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G1・3勝目を目指すスターズオンアース
2022年は桜花賞とオークスを制し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬に輝いた。前走秋華賞は痛恨の出遅れを喫してしまい、最後は馬群を縫って懸命に追い上げるも3着。スタートが決まっていれば勝ってもおかしくない内容であり、牝馬3冠を逃してしまった印象が強い。今回は未勝利以来となる牡馬が相手で、年長馬とは初めての対戦になる。同世代で地力が近いスタニングローズやナミュールの成績を考えると、本馬も優位ではないがいい勝負はできそう。操縦性が高く、末脚は堅実。休み明けも苦にしないので、騎乗予定のルメール騎手が力を引き出してくれるだろう。
エリザベス女王杯を制したジェラルディーナ
昨秋のオールカマーで重賞初制覇を飾ると、次走エリザベス女王杯も勝利してG1初制覇を達成。母にジェンティルドンナ(国内外のG1を7勝)を持つ良血馬の素質がようやく開花した。前走有馬記念も出遅れながらも3着と、本当に力をつけていることがわかるが、距離2200m以上でこの馬の良さが出てきている印象もある。その意味では、今回の2000mは鍵。昨年は鳴尾記念2着、小倉記念3着といい脚を使いながらもG3で勝ち切ることができなかった。上がりの時計が速すぎると取りこぼす可能性があるので、ペースはなるべく厳しくなってほしいところ。
中山記念2度目の勝利となったヒシイグアス
前走中山記念は好メンバーが揃うなか5番人気で出走。道中のポジションはいつもよりもやや後ろで、最後の直線で外に持ち出されると、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒6の末脚で差し切った。8か月の休み明けで、馬体重はプラス14キロだったもののうまく溜めが利いた。レースの前後半800mのラップが48秒2-47秒1で後半の方が1.1秒速く、展開が嵌まったわけではない点も評価したい。7歳ながら状態はとても良く、昨年4着と敗れた大阪杯以上の結果も十分見込めそうだ。待望のG1初制覇を目指す。
22年は芝2000mの金鯱賞と札幌記念で重賞2勝を挙げた。一方、同年の大阪杯は5着、天皇賞(秋)は4着、香港カップは7着に終わっており、今年はG1の壁を破れるかが課題だ。その大阪杯はG1初挑戦に加えて、逃げてマークされる形に。天皇賞(秋)は好位に控える競馬になり、消極的という意見もあったが、どうすれば良かったのかは難しい。本馬に先着したイクイノックス、パンサラッサ、ダノンベルーガの地力を褒めるべきだろう。前走香港カップでいいポジションが取れなかったのは、イレ込みの影響もあったようだ。今回はどんな作戦を取るのか気になるところ。
4走前の鳴尾記念(中京芝2000m)では1分57秒7の好時計で駆け抜け、ジェラルディーナを2着に下し重賞初制覇を飾った。3走前のオールカマーは3番人気で7着と期待に応えられなかったが、次走ジャパンカップで3着と好走。2枠3番を生かしてレーン騎手がうまく立ち回り、強敵相手にいい走りを見せた。前走日経新春杯はトップハンデの59キロが嫌われたか2番人気に甘んじたものの、タフな馬場にもしっかりと対応して重賞2勝目を挙げた。良血馬が本格化した印象で、距離2000mも右回りも問題はない。デビュー戦以来となる川田将雅騎手の手腕にも期待だ。
2020年のホープフルS以降は勝ち星を挙げていないが、芝1600〜2000mのレースで高いレベルの走りを見せている。3走前はマイルチャンピオンシップで2着と好走。2走前の香港カップは勝ったロマンチックウォリアー(香港)に完敗という内容の2着だったが、日本調教馬5頭の中では最先着を果たした。前走中山記念は2番人気で11着と惨敗。22年の同レースが7着だったので懸念はしていたが、中山との相性が良くないようだ。馬体重520キロ台の大型馬なので、小回りよりも広いコース向きなのだろう。今回は阪神の内回りコースを使用。うまく対応できるかが鍵だ。
今年の中山金杯でクリノプレミアムをハナ差の2着に下して重賞初制覇。前走中山記念はG2で戦えるかどうかという意味で試金石の一戦だったが、8番人気で2着と好走することができた。勝ったヒシイグアスに次ぐメンバー中2位の上がり3ハロン(34秒7)をマークし、直線で外から飛んできた。レースをするたびに力をつけていて、年齢的(4歳)にもまだ良くなる可能性を秘めている。現状は距離1800〜2000mがベスト。上り坂があるコースも苦にはしないが、阪神は初めてなのでそのあたりは鍵。展開が向けば上位に食い込んでも不思議はない。
22年エプソムCは重馬場のなか重賞初制覇。同年秋は毎日王冠5着、天皇賞(秋)11着と敗れた。東京芝は3勝を挙げているものの、現役トップクラスの馬を相手にこのコースで決め手勝負は分が悪い。前走アメリカジョッキークラブCは力強く抜け出して重賞2勝目。岩田康誠騎手らしいレース運びがしっかりとはまり、少しタフな中山の芝状態もこの馬には合っていたようだ。今回の阪神は初めてだが、東京芝2000mのG1よりはいい勝負になるかもしれない。経済コースを立ち回りたいタイプなので、枠はなるべく内目がほしい。
22年小倉記念を5馬身差で圧勝して重賞初制覇。続く天皇賞(秋)は7着に敗れたものの、強敵が揃ったなかでよく頑張ったと言えるだろう。それだけに近2走は結果・内容ともに不満が残るところ。2走前の愛知杯はトップハンデで3着も、勝ち馬アートハウスとは0.5秒差。前走金鯱賞は勝ち馬プログノーシスと0.7秒差の8着だった。良かった時に比べると調子が下降している印象だ。芝2000mはベストの条件だが、暑い時期に調子を上げてきそうなタイプだけに、一変を期待するのはまだ厳しいかもしれない。
阪神芝2000mは新馬と4走前のアンドロメダSを勝っており2戦2勝の実績。3走前は中日新聞杯2着、2走前は中山金杯5着、前走京都記念2着と、戦線復帰した昨秋以降は比較的安定したパフォーマンスを見せている。その前走京都記念は勝ったドウデュースの強さばかりが目立った一戦で、現役トップクラスとの力の差をまざまざと見せつけられた。今回、図抜けて上位の実績馬はいないとはいえ、G1で好勝負を望むのは酷かもしれない。コース適性と鞍上(横山典弘騎手が騎乗予定)の腕で、地力の差をどこまでカバーできるか。