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第1537回 前走東京組の巻き返しに要注意!? ラジオNIKKEI賞を分析する

2021/7/1(木)

今週は日曜日に福島競馬場でラジオNIKKEI賞が行われる。ハンデ戦で距離は1800mだが、秋の菊花賞戦線に向かう馬にとって賞金を加算する大きなチャンスだ。いつものように過去10年(中山で行われた2011年も含む)のデータを分析し、レースの傾向を探っていくことにする。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年のラジオNIKKEI賞で3着以内に好走した馬(1)

着順 馬名 人気 前場所 前走レース名 芝・ダ 前距離 前着 備考
20年 1 バビット 8 新潟 早苗賞・1勝 1800 1 4戦2勝2着2回
2 パンサラッサ 7 阪神 1勝クラス 2000 1 京都芝2000mを大差勝ち
3 ディープキング 5 阪神 1勝クラス 2000 2  
19年 1 ブレイキングドーン 3 京都 京都新聞G2 2200 6 ラジオNIKKEI杯京都2歳S2着
3 ゴータイミング 6 阪神 500万下 1600 1  
18年 1 メイショウテッコン 2 京都 白百合S 1800 1  
2 フィエールマン 1 中山 山藤賞500 1800 1 2戦2勝
3 キボウノダイチ 9 京都 500万下 2000 1  
17年 1 セダブリランテス 2 新潟 早苗賞500 1800 1 2戦2勝
15年 2 ミュゼゴースト 4 京都 白百合S 1800 3  
13年 3 アドマイヤドバイ 5 阪神 500万下 1800 1 きさらぎ賞3着
12年 2 ヤマニンファラオ 1 京都 白百合S 1800 2  
11年 1 フレールジャック 2 京都 500万下 1800 1 2戦2勝
2 マイネルラクリマ 3 京都 白百合S 1800 1  

表1は過去10年のラジオNIKKEI賞で3着以内に好走した馬(1)として、前走場所(競馬場)が東京以外だった馬をまとめたもの。好走馬30頭中14頭が該当した。2018年は1着メイショウテッコン、2着フィエールマン、3着キボウノダイチと上位を独占。19年は1着ブレイキングドーンと3着ゴータイミング、20年は1着バビット、2着パンサラッサ、3着ディープキングとこの年も上位を独占。近3年は特に好走が多くなっている。

これらの馬の前走レースを調べると、白百合Sで3着以内に入っていた馬がメイショウテッコンなど4頭いた。オープンクラスの芝1800mで好走実績があるという点が、本競走ではやはり有利と言えそうだ。その他の好走馬は1勝(500万)クラスのレースで勝っている馬がほとんど。19年1着ブレイキングドーンだけ前走京都新聞杯6着と着順が良くなかった。

また、表1の備考に記した別の実績にも注目したい。フィエールマンとセダブリランテス、フレールジャックは2戦2勝の成績だった。キャリアは浅いが無敗の素質馬として認められ、本競走では2番人気以内に支持されていた。昨年優勝したバビットも4戦2勝2着2回と連対率は100%と底を見せていなかった。また、同年2着パンサラッサは京都芝2000mの未勝利戦を大差で勝っていた。そして13年3着アドマイヤドバイはきさらぎ賞で3着の実績があった。前述のブレイキングドーンは前年にラジオNIKKEI杯京都2歳Sで2着と好走していた。このように前走以外にも光るポイントのある馬が狙い目となっている。

■表2 過去10年のラジオNIKKEI賞で3着以内に好走した馬(2)

着順 馬名 人気 前場所 前走レース名 芝・ダ 前距離 前着 備考
19年 2 マイネルサーパス 9 東京 東京優駿G1 2400 11 きんもくせい特別1着
17年 2 ウインガナドル 8 東京 夏木立賞500 2000 1 寒竹賞3着
3 ロードリベラル 9 東京 江の島特1000 1600 9 きんもくせい特別1着
16年 1 ゼーヴィント 1 東京 プリンシ 2000 3 山藤賞1着
2 ダイワドレッサー 9 東京 優駿牝馬G1 2400 8  
3 アーバンキッド 5 東京 NHKマG1 1600 16 毎日杯2着
15年 1 アンビシャス 1 東京 プリンシ 2000 1 毎日杯3着
3 マルターズアポジー 12 東京 プリンシ 2000 17 ひめさゆり賞1着
14年 1 ウインマーレライ 5 東京 青葉賞G2 2400 8 アスター賞1着
2 クラリティシチー 1 東京 500万下 1600 1 スプリングS3着
3 ウインフェニックス 7 東京 NHKマG1 1600 11 葉牡丹賞3着
13年 1 ケイアイチョウサン 8 東京 稲村ヶ崎1000 2000 7 京成杯3着
2 カシノピカチュウ 14 東京 NHKマG1 1600 9  
12年 1 ファイナルフォーム 2 東京 500万下 1600 1  
3 オペラダンシング 16 東京 江の島特1000 1600 8 500万1着(中山芝1800m)
11年 3 カフナ 1 東京 プリンシ 2000 3 若葉S2着

