第1773回 【マイルCS × 過去データ分析】前走東京重賞で3着以内だった馬に注目!|競馬情報ならJRA-VAN

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【マイルCS × 過去データ分析】前走東京重賞で3着以内だった馬に注目!

2024/11/14(木)

今週は土曜に東京で2歳重賞の東京スポーツ杯2歳S、日曜に京都でマイルCSと2鞍の重賞が組まれている。マイルCSは2020〜22年にかけて阪神競馬場で施行され、京都競馬場で4年ぶりに行われた昨年は牝馬のナミュールが優勝。阪神開催を含めた過去10年のデータから今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

4歳馬、なかでも前走G1組が好成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3歳 3-  1-  2- 30/ 36 8.3% 11.1% 16.7% 74 50
4歳 4-  4-  4- 28/ 40 10.0% 20.0% 30.0% 77 71
(前走OP特別) 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
(前走G3) 0- 2- 0- 7/ 9 0.0% 22.2% 22.2% 0 45
(前走G2) 2- 1- 2-15/20 10.0% 15.0% 25.0% 118 82
(前走G1) 2- 1- 2- 4/ 9 22.2% 33.3% 55.6% 81 91
5歳 2-  4-  4- 52/ 62 3.2% 9.7% 16.1% 12 49
6歳 1-  1-  0- 17/ 19 5.3% 10.5% 10.5% 95 28
7歳以上 0-  0-  0- 15/ 15 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 マイルCS近10年の年齢別成績)

表1は年齢別成績。4歳馬については前走クラス別成績も示している。4歳馬が昨年のナミュールら最多の4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。なかでも前走G1だった4歳馬は20年グランアレグリアら2勝をあげ、複勝率55.6%と非常に高い。

出走数最多の5歳馬は16年ミッキーアイルら2勝も、連対率・複勝率で4歳馬に差をつけられている。3歳馬は一昨年のセリフォスら3勝。3着以内馬6頭はすべて前走5着以内に入っていた。6歳馬は14年ダノンシャークが勝利するも、16年以降は好走馬が出ていない。なお、7歳以上の馬からは3着以内馬が出ておらず、不振傾向にある。

前走G1・G2で3番人気以内だった馬をチェック

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走1人気 5-  3-  1- 23/ 32 15.6% 25.0% 28.1% 162 70
前走2人気 3-  3-  4- 13/ 23 13.0% 26.1% 43.5% 71 121
前走3人気 2-  1-  1- 20/ 24 8.3% 12.5% 16.7% 62 50
(前走1〜3人気) 10- 7- 6-54/77 13.0% 22.1% 29.9% 108 81
(前走OP特別) 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
( 前走G3) 2- 2- 0-15/19 10.5% 21.1% 21.1% 141 58
( 前走G2) 4- 3- 6-32/45 8.9% 15.6% 28.9% 92 92
(前走G1) 4- 2- 0- 7/13 30.8% 46.2% 46.2% 114 75
前走4人気 0-  3-  1- 17/ 21 0.0% 14.3% 19.0% 0 58
前走5人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0 68
前走6〜9人 0-  0-  1- 32/ 33 0.0% 0.0% 3.0% 0 3
前走10番人気以下 0-  0-  0- 29/ 29 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 マイルCS近10年の前走人気別成績)

表2は前走人気別成績。勝ち馬10頭はすべて前走で3番人気以内に支持されていた。この中で前走1番人気馬よりも前走2番人気馬の方が連対率・複勝率が高い点には注意したい。

前走3番人気以内の前走クラス別成績では前走G1組が連対率・複勝率46.2%と非常に高いのだが、今年は該当馬がいない。前走G2組は4勝をあげ、複勝率28.9%。昨年は1着ナミュールが該当し、16年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。この組の3着以内馬13頭中12頭は前走で5着以内に入っていた

連対馬は前走4番人気以内におさまっており、前走5番人気以下は3着止まり。なお、前走10番人気以下の馬からは好走馬が出ていない。

前走東京のG1・G2で3着以内の馬に注目

前走競馬場 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
札幌 0-  0-  1-  0/  1 0.0% 0.0% 100.0% 0 440
新潟 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
東京 8-  7-  7- 80/102 7.8% 14.7% 21.6% 74 61
(前走1着) 3- 2- 0- 8/13 23.1% 38.5% 38.5% 247 105
(前走2着) 1- 2- 1-11/15 6.7% 20.0% 26.7% 58 56
(前走3着) 2- 2- 1- 9/14 14.3% 28.6% 35.7% 57 81
(前走4着) 0- 0- 3- 8/11 0.0% 0.0% 27.3% 0 75
(前走5着) 1- 1- 1-10/13 7.7% 15.4% 23.1% 67 86
(前走6〜9着) 1- 0- 1-17/19 5.3% 5.3% 10.5% 95 51
(前走10着〜) 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
中山 2-  1-  0- 11/ 14 14.3% 21.4% 21.4% 53 42
中京 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
京都 0-  2-  2- 29/ 33 0.0% 6.1% 12.1% 0 29
阪神 0-  0-  0- 11/ 11 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
地方 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 マイルCS近10年の前走競馬場別成績)

