セレクトセール2016

高額取引馬(当歳)

イルーシヴウェーヴの2016(牡 鹿毛)

落札価格
2億8000万円
生年月日
2016年1月18日生
ディープインパクト
イルーシヴウェーヴ
母父
Elusive City
落札者
里見 治氏
販売者
ノーザンファーム

イルーシヴウェーヴの2016

父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、日本におけるG1勝利数は6世代で「32」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を6勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

母はアイルランド産。仏英で14戦6勝。仏1000ギニー(G1・芝1600m)、クインシー賞(GV・芝1600m)など芝1400〜1600mで重賞4勝。父はミスタープロスペクターにさかのぼり、母の父レインボークエストはブラッシンググルーム系。このふたつの血を母方に持つディープインパクト産駒にはヴィルシーナ、ミッキークイーン、アンビシャスといった大物がいる。

母の父はアメリカ産。モルニー賞(仏G1・芝1200m)を制して仏2歳牡馬チャンピオンに選ばれた。引退後は種牡馬となり、現在はニュージーランドに繋養されている。仕上がりの早いスピードタイプで、ニュージーランドでは多数の重賞勝ち馬を送り出している。その父イルーシヴクオリティは芝向きのスピードタイプで、芝8ハロン1分31秒63という世界レコードを持っている。

マルペンサの2016(牡 鹿毛)

落札価格
2億8000万円
生年月日
2016年1月28日生
ディープインパクト
マルペンサ
母父
Orpen
落札者
里見 治氏
販売者
(有)ノーザンレーシング

マルペンサの2016

父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、日本におけるG1勝利数は6世代で「32」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を6勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

母はアルゼンチン産で、同国で18戦5勝。R.V.マンシリャ大賞(亜G1・ダ2000m)、ヒルベルトレレナ大賞(亜G1・芝2000m)など3つのG1を制した。芝とダートを問わず活躍し、上記のヒルベルトレレナ大賞は馬なりで後続に8馬身差をつける大楽勝だった。今年の4月に腸捻転で死んだため産駒は4頭しかいない。本馬はサトノダイヤモンドの全弟で、母の最後の子。

母の父はモルニー賞(仏G1・芝1200m)の勝ち馬で、愛2000ギニー(G1・芝8f)は3着。受胎率が悪いため産駒数が少なかったルアーの代表産駒で、「ダンジグ×アリダー」という組み合わせはジェンティルドンナの母の父ベルトリーニ、2歳牝馬チャンピオンのヤマニンパラダイスなどと同じ。アルゼンチンでも種牡馬生活を送り、何頭かのG1ホースを送り出している。

マンデラの2016(牡 鹿毛)

落札価格
2億4000万円
生年月日
2016年2月1日生
ディープインパクト
マンデラ
母父
Acatenango
落札者
大塚 亮一氏
販売者
(有)ノーザンレーシング

マンデラの2016

父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、日本におけるG1勝利数は6世代で「32」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を6勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

母はドイツ産。ヨーロッパでG1を3勝したマンデュロの半姉で、独オークス(G1・芝2400m)3着の成績があり、のちにアメリカへ渡ってサンタバーバラH(米G2・芝2000m)で3着となった。ヨーロッパの時計のかかる芝だけでなく、アメリカのスピード勝負にも対応できたのは能力の高さゆえだろう。本馬の全兄ワールドエースはマイラーズC(GU・芝1600m)など重賞2勝。

母の父は3年連続で西ドイツの年度代表馬に輝いた名馬。ダンシングブレーヴが勝った86年の凱旋門賞(G1)では、6つのG1を含めて12連勝という戦績を引っ提げて乗り込んできたものの7着。引退後は種牡馬として大成功し、独リーディングサイアーの座を5回獲得した。ジャパンC(G1)を勝ったランドの父でもある。社台グループには多くの娘たちが繁殖牝馬として輸入されている。

カンビーナの2016(牡 鹿毛)

落札価格
2億3000万円
生年月日
2016年2月7日生
ディープインパクト
カンビーナ
母父
Hawk Wing
落札者
島川 隆哉氏
販売者
社台ファーム

カンビーナの2016

父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、日本におけるG1勝利数は6世代で「32」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を6勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

母はアイルランド産。同国でデビューしたあとアメリカへ移籍し、アメリカンオークス(米G1・芝10ハロン)、プロヴィデンシアS(米G2・芝9ハロン)など3つの重賞を制した。父と相性のいいミスタープロスペクターとヌレイエフの組み合わせを持ち、これも父の成功パターンであるノーザンダンサー5×4・4というクロスを持つ。芝向きの中距離タイプで大物感がある。

母の父はアメリカ産。アイルランドを拠点に走り、エクリプスS(英G1・芝10ハロン)、ロッキンジS(英G1・芝8ハロン)、愛ナショナルS(G1・芝7ハロン)などを制した。ミスタープロスペクター系のウッドマン産駒ながらスタミナ面の不安はなく、少々決め手の甘いところは伝えるものの、本馬の母カンビーナにはそうした点は見られなかった。オーストラリアでもG1馬を出した。

