毎年のようにクラシックをにぎわせているノーザンファーム空港。
今年も牡馬9厩舎、牝馬9厩舎、合計18厩舎の中から一番星を見つけるべく、取材を敢行。そして何といっても、昨年見事にアルマヴェローチェを指名するなど絶好調だった空港営業(事務局)主任・門正憲さんの門馬”も見逃せない!
最初からハードな調教にも対応できていましたし、ここまで順調。走らせた時のスピード、力強さがありますね。テンからスピードに乗っていけますし、前向きさもあります。当初から芝のマイルくらいで下ろしたいと思っていましたが、ゆくゆくは短い距離が合ってきそうですね。体力は十分あるので、あとは気性面をコントロールしながら、5月の移動を目標に進めています。
セールスポイントは切れ味で、反応の良さも光りますね。今、どの馬か1頭乗ってレースに出るとしたら、この馬を選ぶと思います。距離は1800mあたりがベストだと感じています。見た目はまだ少し線が細いのですが、乗ったらパワフル。ここからもう少し幅が出て、力強い馬体になればさらに良いと思います。5月に入ってからの移動になりそうです。
メジロマリアン23(父レイデオロ)
雄大な馬体でフットワークは秀逸。乗り味抜群で、広いコースでこそ活きる!
不在だった齊藤嘉隆厩舎長の代わりに「クラシックを想定している期待の2頭です」と力強く話してくれた富永厩舎長補佐。それ以外にも、どの馬を出すのか迷ったほど粒ぞろいのようです。ミスエーニョ23(父リアルスティール)も「すごく良いです」とのことでした。
坂路3F45秒まできていて、半兄のアルテヴェローチェ育成した厩舎長が、兄の同時期より成長が早め≠ニ話すように、フレームもしっかりと成長してきました。お兄さんが走ったことを度外視しても、良い馬だと感じる体型をしていますね。少し硬さも感じますが、ストライドやフットワークも良いですね。暑くなる前に移動できたらとは思っていますが、馬の成長に合わせて進めていきたいと思います。期待している1頭です。
こちらに移動してきた当初は、420kgと小柄だったのですが、しっかり動けていてバランスが良かったですね。運動神経の良さを感じますし、気性も温厚で乗り手を選びません。最初から良い馬だったのが、そこからすごく成長してくれて、非常に楽しみ。まだ非力な部分はありますが、その状態でもしっかり動いてくれています。さらに成長を促し、9月の阪神デビューを目標に進めていきます。
ローズマンブリッジ23(父ベンバトル)
中型ながらパワフルな馬体。世界を股にかけて活躍した父のように、世界に羽ばたくか
今年は、ナダルやゴールドドリームなどダート種牡馬の産駒が多いというB-1厩舎。2頭以外に早期デビューを想定しているというのがワンブレスアウェイ23(父ルヴァンスレーヴ)とスミレ23(父ナダル)。どちらも東京ダート1400mでデビューしてほしいと田中厩舎長は話していました。
坂路1F14秒まで進んでいて順調です。正直なところ、1歳時の印象は、普通の良い馬≠ニいうほどでしたが年明け1〜2月にペースを上げたときに、やっぱりすごい馬だな≠ニ感じるようになりました。気性面を警戒して、慎重に調教メニューを組んできたのですが、14秒の調教に進んでからストライドやギアの変わり方、爆発力などちょっとモノが違うな≠ニ感じさせるようになりましたね。6月の阪神マイルでデビューできたら。
すこぶる順調で、即戦力。動きも良いので、ずっと評価が高い1頭です。背中もすごくしっかりしていて、パワー、純粋なスピードもあり、総合力が高いですね。僕がこれまでやってきた中でも、2月時点での完成度の高さは1〜2を争うと思います。距離はマイルでも通用すると思いますが、ポジションが取れるぶん、長めのほうが合っていそうです。新馬戦勝って札幌2歳Sに向かいたいですね。
トップライセンス23(父ダノンキングリー)
父のバネのような筋肉を受け継いだ好馬体の持ち主。直線で弾けるか!
