出走馬が振るわないのは意外だが、芝1200mのスプリンターズSや芝1600mのマイルCS以来となると出走間隔が開いてしまう影響があるのかもしれない。

■表5 前走距離との比較

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
同距離 4-  3-  5- 28/ 40 10.0% 17.5% 30.0% 56% 94%
今回延長 4-  1-  1- 43/ 49 8.2% 10.2% 12.2% 54% 40%
今回短縮 3-  5-  4- 55/ 67 4.5% 11.9% 17.9% 20% 44%
※前走ダートは除く

表5は「前走と同距離の馬」「前走から距離延長の馬」「前走から距離短縮の馬」の成績を比較したもので、前走は芝のみを集計の対象としている。この表を見ると、前走でも阪急杯と同じ芝1400mに出走していた馬の好走率が高いことが一目瞭然。前項で前走阪神C出走馬が好成績を挙げていると述べたが、その影響はここでも絶大となっている。一方、距離延長や距離短縮となる馬も、好走例自体は少なくはない。しっかり吟味して取捨を考えたいところだ。なお、前走でダートに出走していた馬は、距離を問わず【0.0.0.6】という結果に終わっている。

■表6 前走レース別成績

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
阪神C・G2 4- 3- 3-11/21 19.0% 33.3% 47.6% 107% 158%
東京新聞杯・G3 2- 1- 2-15/20 10.0% 15.0% 25.0% 45% 47%
香港スプリント・G1 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 270% 140%
シルクロードS・G3 1- 1- 0-18/20 5.0% 10.0% 10.0% 51% 24%
京阪杯・G3 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 185% 203%
小倉大賞典・G3 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 75% 35%
京都牝馬S・G3 0- 2- 1- 4/ 7 0.0% 28.6% 42.9% 0% 160%
京都金杯・G3 0- 2- 0-11/13 0.0% 15.4% 15.4% 0% 26%
マイルCS・G1 0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 48%
※好走例のある重賞のみ

表6は前走レース別成績で、好走例のある重賞のみを掲載した。表4、表5の項で先述した通り、好走例が多いうえに好走率と回収率も優秀な前走阪神C組は、今年も該当馬がいれば注目の存在となる。次いで出走例が多いのは、前走東京新聞杯組と前走シルクロードS組。ただし、好走例が2番目に多い前者は今年登録馬がおらず、後者は凡走も目立つ。好走例が3番目に多い前走京都牝馬S組も、昨年から開催週が変更され、阪急杯出走となると連闘になってしまう。昨年に続いて今年も登録馬はなく、今後も出走するケースは少なくなりそうだ。そのほかの前走からの好走例は散発的だが、前走香港スプリント組が2戦2勝。今年の該当馬はいないものの、海外遠征するレベルの馬だけあってG3のここでは貫禄を見せつけている。

■表7 前年の阪神Cに出走していた馬の成績

阪神C着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1着 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 100%
2着 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 54% 146%
3着 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 660% 230%
4着 1- 2- 0- 1/ 4 25.0% 75.0% 75.0% 115% 165%
5着 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6〜9着 1- 1- 0-12/14 7.1% 14.3% 14.3% 60% 40%
10着〜 1- 2- 1-13/17 5.9% 17.6% 23.5% 28% 104%

表7は、前年の阪神Cに出走していた馬が、そこで収めた着順に応じて阪急杯でどのような成績を収めているのかを示したもの。このデータには「阪神C後に別のレースに出走した馬」も含まれていることをご注意いただきたい。ご覧の通り、前年の阪神Cで1〜4着に入っていた馬、特に3、4着だった馬が非常に優秀な成績を収めていることがわかる。一方、阪神Cで5着以下でも好走例は少なくないが、好走率はだいぶ落ちる。ただし、阪神C5着以下でも、阪急杯で1〜5番人気に支持された馬に限れば【2.3.0.5】と5割の確率で連対を果たしているので侮れない。スタンスとしては、前年の阪神Cで1〜4着だった馬、特に3、4着だった馬がいれば重視する。そして、前年の阪神Cで5着以下でも、当日5番以内に推されるようならチャンス大。この二段構えで臨むといいのではないだろうか。