セリメーヌの2016(牡 黒鹿毛)

落札価格
1億8000万円
生年月日
2016年3月10日生
ディープインパクト
セリメーヌ
母父
Dr Fong
落札者
(株)ダノックス
販売者
社台ファーム

セリメーヌの2016

父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、日本におけるG1勝利数は6世代で「32」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を6勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

母はフランス産。フロール賞(仏G3・芝2100m)、ペネロープ賞(仏G3・芝2100m)を勝つなど通算11戦4勝の成績を残した。その半姉に重賞入着馬はいるものの、近い世代にこれといった活躍馬がいるわけではない。ミスタープロスペクターとブラッシンググルームを同時に持つディープインパクト産駒にはヴィルシーナ、ミッキークイーン、アンビシャスといった大物がいる。

母の父はアメリカ産。現役時代に英仏米で15戦5勝、セントジェイムズパレスS(英G1・芝8ハロン)などを制した。シンボリクリスエスと同じくクリスエスを父に持ち、父系はロベルトにさかのぼる。種牡馬としてはアスクフォーザムーン(サンタラリ賞−仏G1)、シャムディナン(セクレタリアトS−米G1)などを出している。スピードの持続力に秀でた芝向きの中距離血統。

ホエールキャプチャの2016(牡 芦毛)

落札価格
1億7000万円
生年月日
2016年4月28日生
オルフェーヴル
ホエールキャプチャ
母父
クロフネ
落札者
(有)ビッグレッドファーム
販売者
(有)千代田牧場

ホエールキャプチャの2016

父は史上7頭目の三冠馬。ほかに有馬記念2回と宝塚記念を制しているので6つのG1を獲得している。仏遠征でフォワ賞(G2・芝2400m)を2年連続で勝ち、凱旋門賞(G1・芝2400m)は2年連続2着だった。「ステイゴールド×メジロマックイーン」は全兄ドリームジャーニー、同じくG1を6勝しているゴールドシップと同じ。怪物級の能力を産駒に伝えることを期待したい。

母は芦毛の馬体をトレードマークにヴィクトリアマイル(G1)など5つの重賞を制した一流馬だった。チヨダマサコの牝系にクロフネを交配すると、「ブルームーン=ブルーグロット」という鮮やかな全姉妹クロスが生じる。母以外にもベストクルーズ、シゲルスダチ、ドリームセーリング、マーチャンテイマーなど、このパターンから活躍馬が続出しているのはこの配合に理由がありそうだ。

母の父は日本史上最強のダートホース。武蔵野S(G3・ダ1600m)を1分33秒3、ジャパンCダート(G1・ダ2100m)を2分05秒9という驚異的なレコードで連勝した。他にNHKマイルC(G1・芝1600m)も制している。種牡馬としては芝・ダート兼用タイプで、本馬の母以外にカレンチャン、フサイチリシャール、クラリティスカイ、スリープレスナイトを出している。

ファイナルスコアの2016(牝 黒鹿毛)

落札価格
1億5500万円
生年月日
2016年1月29日生
ディープインパクト
ファイナルスコア
母父
Dylan Thomas
落札者
二木 英徳氏
販売者
(有)ノーザンレーシング

ファイナルスコアの2016

父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、日本におけるG1勝利数は6世代で「32」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を6勝しており、能力は優に国際レベルに達している。

母はアイルランド産。イギリスとイタリアで走り、リディアテシオ賞(伊G1・芝2000m)、伊オークス(G1・芝2200m)などを勝った。2代母は繁殖牝馬として優れており、本馬の母のほかにチャリティーライン(リディアテシオ賞、伊オークス)、チェリーコレクト(伊オークス、伊1000ギニー)を出した。母が持つダンジグを経由したノーザンダンサーのクロスは父に合う。

母の父はアイルランド産。凱旋門賞(仏G1・芝2400m)、愛チャンピオンS(G1・12ハロン)2連覇、愛ダービー(G1・芝12ハロン)など6つのG1を制した名馬で、4分の3妹に英1000ギニー馬ホームカミングクイーン、半姉にチェヴァリーパークS(英GI)など5戦全勝で引退したクイーンズロジックがいる。種牡馬としてもペザーズムーンなど優れた中距離馬を出している。

アドマイヤテレサの2016(牡 鹿毛)

落札価格
1億4000万円
生年月日
2016年3月19日生
ジャスタウェイ
アドマイヤテレサ
母父
エリシオ
落札者
近藤 利一氏
販売者
(有)ノーザンレーシング

