セレクトセール2017

高額取引馬(1歳)結果

リッスンの2016(牡 鹿毛)

落札価格
2億7000万円
生年月日
2016年3月11日生
ディープインパクト
リッスン
母父
Sadler's Wells
落札者
里見 治
販売者
ノーザンファーム

リッスンの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母は2歳時にフィリーズマイル(英G1・芝8ハロン)を勝った。晩成傾向のあるサドラーズウェルズ産駒でありながら、母方の奥にアメリカ血統が入るので、スピードと仕上がりの早さを補っている。本馬の全姉にタッチングスピーチ(ローズS)、全兄にムーヴザワールド(共同通信杯-3着)がいるように、父ディープインパクトとの血統的相性は良好。さらなる大物の誕生が期待される。

 母の父は英・愛リーディングサイアーに14回輝いた大種牡馬。日本向きのスピードや瞬発力には欠けるものの、スタミナと底力は抜群で、ガリレオやモンジューをはじめ多くの大物を送り出した。この2頭は種牡馬としても成功し、とくにガリレオは現在、ヨーロッパでは並ぶもののない大種牡馬として君臨。史上最強馬フランケルなどを送り出して強力なサイアーラインを築いている。

シルヴァースカヤの2016(牡 青鹿毛)

落札価格
2億6000万円
生年月日
2016年3月8日生
ディープインパクト
シルヴァースカヤ
母父
Silver Hawk
落札者
(株)キーファーズ
販売者
ノーザンファーム

シルヴァースカヤの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母はロワイヨモン賞(仏G3・芝2400m)を勝つなどフランスの芝中長距離で実績を残した。輸入前にATCザメトロポリタン(豪G1・芝2400m)を勝ったセヴィルを産み、輸入後は本馬の全兄シルバーステート(現在5戦4勝)の母となった。スタミナと底力に加え、芝中距離向きのスピードを伝えている。京都記念(GU・芝2200m)を勝ったシックスセンスは甥にあたる。

 母の父はロベルト系で、現役時代は愛ダービー(愛G1・芝2400m)2着、英ダービー(英G1・芝12ハロン)3着が目立つ程度だったが、種牡馬として大成功。芝中距離向きの大物を多数送り出した。粘り強いスピードを伝え、欧州だけでなく北米や日本でも成功した。芝12ハロンの世界レコードを樹立したホークスターや、有馬記念(GI)を連覇したグラスワンダーの父として有名。

サミターの2016(牡 鹿毛)

落札価格
2億5000万円
生年月日
2016年2月6日生
ディープインパクト
サミター
母父
Rock of Gibraltar
落札者
(株)ダノックス
販売者
ノーザンファーム

サミターの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母は愛1000ギニー(G1・芝8ハロン)、ガーデンシティS(米G1・芝9ハロン)、アルバニーS(英G3・芝6ハロン)を勝つなど欧米を股に掛けて活躍した。ダンジグ3×4という硬質なクロスのほか、ミスタープロスペクター、ブラッシンググルームといった母方に入って成功している名血を抱えているので、サンデー系の種牡馬を相手にした場合、いかにも成功しそうな繁殖牝馬だ。

 母の父は現役時代に「ザ・ロック」の愛称で親しまれ、ヨーロッパのマイル戦線を中心にG1を7連勝(当時の世界新記録)するという偉業を成し遂げた名馬。デインヒル系で前向きな気性と手堅いスピードを伝えるが、やや一本調子でパワー過多なところが見られるため、日本での種牡馬成績はさほど目立つものではなかった。母の父としてはディープインパクトとの間にミッキーアイルを出した。

シャンパンドーロの2016(牡 青鹿毛)

落札価格
1億9500万円
生年月日
2016年5月14日生
ディープインパクト
シャンパンドーロ
母父
Medaglia d'Oro
落札者
(株)インゼル
販売者
社台ファーム

シャンパンドーロの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母はニューヨーク牝馬三冠のひとつエイコーンS(米G1・ダ8ハロン)やテストS(米G1・ダ7ハロン)など米23戦3勝。ベルモントS(G1・ダ12ハロン)を勝ったルーラーオンアイスを半弟に持つ良血で、近親にも多くの活躍馬が名を連ねている。アメリカ血統らしいパワフルな血統構成で、その父メダーリアドーロ、母の父サラトガシックスもダートのほうが合っている。

 母の父は米国産。現役時代にアメリカでダートG1を3勝した。ヨーロッパで成功したサドラーズウェルズ系に属しているものの、代を経たことでその性質は薄れており、ダート向きの中距離種牡馬として成功している。年度代表馬レイチェルアレクサンドラをはじめ毎年コンスタントに活躍馬を送り出している。日本ではメダリアビート、エーシンメンフィス、エーシンゴールドが代表産駒。

キングスローズの2016(牡 黒鹿毛)

落札価格
1億8000万円
生年月日
2016年2月4日生
ロードカナロア
キングスローズ
母父
Redoute's Choice
落札者
(株)NICKS
販売者
(有)ノーザンレーシング

