セレクションセール2018

セレクションセールのみどころ

 5年連続売り上げ増。3年連続売上げレコード更新で、昨年は過去最高となる80%超の売却率を記録したセレクションセールが更なる進化を求めて生まれ変わる。

 同セールの命綱ともいえる「実馬検査」はそのままに、開催日を7月と8月(8月開催はサマープレミアムセールと改称)に分割。購買者からのより幅広いニーズに応えられるようにラインアップの厚みを増した。

 今回の上場申し込みは735頭。例年どおりに、この馬たちを厳しい血統基準でふるいにかけ、そうして選び出された馬たちについては複数の選定委員が実際に牧場まで足を運んで馬格や体型、成長度合いなどを確認。7月に開催される選抜市場への上場が堪えうる馬か否かを判断している。これらの基準を潜り抜けたホッコータルマエ(GT/JpnT競走10勝)ビッグアーサー(高松宮記念)ジェネラーレウーノ(皐月賞3着)らの活躍は記憶に新しい。

 今回、ラインアップされた198頭は、北海道はもちろん東北や九州地区など日本全国の牧場から選び抜かれた馬ばかりだ。

特徴的なのは、新種牡馬産駒、つまり1歳世代が初年度産駒となる種牡馬産駒が多いということだ。新種牡馬には優秀な繁殖牝馬が集まりやすく、実際ロードカナロア、そしてオルフェーヴル産駒が今春のクラシック戦線を賑わせたのはまだ記憶に新しいところで期待感が膨らむ。

 国内供用で今回のセールに産駒を送り出した種牡馬は50頭。うち11頭が1歳世代が初年度産駒となるフレッシュマンサイアーで、上場頭数でいえば198頭中58頭。全体の約3割が新種牡馬産駒となった。

 GT競走6勝のゴールドシップや、凱旋門賞の前哨戦ニエル賞で日英同世代ダービー馬対決を制したキズナ、あるいは2014年のワールドベストレースホースランキング2位のエピファネイアに米国の新種牡馬チャンピオン(勝利数部門)首位のマジェスティックウォリアー、日豪のGT勝ち馬リアルインパクト等々。多士済々のラインアップだ。

 そしてまたエスポワールシチー(GT/JpnT競走9勝)の半弟や、セイウンコウセイ(高松宮記念)の半妹はじめ垂涎の良血馬がズラリと居並ぶ豪華ラインアップになっている。

 今年も活気あふれる市場となることを期待したい。

ライタープロフィール

山田康文(道新スポーツ記者)

1963年東京生まれ。
道新スポーツ馬事通信部記者。北海道新聞中央競馬本紙予想担当でもある。

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