将来性あるチェッキーノ23、完成度が高いデックドアウト23というタイプの違う2頭でクラシック戦線を狙う木村厩舎長。その他では、少し成長はゆっくりも、ポテンシャルを感じさせるキラーグレイシス23(父キタサンブラック)、手応えを感じているというスクールミストレス23(父サートゥルナーリア)の名前が挙がりました。
トップグループで進められていて、3月に移動予定です。ポテンシャルの塊≠ナ、スタミナモンスター=B課題という課題がありませんね。多少気難しさはありますが、走ったら問題ありません。どちらかというと、ダート寄りかと思いますが、芝で走るところも見てみたいですね。あとは故障がないように進めていくだけです。
まだトモに緩さがあるので、GW前の移動を目標に進めています。さすが血統馬というきれいな走りをしてくれているので、これからしっかりと乗り込んで芯を鍛えていきたいと思っています。王道路線に乗せたいと思っています。
リュラ23(父ニューイヤーズデイ)
父譲りのダッシュ力の持ち主。後続を寄せ付けぬ逃走劇を見せてくれそう。
一昨年は「3本の矢」、昨年は「2本の槍」と、毎年キャッチーなフレーズを提供してくれる足立厩舎長。今年のテーマは「総攻撃」とのことです。それだけ粒がそろっているという証拠で、その他にもエリカポンシャン23(父アルアイン)、スーブレット23(父ルヴァンスレーヴ)、インカーヴィル(父Palace Pier)、シーオブラブ23(父ルーラーシップ)と、次々と名前が挙がりました。
コントレイル産駒らしく軽やかでスピードがあり、乗っているライダーからは乗り味を絶賛されています。気性面もすごく扱いやすく、手がかからないですね。4月生まれということもあり、秋前くらいの移動を予定していますが、これから体質の強化ができれば、それよりも早めに送れるようにはなると思います。距離の融通は利きそうで、マイルから2400mまで対応してくれそうです。
坂路1F15秒で乗り込んでいます。筋肉質で、スピードに乗ったときはハミにガツンときますね。コントロール性に欠けるというわけではないのですが、走りたいという気持ちが漲っているというのもあり、4月中には移動できるように調教を進めています。距離の適性は短めになるかと思います。
シンハディーパ23(父フィエールマン)
秋の東京で鮮烈デビューを果たしてくれる逸材。
不在だった藤波明厩舎長に代わって、取材に応じてくれた小野寺厩舎長補佐。「体調面で崩れる馬が少なく、全体的に順調です」と手応えアリな様子でした。2頭以外では、ビキニブロンド23(父クリソベリル)が「ダートだと思いますが、手応えが圧倒的に違う。海外のレースまで視野に入ってきてもおかしくないです」と、かなり期待している様子でした。
順調に進んでいて、3月下旬には移動する予定です。背中をすごく使えていて、跳びも大きい走りをしています。馴致の段階から乗り心地が良く、クラシックを狙えるのではないかと個人的には期待しています。芝の中、長距離が合いそうで、2000mで下ろせたらと思っています。
GW明け〜6月くらいの移動を目標にしています。馬格、スタミナ、パワーがこの馬の武器ですね。跳びが大きく、一定のスピードで走り続けるようなタイプだと思います。ダートの3冠に進んでくれたら嬉しいですね。前向きすぎる部分はあるので、その部分をコントロールしていければと思っています。
アエロリット23(父シルバーステート)
中型サイズの馬体はまさにバネの塊。母の最高傑作、ここに誕生か。
ホープフルS覇者のクロワデュノールを輩出。さらに、取材直前には育成馬のコスタノヴァがフェブラリーSを、ビザンチンドリームがレッドシーターフHを、ヘデントールがダイヤモンドSを勝利するなど、乗りに乗っているB-5厩舎。佐々木淳史厩舎長の代わりに取材に応じてくれた厩舎スタッフの青木さんから、ラルケット23(父リオンディーズ)、レッドファンタジア23(父エピファネイア)の名前も挙がりました。
来た当初からトップグループで進めています。ハービンジャー産駒が持つ緩さはありますが、能力の高さを感じますし、これからまだまだ成長していきそうです。3月下旬には移動して、函館の1800mでデビューして、札幌2歳Sに進めたらと思っています。クラシックを狙いたいと期待をしている1頭です。