キングスローズの2016

 父はJRAでスプリンターズS(GT)2回、高松宮記念(GT)安田記念(GT)などを制覇し、香港に遠征して香港スプリント(G1・芝1200m)を2連覇した。このレースは世界有数の芝スプリント戦で、これを5馬身差圧勝した能力は尋常ではない。今年からデビューした産駒はすでに3頭が勝ち上がる好調ぶり。スピードがあるので確実性が高く、中距離をこなす仔も出てくるはず。

 母はニュージーランド産。CJCニュージーランド1000ギニー(G1・芝1600m)をはじめ6つの重賞を制し、同国の3歳牝馬チャンピオンに輝いた。リヴァーマン、ヌレイエフ、リダウツチョイスと、主要国でリーディングサイアーとなった経験のある芝向きの名血を抱え、日本の芝に対する適性は高い。繁殖牝馬としてはサトノアーサー(毎日杯2着、きさらぎ賞2着)を出している。

 母の父は豪州産。現役時代はコーフィールドギニーズ(豪G1・芝1600m)をはじめ4つのG1を制したスピードタイプで、種牡馬としても大成功、計3回豪リーディングサイアーとなった。母方にオーストラリアの素軽いスピード血統を抱えているので、日本ではパワー過多といった傾向が垣間見えるデインヒル系にしては軽さがあり、フルーキーがチャレンジC(GV)を勝っている。

ガールオンファイアの2016(牡 栗毛)

落札価格
1億8000万円
生年月日
2016年5月1日生
キングカメハメハ
ガールオンファイア
母父
アグネスタキオン
落札者
小笹 芳央
販売者
(有)ノーザンレーシング

ガールオンファイアの2016

 父は2010、11年のリーディングサイアーで、12年以降は2位をキープしている。サンデー系が支配するわが国における最も優れた非サンデー系種牡馬。17年はレイデオロが日本ダービーを制覇した。短距離王ロードカナロア、ダート王ホッコータルマエ、牝馬三冠馬アパパネ、二冠馬ドゥラメンテ、2歳王者リオンディーズなど、さまざまなタイプの産駒を出せるオールラウンダー。

 母は不出走馬ながらゴルトブリッツ(帝王賞)、ラドラーダ(レイデオロの母)の半妹にあたる。2代母レディブロンドは脚部不安のため5歳6月にデビューがずれ込んだが、初戦の1000万特別を快勝するなど6戦5勝の成績を残した名スプリンターだった。レディブロンドは名馬ディープインパクトの半姉でもある。つまり、3代母はウインドインハーヘア。この牝系の影響力は素晴らしい。

 母の父は2008年のリーディングサイアー。日本ダービー馬アグネスフライトの全弟、母アグネスフローラは桜花賞馬という超良血で、現役時代は皐月賞(GI)など4戦全勝の成績を残した。種牡馬としては女傑ダイワスカーレット、日本ダービー馬ディープスカイ、皐月賞馬キャプテントゥーレなど多くの活躍馬を送り出し、母の父としてはノンコノユメ、ジューヌエコールなどを出している。

ラヴズオンリーミーの2016(牝 鹿毛)

落札価格
1億6000万円
生年月日
2016年3月26日生
ディープインパクト
ラヴズオンリーミー
母父
Storm Cat
落札者
(株)DMM.com
販売者
ノーザンファーム

ラヴズオンリーミーの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母は米国産で不出走。2代母モネヴァッシアは名種牡馬キングマンボの全妹で、3代母ミエスクは80年代の世界最強マイラーという超良血。産駒には本馬の全兄にあたるリアルスティール(ドバイターフ)がいる。これらと同じ「ディープインパクト×ストームキャット」はニックスで、キズナ、エイシンヒカリ、サトノアラジン、ラキシス、アユサンなど多くのGIホースが出ている。

 母の父は米国産。現役時代はヤングアメリカS(G1・ダ8.5ハロン)を勝った程度だが、種牡馬となってから大成功を収め、90年代から00年代にかけてアメリカのトップ種牡馬として君臨した。産駒は芝・ダート兼用のマイラータイプで、アメリカはもとよりヨーロッパでも活躍。代表産駒ジャイアンツコーズウェイは欧州年度代表馬に選出され、米リーディングサイアーに3回輝いている。

ヘアキティーの2016(牝 黒鹿毛)

落札価格
1億5500万円
生年月日
2016年1月13日生
ディープインパクト
ヘアキティー
母父
Wildcat Heir
落札者
里見 治
販売者
(有)ノーザンレーシング

ヘアキティーの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母は米18戦4勝。馬産の中心地ケンタッキーではなくフロリダで誕生した。4代母リーヴイットビーが米G3を勝っているものの、3代以内にこれといった活躍馬が見当たらない。ただ、近い世代にはストームキャット、ファピアノ、バックパサー、ミスタープロスペクターといった現代のアメリカを代表する主流血統が入っている。どちらかといえばダート向きだが、ディープ産駒なら芝OK。