■表8 前走芝1200m重賞出走馬・前走4角通過順別成績

前走4角通過 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3番手以内 2- 1- 0- 5/ 8 25.0% 37.5% 37.5% 266% 102%
4番手以降 0- 0- 1-23/24 0.0% 0.0% 4.2% 0% 37%
※前走海外戦は除く

表8は、前走で芝1200m重賞(中央のみ)に出走していた馬に関するデータで、着目したのは前走の4角通過順だ。この表を見ると、4角通過が3番手以内だった馬が【2.1.0.5】なのに対して、4番手以降だと【0.0.1.23】と明確な差が出ている。前走で芝1200m重賞に出走していた馬は、先行してスピードで押し切るタイプのほうが好走しやすいようだ。

■表9 前走芝1600m以上重賞出走馬・前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1〜5着 3- 2- 2-13/20 15.0% 25.0% 35.0% 67% 85%
前走6着〜 0- 3- 2-32/37 0.0% 8.1% 13.5% 0% 35%

表9は、前走で芝1600m以上の重賞に出走していた馬に関するデータで、こちらは前走着順に着目した。シンプルな傾向が出ており、前走で芝1600m以上の重賞に出走していた馬は、1〜5着で掲示板に載っていた馬のほうが明らかにいい成績を残している。一方、前走6着以下でもノーチャンスというわけではないが、好走率はかなり落ちる。ただし、前走6着以下のケースでも、その前走で1〜3番人気と高く評価されていた馬に限れば【0.2.1.3】で、勝ち切った馬こそいないものの5割の確率で好走しており、巻き返しに期待する手はある。

【結論】

2016/12/24 阪神11R 阪神カップ(G2) 1着 2番 シュウジ

今年の阪急杯は、フルゲート18頭に対して登録14頭となった。いささか寂しい印象ではあるが、表2の項で述べた内枠(1〜3枠)有利の傾向は、この頭数であれば緩和される可能性があることは頭に入れておきたい。

では、今回確認したデータから有力と思われる馬を探していくが、とにかく昨年の阪神Cに出走していた馬をピックアップするのが先決だ。今年登録があるのは、シュウジ(阪神C1着)、ロサギガンティア(同5着)、ヒルノデイバロー(同10着)の3頭。表7の項で確認した通り、阪神C1〜4着だった馬の好走率が非常に高く、これに該当する唯一の馬となったシュウジは4歳という年齢も買い材料と言え、やはり有力候補と見るべきだろう。

2015/12/26 阪神11R 阪神カップ(G2) 1着 13番 ロサギガンティア

昨年の阪神Cで5着以下だったロサギガンティアとヒルノデイバローに関しては、当日の人気が重要になる。これも表7の項で述べた通り、前年の阪神C5着以下でも当日1〜5番人気なら5割の確率で連対を果たしているからだ。この観点からいくと、一昨年の阪神C勝ち馬であるロサギガンティアは5番人気に以内に支持される公算が大きく、巻き返しの可能性は十分。ただし、6歳以上で3着以内に入った馬の共通項である「前走の重賞で4着以内」という条件を満たすことはできず、シュウジより上の評価はできない。

前走で芝1200m重賞に出走しており、距離延長となる馬は、前走で4角を3番手以内で通過しているとよかった。しかし、である。今年は前走シルクロードSの5頭がこの組にあたるのだが、このなかに該当馬は1頭もいない。強いて挙げれば、この5頭のなかでいちばん前に行っていた(4角5番手)ブラヴィッシモということになるか。逆に、前走が芝1600m以上の重賞で距離短縮となる馬に該当するのはムーンクレストのみ。この馬は前走の京都金杯が13番人気15着で、好走条件を満たせなかった。

こうして見ていくと、今年の阪急杯は登録馬が少ないだけでなく、レベルの面でも例年ほどではないのかもしれない。表4の項で見た通り、前走がオープン特別や1600万下の馬は苦戦しているレースだが、今年に限ってはチャンスがあるのではないか。芝1400mのオープン特別で勝ち鞍があるミッキーラブソング、まだ4歳と若いファインニードルあたりまでマークしておいてもいいだろう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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