第1796回 【フローラS × 過去データ分析】クイーンC、フラワーC組に注目!|競馬情報ならJRA-VAN

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【フローラS × 過去データ分析】クイーンC、フラワーC組に注目!

2025/4/24(木)

高松宮記念から4週続いた春のG1も今週はひと休みで、重賞はG2ばかり3競走。青葉賞、フローラS、そしてマイラーズCと、いずれも春後半のG1へ向けたステップレースが行われる。今回はこのうちもっとも波乱度の高いフローラSについて、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用して過去10年の傾向を分析してみたい。

近年は4〜5番人気が好成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 過去5年
1 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0% 0-1-0-4
2 2-3-2-3 20.0% 50.0% 70.0% 1-1-1-2
3 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0% 0-0-0-5
4 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0% 1-1-2-1
5 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0% 2-0-1-2
6〜8 1-1-0-28 3.3% 6.7% 6.7% 1-1-0-13
9〜11 0-1-2-27 0.0% 3.3% 10.0% 0-0-1-14
12〜14 1-2-1-26 3.3% 10.0% 13.3% 0-1-0-14
15〜18 0-0-0-25 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-8

(表1 人気別成績)

過去10年、1番人気は【1.2.0.7】とひと息で、2番人気が【2.3.2.3】複勝率70.0%の好成績。近5年では4頭の好走馬を出す4番人気や、2勝を挙げている5番人気が良い。また、6番人気以下になるとかなり下位人気になっても好走確率は変わらない。過去10年の好走馬は14番人気以内だが、15年前までをみると2011年の15番人気2着や2012年の18番人気3着もあり、おもしろい穴馬がいれば人気は気にせず狙いたい。

キャリアは3〜5戦が中心

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1戦 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0%
2戦 1-1-1-33/36 2.8% 5.6% 8.3%
3戦 4-2-3-27/36 11.1% 16.7% 25.0%
4戦 3-0-1-21/25 12.0% 12.0% 16.0%
5戦 0-5-3-17/25 0.0% 20.0% 32.0%
6戦 1-0-0-14/15 6.7% 6.7% 6.7%
7戦〜 1-2-1-14/18 5.6% 16.7% 22.2%

(表2 キャリア別成績)

※取消も1戦とカウントする

キャリア別では3戦が4勝、4戦が3勝、そして5戦は勝利こそないが複勝率トップの32.0%。このキャリア3〜5戦馬が中心になる。7戦以上も悪くないが、今年は該当馬が不在。1〜2戦の馬は劣勢だ。

好走馬の前走は大半がG3か1勝クラス

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率
新馬 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0%
未勝利 0-2-2-30/34 0.0% 5.9% 11.8%
1勝 6-2-3-59/70 8.6% 11.4% 15.7%
OPEN 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5%
G3 3-4-5-28/40 7.5% 17.5% 30.0%
G2 0-1-0-5/6 0.0% 16.7% 16.7%
G1 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3%

(表3 前走クラス別成績)

前走クラス別で好走確率が高いのはG3組【3.4.5.28】複勝率30.0%、好走馬数が多いのは1勝クラス組【6.2.3.59】同15.7%。この2つで3着以内馬30頭中23頭を占める。

今年は新馬戦組やG1〜G2組の登録はなく、その他はオープン特別組【1.0.0.7】と、未勝利戦組【0.2.2.30】。オープン特別組で唯一好走した2016年1着のチェッキーノは、2走前の未勝利戦と前走のアネモネSを連勝していたが、今年の登録馬に同タイプは存在しない。未勝利戦組は好走した4頭中3頭が前走芝1800〜2000mで1番人気に支持されており、同じく3頭はキャリア1〜2戦だった。表2にあったようにこのレース全体としてはキャリア3〜5戦が中心になるが、未勝利戦組を買うなら1〜2戦馬になる。