 母の父は現役時代にフランク・J・ドフランシス記念ダッシュS(米G1・ダ6ハロン)を含め12戦6勝の成績を残した。フロリダで誕生し、種牡馬としてもフロリダで繋養された。産駒は自身に似たダート向きのスプリンターが中心で、日本に入った産駒は、シゲルアセロラ(シンザン記念5着)、ルックスザットキル(東京スプリント5着)、ジャガーバローズ(2勝)と堅実に走っている。

メイキアシーの2016(牡 鹿毛)

落札価格
1億4500万円
生年月日
2016年2月9日生
ディープインパクト
メイキアシー
母父
Sadler's Wells
落札者
廣崎利洋HD(株)
販売者
社台ファーム

メイキアシーの2016

 父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGT勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

 母は愛国産馬で不出走。仏G3を2勝したガニョアの全姉で、英ダービー馬プールモワの4分の3姉にあたる。プールモワは今年の英ダービー馬ウイングスオブイーグルスの父となったように、この血は発展傾向にある。日本に輸入後、初めて産んだブラヴィッシモは阪急杯(GV)3着。次に産んだスワーヴアーサーは京都新聞杯(GU)7着。繁殖牝馬としてのポテンシャルはまずまず。

 母の父は英・愛リーディングサイアーに14回輝いた大種牡馬。日本向きのスピードや瞬発力には欠けるものの、スタミナと底力は抜群で、ガリレオやモンジューをはじめ多くの大物を送り出した。この2頭は種牡馬としても成功し、とくにガリレオは現在、ヨーロッパでは並ぶもののない大種牡馬として君臨。史上最強馬フランケルなどを送り出して強力なサイアーラインを築いている。

バランセラの2016(牡 鹿毛)

落札価格
1億3500万円
生年月日
2016年5月6日生
ハーツクライ
バランセラ
母父
Acatenango
落札者
小笹 芳央
販売者
(有)ノーザンレーシング

バランセラの2016

 父は有馬記念(GI)、ドバイシーマクラシック(首G1・芝2400m)などを制した名馬。種牡馬としても成功し、2014年にIFHA(国際競馬統括機関連盟)から130ポンドの評価が与えられ、年間世界一の座についたジャスタウェイ(天皇賞・秋、安田記念)をはじめ、ワンアンドオンリー(日本ダービー)、ヌーヴォレコルト(オークス)などを出している。芝中長距離に強い。

 母は仏国産馬で、重賞は勝てなかったものの、北米のG1で2着3回という成績を残した芝中距離馬だった。その半兄アラームコールはフランスから中山グランドジャンプ(J・GI)に挑んで6着に敗れた。「アカテナンゴ×ベーリング×テニソン」という配合で、スピードや切れ味よりもスタミナと底力に特長がある。ディープインパクトとの間に誕生したビッシュは紫苑S(GV)の勝ち馬。

 母の父は現役時代、7つのG1を含めて重賞を14勝し、3年連続で西ドイツの年度代表馬に輝いた歴史的名馬。引退後は独リーディングサイアーの座を5回獲得し、ジャパンC(GI)を勝ったランドをはじめ多くの名馬を生み出した。同じドイツ血統のMonsunに比べるとスピードがあり、堅い馬場への適性もある。母の父としてはワールドエース(マイラーズC)が出世頭。

パレスルーマーの2016(牡 黒鹿毛)

落札価格
1億3500万円
生年月日
2016年2月11日生
ハーツクライ
パレスルーマー
母父
Royal Anthem
落札者
(株)ダノックス
販売者
(有)ノーザンレーシング

パレスルーマーの2016

 父は有馬記念(GI)、ドバイシーマクラシック(首G1・芝2400m)などを制した名馬。種牡馬としても成功し、2014年にIFHA(国際競馬統括機関連盟)から130ポンドの評価が与えられ、年間世界一の座についたジャスタウェイ(天皇賞・秋、安田記念)をはじめ、ワンアンドオンリー(日本ダービー)、ヌーヴォレコルト(オークス)などを出している。芝中長距離に強い。

 母は米国産。グレード競走は勝てなかったものの、芝8.5ハロンのオーデュボンオークスを含めて16戦5勝の成績を挙げた。ヌレイエフ系×ロベルト系という配合で、現代の主流血統とは異なる血を多く含んでいるのがセールスポイント。アメリカにいたころはカーリンとの間にベルモントS(米G1・ダ12ハロン)優勝馬パレスマリスをもうけている。日本向きの血統構成なのでおもしろい。

 母の父は米国産。イギリスに渡って競走馬となり、英インターナショナルS(G1・芝約10ハロン)、ガルフストリームパークBCH(米G1・芝11ハロン)などを制した。その半姉にシャープキャット(エイコーンSなど米G1を7勝)がいる良血で、ヌレイエフ系らしく母方に入って好影響を与えている。距離は中長距離を得意とし、底力があるのでここ一番の大レースで頼りになる。

※落札価格は税抜

ライタープロフィール

栗山求(血統評論家)

大学在学中の1989年に競馬通信社入社。血統専門誌「週刊競馬通信」編集長を経て、現在はフリー。血統関係を中心に執筆活動を展開中。

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