続いて表2は過去10年のラジオNIKKEI賞で3着以内に好走した馬(2)として、前走場所(競馬場)が東京だった馬をまとめたもの。好走馬30頭中16頭が該当した。1番人気が4頭いる一方、10番人気以下の伏兵も3頭いる点は目立つ。また、8番人気が2頭、9番人気が3頭もいる。表1よりも穴馬がたくさん出ている印象だ。

これだけ穴馬が多い理由として考えられるのは、前走着順が悪いケースが多いという点だ。例えば、19年2着マイネルサーパスは前走日本ダービーが11着、14年3着ウインフェニックスは前走NHKマイルCで11着と大きく敗れていた。これはG1の成績なので、G3の今回では大目に見られてもいいはずだが、意外と人気にならないことがあるようだ。

また、前走ダービートライアル組も同様で、15年3着マルターズアポジーは前走プリンシパルSで17着と惨敗していたが、福島に替わった本競走で巻き返した。また、前走1勝(500万)クラスや2勝(1000万)クラスの特別戦に出走していた馬も侮れない。17年3着ロードリベラルは前走江の島特別で9着と敗れていた。

しかしながら、前走東京のレースに出走していた馬をすべてマークするのは効率が悪い。前走以外の実績にも目を向けるべきだろう。まずは1勝クラスの福島芝1800m戦・きんもくせい特別を勝っていたのがマイネルサーパスとロードリベラルだ。そして、1勝クラスの福島芝2000m戦・ひめさゆり賞を勝っていたのがマルターズアポジー。今回の福島芝1800mに近いコースで結果を出していた。

そして、1勝クラスの中山芝1800〜2000mで好走実績があったのはウインガナドル(寒竹賞3着)やゼーヴィント(山藤賞1着)、ウインマーレライ(アスター賞1着)などだ。また、芝1800〜2000mのオープン特別・重賞で好走していたのが、クラリティシチー(スプリングS3着)やケイアイチョウサン(京成杯3着)など。基本的にはコーナーが4回の芝1800〜2000mで実績がある馬は、巻き返してくる可能性も十分と考えたい。また、コーナーは2回のレースだが毎日杯はメンバーのレベルが高くなりやすいので、好走馬は要注意だろう。

【結論】
それでは今年のラジオNIKKEI賞を占っていくことにする。出走予定馬は表3の通りだ。

■表3 今年のラジオNIKKEI賞出走予定馬

馬名 ハンデ 前場所 前走レース名 芝・ダ 前距離 前着 備考
アイコンテーラー 51 新潟 早苗賞・1勝 1800 1  
アサマノイタズラ 56 中山 皐月賞G1 2000 16  
シュヴァリエローズ 55 中山 皐月賞G1 2000 11  
ジュンブルースカイ 54 阪神 1勝クラス 1600 1 東スポ杯2歳S3着
タイソウ 53 中京 メルボル・1勝 2200 1  
デルマセイシ 51 中京 1勝クラス 1600 1  
プレイイットサム 54 中山 山藤賞・1勝 2000 1 3戦2勝2着1回
ボーデン 55 中山 スプリンG2 1800 3  
ロードトゥフェイム 53 中山 スプリンG2 1800 8  
ワールドリバイバル 53 中山 皐月賞G1 2000 12  
ワザモノ 53 中京 橘S(L) 1400 5  
グランオフィシエ 53 東京 1勝クラス 2000 1  
スペシャルドラマ 53 東京 プリンシ(L) 2000 6 1勝クラス1着(中山芝1800m)
ネクストストーリー 51 東京 スイート(L) 1800 13  
ノースブリッジ 54 東京 青葉賞G2 2400 13 葉牡丹賞1着
リッケンバッカー 56 東京 NHKマG1 1600 4  
ヴァイスメテオール 54 東京 プリンシ(L) 2000 4 1勝クラス1着(中山芝2000m)
ヴェイルネビュラ 55 東京 NHKマG1 1600 11  

フルゲートは16頭。抽選により除外馬が出る可能性あり。

2021/4/17 中山9R 山藤賞 1着 9番 プレイイットサム

まず前走レース場所が東京以外だった馬のなかで、前走1勝クラスを勝っているのがアイコンテーラー、ジュンブルースカイ、タイソウ、デルマセイシ、プレイイットサムだ。さらに絞り込むために別の実績に注目し、昨年の東スポ杯2歳Sで3着に入っているジュンブルースカイと、ここまで3戦2勝2着1回で連対率100%のプレイイットサムを挙げてみたい。

前走芝1800m以上のオープン特別・重賞で3着以内に入っているのはボーデン(賞金的には除外されてしまうが、ハンデが55キロと上位なので抽選次第で出走可能)。前走スプリングSで3着と好走している点が光る。同レースで2着のアサマノイタズラの方が実績的には上位だが、前走皐月賞を使い16着と大きく敗れているのがどうでるか。

2021/3/13 中山7R 1勝クラス 1着 2番 ヴァイスメテオール

一方、前走レース場所が東京だった馬のなかでは、前走プリンシパルS組のスペシャルドラマヴァイスメテオールに注目。ともに1勝クラスは中山芝1800〜2000mを勝っている。また、ノースブリッジは前走青葉賞13着だが、2走前に葉牡丹賞(中山芝2000m)を4馬身差で逃げ切っている。この3頭は東京→福島のコース替わりで浮上してくる有力馬とみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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