前走G3組ならクイーンCかフラワーCで6着以内

馬名 フローラS 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2015 ディアマイダーリン 1 2 フラワーC 2 3
2017 フローレスマジック 2 3 クイーンC 2 3
2018 ノームコア 5 3 フラワーC 4 3
2019 シャドウディーヴァ 2 2 フラワーC 3 4
ジョディー 9 3 フラワーC 8 5
2020 ホウオウピースフル 2 2 クイーンC 3 6
2021 クールキャット 5 1 フラワーC 7 5
スライリー 14 2 クイーンC 16 10
ユーバーレーベン 2 3 フラワーC 1 3
2022 エリカヴィータ 5 1 フェアリーS 2 10
2023 ゴールデンハインド 7 1 フラワーC 7 4
2024 カニキュル 4 3 フラワーC 3 6

(表4 前走G3からの好走馬)

好走確率の高い前走G3組の3着以内好走馬は表4の12頭。前走でクイーンCかフラワーCに出走していた馬が12頭中11頭、前走6着以内だった馬が12頭中10頭を占め、この2つを満たす「前走クイーンCかフラワーCで6着以内」の馬は【2.3.5.12】複勝率45.5%になる。ただし、なぜか前走G3で2着だった馬は【0.0.0.4】と苦戦しているため(前走1着馬は該当なし)、「前走クイーンCかフラワーCの3〜6着馬」にかぎると【2.3.5.9】で複勝率は52.6%まで上昇する。なお、これに該当しない前走G3組の好走馬2頭はともに前走10着だった。

1勝クラス組は前走4番人気以内の連対馬

前走内容 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走人気 1 0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2%
2 3-0-0-12/15 20.0% 20.0% 20.0%
3 1-0-1-11/13 7.7% 7.7% 15.4%
4 2-1-0-2/5 40.0% 60.0% 60.0%
5〜 0-0-1-25/26 0.0% 0.0% 3.8%
前走着順 1 5-1-0-15/21 23.8% 28.6% 28.6%
2 1-1-2-9/13 7.7% 15.4% 30.8%
3〜 0-0-1-35/36 0.0% 0.0% 2.8%

(表5 前走1勝クラス組の前走人気・着順別成績)

好走馬の多い1勝クラス組は、前走が5番人気以下だと【0.0.1.25】、前走3着以下だと【0.0.1.35】と1頭しか好走馬が出ていない(どちらも2016年3着のアウェイク)。前走を4番人気以内で連対してきた馬にかぎれば【6.2.2.21】複勝率32.3%と、表3にあったG3組全体の同30.0%を上回ってくるため要注目だ。

【結論】

前走フラワーC3着のゴーソーファーが最有力!

本稿執筆時点では、登録馬21頭のうち16頭が抽選対象となっているため、下記の中には除外される馬が含まれる可能性もあることはご承知おきいただきたい。

今年の登録馬で前走クイーンCまたはフラワーCで6着以内だった馬はエストゥペンダ(クイーンC3着)、ゴーソーファー(フラワーC3着)、ハギノピアチェーレ(フラワーC6着)の3頭。このうちハギノピアチェーレはキャリア2戦のため苦しく、1着候補の最有力はキャリア4戦のゴーソーファー。3着以内の候補としてならキャリア5戦のエストゥペンダも互角とみていいだろう。

そして1勝クラス組で「前走4番人気以内で連対」を満たすのはヴァルキリーバース(キャリア3戦)、ブラックルビー(キャリア2戦)、ルクスジニア(キャリア6戦)の3頭で、この中ではキャリア3戦のヴァルキリーバースが最上位になる。

以上、重賞組からゴーソーファーとエストゥペンダ、1勝クラス組ではヴァルキリーバースを挙げたが、この3頭は上位人気必至。表1で触れたようにフローラSは穴馬の好走も少なくないだけに、たとえば前走の芝2000m未勝利戦を1番人気で勝ってきたキャリア2戦のロジャリーマインや、前走G3で10着だったロンドボスあたりを穴で狙ってみてもおもしろそうだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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