坂路3F45秒で乗り込んでおり、スムーズに進められています。まだ線の細さなどはありますが、背中はすごく良いものを持っていますし、待てば待つだけ良くなると思っているので、焦らず6月の移動を目標にしています。この馬もクラシックを狙っていきたいので、2000mで下ろせたらと思っています。
シュガーショック23(父オルフェーヴル)
堅実な母系から新星誕生。オルフェーヴルを育成した厩舎から、オルフェーヴルの最高傑作を。
全体的に大きく崩れることなく、順調に進められたと話す高見厩舎長。ヴィアフィレンツェ23を管理する佐藤悠太調教師は、ノーザンファーム出身ということもあり、「最初から頑張ってもらうしかない」とはっぱをかけているようにも見えました。その他では、門馬のシュガーショック23、ヘアケイリー23(父ナダル)、ウォークロニクル23(父キタサンブラック)、デイトライン23(父リアルスティール)の名前が挙がりました。
1番早いグループで進められ、3月上旬から中旬には移動予定。スピード、体力、すべてにおいてバランスが良い馬。本当に手がかからないので、何も問題がありませんね。距離は1800mくらいかなと思っていますが、そこからレース次第で延ばしていけたらと思っています。とにかく真面目で、性格も良い馬です。
スピード特化型のタイプ。調教段階で、スピードを課題とする馬が多い中、この馬はそういったことがなく、すんなり進めてこられました。お母さんは短距離で走っていたのですが、お父さんがフィエールマンの分、距離はマイル以上でも走れそうです。3月には移動して6月のデビューを目指しています。
クルークハイト23(父クリソベリル)
父の鋼のような筋肉と母父の鋼のような筋肉が融合。鋼×鋼で砂の王者を目指す。
開業初年度となる安藤厩舎長は、「今まで経験してきたことを生かして、おおむね順調に育成してこれたと思います」と力強く話してくれました。その他には、早期から活躍してくれそうなルミナスパレード23(父サトノダイヤモンド)、ラシンティランテ23(父ポエティックフレア)、ジョディー23(父レイデオロ)が楽しみな馬として挙がりました。
4月移動、函館デビューを目標に進めてきています。イヤリングから来た当初はまだ幼く、体型もコロンとしていたのですが、調教を進めていく段階で成長してくれました。ニューイヤーズデイ産駒でパワータイプなので、最終的にはダート寄りになると思っています。ここからさらにもう一つボリュームアップして、走りに安定感が増すと思います。
坂路1F15秒まで進めています。走りに対してはすごく真面目ですし、スピードも感じられます。見た目にも、乗った感触でも幼いところがありますが、まだまだ上昇する余地があるので、ここからどう成長していくのか楽しみです。スピードを生かしてマイルから中距離というイメージですね。5月の移動を目標にしています。
コンダクトレス23(父ハービンジャー)
ハービンジャー産駒から最後の大物誕生か?
開業初年度となる藤春厩舎長に厩舎全体の総評を聞くと、「個々の課題はありますが、全体的には順調です」と話してくれました。厩舎の初陣を飾りそうなのが、取材で出してくれたガルデルスリール23のようです。その他について聞くと「全部が期待馬です!」と力強い言葉をいただきました。
現在は2番手グループで進めています。少し敏感なところがありますが、じっくりと進めたことで扱いやすくなり、スムーズに進めてこられました。この馬の強みは、出脚の速さ。スタートも良さそうなタイプです。シスキン産駒ということもあり、距離はマイルが良さそうで、芝でも走れるスピード感を持っています。移動は6月くらいを予定していましたが、前倒しできるかもしれません。
まだ幼さがありますが、逆に言えば奥が深く、伸びしろを感じさせるということだと思います。ここまではしっかり期待に応えてくれていますね。(半姉の)リバティアイランドもこの厩舎にいて、佐藤(信之介)厩舎長は姉に似ているけど、こちらのほうが乗りやすい≠ニ話していました。順調なら普通に走ってくれると思います。デビュー時期は未定ですが、夏の新潟をイメージしています。
グリューヴァイン23(父モーリス)
調教では乗り手の腕を引きちぎるのではというほどの手応え。直線で突き抜ける!
