ノルマンディーファーム
牧場現地リポート

タイトルホルダーが菊花賞を制覇!

昨年のPOG取材時に弥生賞を勝っていたタイトルホルダーが、その後、見事にGI菊花賞を優勝。ノルマンディーファームの育成馬であると同時に、母体にあたる岡田スタッド生産馬として、初のクラシックタイトルをもたらした。

今年もPOG撮影会は、全長800mの坂路コースをバックに進められた。撮影中にも調教は休むことなく続けられ、次々と育成馬たちがコースを駆け上がっていく。撮影馬の傍らでは、今年も岡田壮史氏を囲んでの取材が続けられている。

最初は、プレシャスドロップ20 (牡、父イスラボニータ)は、壮史氏イチ押しの1頭。母は芝1200mで新馬勝ちしている。
「順調に調教されて、かなり動ける1頭ですよ。動きも体つきもかなり良いですね。思ったよりも大きくなってきたというのが正直なところで、そのあたりをケアしながら進めていきたいと考えています。距離は分からないところがありますが、父の仔は距離が持っている仔が多いので、この馬もそうであってほしいですね」

距離に関しては、
「2000mまで持ってくれれば、クラシックを狙えるかなと思っています。秋にデビューはさせる予定。タイトルホルダーと同じように中山から使えればと思っています。ただ成長が止まっていないので、成長が落ちついてから、移動しようと思っています」

ビーコンターン20(牡、父スクリーンヒーロー)は、姉のホウオウラスカーズが3勝クラスにいる。
「本当に運動神経が良いですね。姉を見ていると距離に泣く可能性もなくはないですが、運動神経の良さは姉と同等以上で、サイズがあってしっかりしているとなればクラシックへの期待が高まります」

今回の撮影にはいらっしゃらなかったが、岡田牧雄代表が期待しているというのが、メラヴィリオーザ(牝、父ディーマジェスティ、母メイクデュース)。
「もう少し成長してほしいけど、短距離路線で良いと思いますね」(壮史氏)

パゲラ20(牡、父スクリーンヒーロー)は、母が独生産調教馬で、GIバーデン大賞で3着の成績がある。
「ドイツ馬で分かりにくい面はありますが、こういう馬が走るのかもしれませんね。良さは心肺機能が高いところだと思うんですよね。力強さもあるので芝の長距離で良いのだろうなと思っています」

ひと通り撮影馬のコメントが終わった後に「あれ?ネイティヴコードが(撮影馬リストに)入っていないなあ」と、壮史氏が声を上げた。「僕はレックスの一番馬だと思うんですけどね」と話す。

ネイティヴコード20(牡、父ジャスタウェイ)。母はダート1200〜1400mで3勝。2つ上の兄シャマルは、2戦目の3歳未勝利を勝つと、そのまま3連勝で3勝クラスまで駆け上がった。
「この前、シャマルが2着(橿原ステークス3勝クラス)になりましたが、あの馬よりも順調で背中が良いですね。ダートに寄るのかもしれないけど、マイルまでは対応できると思いますよ。力とスピードがあるので、力のいる芝ならやれそうだなと思っています」