アドマイヤテレサの2016

父はドバイデューティーフリー(首G1・芝1800m)を6・1/4馬身差で圧勝し、ワールドサラブレッドランキングで年間1位となる130ポンドを獲得した。このほか天皇賞・秋(G1)、安田記念(G1)など5つの重賞を勝っている。母シビルは未勝利馬だが、2代母シャロンはCCAオークス(米G1・ダ10ハロン)の勝ち馬。異系色の強い血統なので交配相手には困らないだろう。

母は阪神牝馬S(G2)4着馬アドマイヤテレサ。本馬の8歳上の半兄にコーフィールドC(G1)とダイヤモンドS(G3)を勝ったアドマイヤラクティがいる。同馬の父ハーツクライは本馬の父ジャスタウェイの父なので、正確にいえば4分の3兄となる。豊かなスタミナを伝える繁殖牝馬なので、本馬は父がジャスタウェイであってもマイラーではなく1800m以上で活躍しそうだ。

母の父は凱旋門賞(仏G1・芝2400m)を5馬身差で圧勝するなど仏G1を5勝した名馬。サドラーズウェルズの全弟フェアリーキングの代表産駒となる。日本での活躍馬はポップロック(目黒記念・2回)、ヘルスウォール(チューリップ賞)など。「フェアリーキング×スルーピー」はファルブラヴと同じ組み合わせ。ファルブラヴはマイラーだがこちらは中距離がちょうどいい。

プリティカリーナの2016(牡 鹿毛)

落札価格
1億円
生年月日
2016年2月18日生
オルフェーヴル
プリティカリーナ
母父
Seeking the Gold
落札者
(株)KTレーシング
販売者
(有)ノーザンレーシング

プリティカリーナの2016

父は史上7頭目の三冠馬。ほかに有馬記念2回と宝塚記念を制しているので6つのG1を獲得している。仏遠征でフォワ賞(G2・芝2400m)を2年連続で勝ち、凱旋門賞(G1・芝2400m)は2年連続2着だった。「ステイゴールド×メジロマックイーン」は全兄ドリームジャーニー、同じくG1を6勝しているゴールドシップと同じ。怪物級の能力を産駒に伝えることを期待したい。

母はアメリカ産。北米2勝と競走成績は地味だが、アメリカでG1を2勝したラヴアンドプライドの半姉にあたり、3代母キャララファエラは米G1を勝って繁殖入りすると名種牡馬バーナーディニの母となった。優れた資質を脈々と伝えるファミリーに属している。本馬の半姉アンタラジーとアグレアーヴルはそれぞれ準OPと1000万条件に在籍中。コンスタントに走る子を出せる繁殖牝馬だ。

母の父はミスタープロスペクター系の後継種牡馬の1頭で、ヨーロッパではドバイミレニアムという超大物がドバウィを通じてサイアーラインを伸ばしている。日本ではマイネルラヴが競走馬としても種牡馬としても成功した。硬質なスピードを武器に産駒はマイル以下に向いている。「ミスタープロスペクター×バックパサー」なのでウッドマン、ミスワキ、マイニングなどと同じ組み合わせ。

ラリズの2016(牡 黒鹿毛)

落札価格
9700万円
生年月日
2016年1月22日生
ハーツクライ
ラリズ
母父
Bernstein
落札者
阿部 雅英氏
販売者
(有)ノーザンレーシング

ラリズの2016

父は現役時代にドバイシーマクラシック(首G1・芝2400m)を制し、有馬記念(G1)ではディープインパクトを破って優勝、国際級の能力を示した。種牡馬としても成功し、ジャスタウェイ、ワンアンドオンリー、ヌーヴォレコルト、アドマイヤラクティ、ウインバリアシオンなど多くの活躍馬を送り出している。やや晩成傾向のある中長距離タイプで、サンデー系らしく末脚勝負型が多い。

母はアルゼンチン産。スプリント能力に恵まれ、オクレンシア賞(亜G3・芝1000m)、コンデサ賞(亜G3・芝1000m)を勝ち、エストレジャス大賞スプリント(亜G1・ダ1000m)2着、などの成績を残した。繁殖成績も優秀で、産駒2頭はいずれもユニコーンS(G3)に出走している。本馬の父ハーツクライはスタミナ色が強いため、母のスピード能力は強力な追い風となる。

母の父はアメリカ産。現役時代はG3を2勝した程度の競走成績だったが、種牡馬として成功し、アルゼンチンでリーディングサイアーとなったほか、日本に入った外国産馬ゴスホークケンが2歳牡馬チャンピオンとなった。この馬の構成要素であるストームキャットとアファームドは相性がよく、これにサンデーサイレンスを加えたトライアングルは配合的に注目したい。本馬はこれにあてはまる。

※落札価格は税抜

ライタープロフィール

栗山求(血統評論家)

大学在学中の1989年に競馬通信社入社。血統専門誌「週刊競馬通信」編集長を経て、現在はフリー。血統関係を中心に執筆活動を展開中。

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