昨年は、阪神JF覇者のアルマヴェローチェを輩出したA-1厩舎。2歳馬に関しても、「全体的にうまくいっている世代」と橋上厩舎長補佐は話してくれました。厩舎の第一陣を飾ってくれそうなのがスマイルシャワー23(父ナダル)。また、スイープセレリタス23(父ロードカナロア)は、将来性があるとのことでした。
今のところ特に問題がなく順調にきています。まだまだ成長の余地があり、奥深さを感じます)。フットワークや息遣いもいいので、芝の中距離あたりで活躍してくれればと思っています。普段からおっとりしている性格の優等生タイプ。GW前には移動して、芝の中距離戦を目標にすることになりそうです。
もともと、まとまりのある馬体だったのですが、12月頃から胴伸びが良くなり、一段と成長しています)。この馬の長所は心肺機能の高さ。坂路3F45秒で上がっても息が全然上がりません。当初は3月に移動、6月の東京マイル戦を目標にしていましたが、まだ成長しそうなので、現時点ではGWあたりでの移動を目標にしています。
スウィートリーズン23(父コントレイル)
まさに父の生き写し、漆黒の馬体で、動きはディープ。クラシックを目指す逸材。
「毎年手応えはありますが、今年も良いと思います」と明るく話してくれた佐野厩舎長。2頭以外には、POG向きで小さめでも動きがいいモルジアナ23(父アルアイン)は7月頃のデビューを目標に進められているようです。門馬のスウィートリーズン23に関しても、「ポテンシャルは高い」とのことでした。
現在2〜3番手グループで進めています。背中の感触、背中から伝わってくる雰囲気、乗り味が素晴らしいですね。ロンギ場の時点では、そこまででもなかったのですが、コースに出てからそのポテンシャルの高さを感じました。まだ緩さはあるので、当初から6月移動、秋の東京デビューを目指しており、思い描いた通りに進めてこられました。うちの厩舎のエース。桜花賞よりオークス向きだと思います。
一番進んだ組で乗り込んでいます。この馬のセールスポイントは、前向きな気持ち。その中でも引っかかったりはせず、コントロールは利いています。この馬への期待も高く、2歳重賞も狙える器だと思います。適性距離は1400〜1600mあたり。気持ちが前向きということもあり、早めにゲート試験を受けて、経験を積んで大人になってくれればと思っています。
ピースエンブレム23(父サトノダイヤモンド)
サトノダイヤモンドの逆襲がこの馬から始まる!
今年、開業初年度となる重永厩舎長。これまでシャフリヤールやフォーエバーヤングなど多くの名馬に携わってきた中でも、サラーブ23に関しては、2頭に比肩する大物感を備えているといいます。その他に、3月に移動を予定しているロゼリーナ23(父ナダル)、8月デビュー目標のリカビトス23(父サートゥルナーリア)がオススメ馬として挙がりました。
現在坂路1F15秒で、順調に進められている1頭です。少し硬さがあったのですが、それも徐々に取れてきて、良い走りをするようになりました。切れる脚があり、距離はマイルが合いそうです。併せたときに頑張りすぎてしまうところはありますが、そのコントロールが利くようになればさらに良くなると思います。移動は4月中旬を目指しています。
馬格もあり、この時期に坂路1F14秒の調教にもしっかり対応できています。ダイワメジャーが種牡馬を引退したので、アドマイヤマーズ産駒であるこの仔に頑張ってもらいたいですね。距離はマイルくらいが良いと思いますが、もう少し短くなるかもしれません。3月に移動、6月デビューをイメージしています。
ワディハッタ23(父St Mark’sBasilica)
適性は芝のマイルまで。スピードの乗りがすさまじい!
成長が早い2頭を出してくれましたが、東谷厩舎長によると、トップバッターを飾れそうな期待馬は何頭もいるとのこと。A-4厩舎のスタートダッシュに注目です。ジェイウォーク23(父エピファネイア)、スマートレイアー23(父エピファネイア)のエピファネイア2頭は、どちらも東谷厩舎長のお気に入りのようでした。
坂路1F15秒で乗っているところです。何の問題もなく順調にきました。芝向きで、距離はあったほうが良いタイプ。桜花賞というよりはオークスが合いそうです。気性面で難しいところもありませんね。完成という部分ではまだ先になると思いますが、イメージしていたよりは成長が早いです。見た人は、誰もが良い馬だと言う1頭ですよ。
坂路1F15秒まできていますが、成長はゆっくりめ。ただ、2月に入ってキ甲が抜けてきていると感じられ、今まさに成長中ですし、この後3〜4月にかけてさらに成長してくれると思います。フレーム自体は大きくないのですが、馬体重はもっと増えてきそうです。切れるタイプで、距離はマイルがベストだと思います。
シュプリームギフト23(父サートゥルナーリア)
母のスピードが確実に受け継がれ、スピード勝負で圧倒。
全体的には成長が少しゆっくりな馬が多く、じっくり進めていると話す中川厩舎長。その中でも、ファンが多いブチコ23(父モーリス)、セレスタ23(父キズナ)は夏デビュー目標で、順調に進められているとのことです。
