下河辺牧場
牧場現地リポート

ソウルラッシュがドバイターフ制覇!

2023年に続き2024年も生産者リーディング3位の成績を残した、日高の名門・下河辺牧場。
その成績を残してなお、昨年の反省点を活かして、新たな試みに取り組んできたという。

谷口勇介調教主任は、「前年に続いてケガが少なかったことは良かったのですが、結果的にもっと攻められたのでは?という反省が残りました。今年は馬の成長度合いや調教進度に合わせて、細かくメニューを考えて乗り込んできました」

さっそく、期待馬を挙げてもらおう。

ジェニサ23 (牡・父エピファネイア)は、半兄・半姉にオープン馬を持つ牧場お馴染みの血統。
「質・量ともトップクラスに乗り込んでおり、1F15秒台のスピード調教も週に2回は消化しています。可動域が広くて柔軟性に富んだフットワークで走るので乗っていて気持ちが良いです。母の仔は気性に手を焼きましたが、初めて思い通りに調教を積めています。クラシックを目指したい楽しみな馬です」
5〜6月には移動できる見込みとのこと。

同じくオープン馬の半弟となるガリレオズソング23(牡・父コントレイル)も、クラシックへ向けて期待が大きい。
ジェニサ23 と同じメニューで乗り込んでいます。未完成ながら跳びが大きくて走りのバランスも良いです。心肺機能の高さやパワーも長所で半姉オーロラエックスに似ています。気持ちも素直で前向きです」

牝馬も粒ぞろい。中でもキャシーズソング23(牝・父キズナ)は、一段上の評価を受けている。
「ハードに攻めてもよく食べるので牝馬では最も乗り込めています。関節の可動域が広く、背中を大きく使えるので乗り味も抜群。初速も出るのでマイルにも対応可能なタイプです。クラシック目指したいですね」

スウィーティーガール23(牝・父コントレイル)の半兄はきさらぎ賞を勝ったサトノシャイニング。
「現在は1F16秒台をベースに15秒台まで乗り込んでいます。春を迎えて逞しさが出てきて体を減らさなくなってきました。柔軟で背中の良さやしなやかな脚捌きはサトノシャイニングに似ています。兄は気性面で手を焼きましたが、この馬は扱いやすく距離もこなせそうです」

カラズマッチポイント23(牝・父エピファネイア)は、今年のフェブラリーSで上位人気になったエンペラーワケアの半妹にあたる。
「柔軟で軽い走りのできる優等生。芝マイル〜2000mが主戦場となるイメージです。夏デビューを意識して順調に進んでいます」

活況のダート路線に向けて興味深いのがサトノアイビス23(牡・父クリソベリル)。
「550kgを超える巨漢ですが、脚元も丈夫でタフなのでとにかく乗り込んでいます。身体を使い切れるようになって精神的に余裕が出てきましたし重苦しさが皆無。スピード持続力とパワーが持ち味で夏のダート1700〜1800mでのデビューをイメージしています」

多士済々な若駒たちの活躍が待ちきれない。