表3は前走競馬場別成績。出走数の半数以上を占める前走東京組が19年インディチャンプら大半の8勝をあげている。昨年は1・3着馬が該当しており、毎年1頭は3着以内に入っている。黄色で強調した前走3着以内馬が【6.6.2.28】で近3年続けて勝ち馬が出ており、複勝率33.3%。前走東京のG1・G2組に限ると【6.4.2.18】で複勝率40.0%と優秀だ。今年もこの範囲を中心に狙っていきたい。ただし、前走東京組は前走4着以下の馬も8頭が馬券に絡んでおり、見逃せない。

他では前走中山組が16年ミッキーアイル、20年グランアレグリアの2勝。両馬はともに前走スプリンターズSで連対を果たしていた。

乗り替わり組が7勝と優勢、5〜9番人気に注意

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
◆乗替り 7- 4- 5-70/86 8.1% 12.8% 18.6% 82 61
(1-4番人気) 3- 3- 1-11/18 16.7% 33.3% 38.9% 100 80
(5-9番人気) 4- 1- 4-15/24 16.7% 20.8% 37.5% 222 158
(10番人気以下) 0- 0- 0-44/44 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
◆同騎手 3- 6- 5-72/86 3.5% 10.5% 16.3% 14 35
(1-5番人気) 3- 6- 4-15/28 10.7% 32.1% 46.4% 43 87
(6番人気以下) 0- 0- 1-57/58 0.0% 0.0% 1.7% 0 10

(表4 マイルCSにおける前走から継続騎乗か乗り替わりかの比較)

表4は騎手が前走から継続騎乗か乗り替わりかでの成績比較。両者86頭ずつで、前走から乗り替わりの馬が昨年のナミュールら過半数の7勝をあげ、優勢となっている。乗り替わりの馬では、上位4番人気以内と5〜9番人気の馬で勝率互角、複勝率もほぼ変わらないという成績となっている。乗り替わりの馬は5〜9番人気の穴目を狙っていきたい

逆に継続騎乗の馬で好走したのはほぼ上位5番人気以内。こちらは乗り替わり組の4番人気以内よりも複勝率で上回っている。

【結論】

ブレイディヴェーグが軸、ナミュールとの牝馬ワンツーも

今年のマイルCSの注目馬は表5のとおり。

馬名 前走成績
オオバンブルマイ スプリンターズS 11着
エルトンバローズ 毎日王冠 3着
ジュンブロッサム 富士S 1着
セリフォス 富士S 4着
ソウルラッシュ 富士S 2着
チャリン クイーンエリザベス2世S 1着
ナミュール 安田記念 2着
ブレイディヴェーグ 府中牝馬S 1着
マテンロウスカイ 天皇賞(秋)5着

(表5 今年のマイルCSの注目馬)
(表5は11/13時点、除外対象馬なし)

これまでのデータから人気でも軸はブレイディヴェーグとしたい。4歳馬、前走2番人気、前走東京のG2府中牝馬Sで1着、ルメール騎手が継続騎乗の予定とデータ的には欠点がない。昨秋にはエリザベス女王杯を制しており、京都外回りコースも経験済。スムーズなレース運びができれば、勝機はかなりありそうだ。

ナミュールも推奨したい一頭。前走東京G1の安田記念で2着。前走安田記念は4番人気だっただけにデータ上は優勝の可能性は薄いが、それでも末脚は強烈。昨年のように展開がハマればマイルCS連覇があっておかしくない。これら牝馬2頭のワンツーも十分にある。

他では近2年勝ち馬を出している前走富士S組から1・2着のジュンブロッサムソウルラッシュ。外国馬チャリンも今回ムーア騎手へ乗り替わる予定で、注意しておきたい。大穴ならばオオバンブルマイ。4歳馬で前走G1組、前走スプリンターズSは追走で手一杯だったが、距離が伸びて末脚が生きる展開になれば激走があっておかしくない。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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