動きは来た当初からずっと良い馬で、トップグループで進められています。Frankel産駒ということもあり、カーッとならないように気をつけてやってきましたが、今のところ落ち着いて走れています。3月の中旬に移動、6月の阪神デビューを目標にしています。ストライドが大きく背中の可動域も広くダイナミックな走りをする馬。距離はマイルくらいがちょうど良いと思います。
来たときは華奢だったのですが、ここ2か月くらいでグッと成長してきて、移動も前倒しできるかなと思っています。運動神経が良さそうな動きをしていますね。気性面は血統的な不安もあったのですが、想定していたより落ち着いています。距離の融通は利きそうなタイプで、マイル以上でも良さそうです。あとは全体的に筋肉のメリハリが付いてきてくれれば良いですね。クラシックに進んでほしい1頭です。
クレイドル23(父ルヴァンスレーヴ)
順調に成長を続け、芝でも通用しそうなスピードを持つ。
「ライトバックが桜花賞、オークス共に3着だったので、今年はそれを超えてほしい」と2歳馬に期待を込める島厩舎長。静かに闘志を燃やしている印象でした。2頭以外では、ミュージアムヒル23(父サートゥルナーリア)がPOG向きの1頭として挙がりました。
イヤリングから移動してきたときは頼りないイメージもあったのですが、すごく良化してきました。この馬の魅力は、フットワークの良さ。軽くて安定感のある走りをします。現状、どちらかと言うと切れるタイプというよりは、前につけて押し切る競馬のほうが合いそうです。性格的にチャカつきやすさもありましたが、そういった部分も大人になってきました。8月の新潟あたりでデビューできたらと思っています。
坂路1F14秒で乗り込んでおり、一番進んでいる組です。3月中旬〜下旬には移動予定で、動きからも早期デビューできる1頭だと思います。馬っぷりはキタサンブラック産駒っぽくなく、ムチッとした馬体をしていますし、動きもストライドが大きい走りというよりは、ピッチが利いた軽い走りをしますね。血統的には長い距離が合いそうですが、前進気勢が強いので、マイルあたりが合っていそうです。
クレアドール23(父レイデオロ)
馬格があり気性も穏やか。レイデオロ牝馬の最高傑作誕生か。
2歳世代は「山あり谷あり」と笑って答えてくれた菅原厩舎長。順調に乗り込むことの難しさを改めて痛感したそうですが、挙げてくれた2頭は順調に調教を積めたといいます。その他にPOG向きとして挙げてくれたのが、ミッドナイトビズー23(父Tapit)とサロニカ23(父エピファネイア)。どちらも血統に恥じぬ良い馬とのことでした。
坂路1F15秒で順調にきています。バネを感じさせる走りをするのと、冷静なところがこの馬の長所。体力面もしっかりしていますが、馬体はこれからさらに成長していきそうです。現時点では、バリバリ早めからというタイプではありませんが、もう一回りボリュームが出て、キ甲が抜けて成長すれば、さらに良い走りをしてくれそうです。洋芝が合いそうなので、函館デビューを目標にしています。
坂路1F16秒を始める段階なので、少しゆっくりめですが、体のバランスが良く、また体幹が強く、バネがありそうな走りをするなど、素材の良さを感じさせます。長く良い脚を使いそうですが、瞬発力も備えているタイプだと思います。走っているときも操縦性に優れています。ここまで理想通りに成長を阻害せずこられたので、5月末〜6月に移動して秋デビューを目指しています。
ベアインマインド23(父オルフェーヴル)
しっかりとしたサイズ。その顔からも大物感が漂う。
「抜けた馬がいるかどうかは分からないけど、全体的な順調さは過去イチ」と自信を覗かせた林厩舎長。粒ぞろいの中でも、グローバルビューティ23(父キタサンブラック)、キューティゴールド23(父シルバーステート)がオススメ馬として挙がりました。
雄大なフットワークをしていて、ポテンシャルの高さを感じさせる動きをしています。まだまだ心身の幼さや体を持て余している部分があるので、じっくり進めています。ここにきてすごく良くなっているので、このまま継続して進めていきたいですね。GWに移動して北海道で使えたらと思っています。距離は結構持ちそうで、中距離くらいが良いと思います。
坂路1F14秒で一番進んでいる組です。新種牡馬の産駒ですが、特に決めつけずに育成しています。来たときから見た目が良い馬で、フットワークも良い。お父さん同様、マイルが合いそうですね。4月生まれなので、現時点では完成度というよりは、これからの成長にも期待している1頭です。3月の移動を予定しています。
ガロシェ23(父ポエティックフレア)
中型でバランスが良い馬体。日本の馬場に適応し、マイルクイーンへ。
今年は新種牡馬祭り≠ニ話す橋口厩舎長。ノーザンファーム空港では唯一、インディチャンプ産駒を推奨してくれました。その他、エスメラルディーナ23(父クリソベリル)は、パワータイプで芝の中距離で輝きそうな馬、アイムユアーズ23(父サートゥルナーリア)はセンスがあり、背中が良い馬とのことです。
本コンテンツは、黄色のPOG本 「POGの王道」2025-2026(双葉社)の一部を掲載しています。