G1特集 第79回 皐月賞G1特集 第79回 皐月賞

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サートゥルナーリア 無敗のクラシック制覇を目指す

サートゥルナーリア
ホープフルSを快勝したサートゥルナーリア

デビューからここまで3戦3勝。昨年末のホープフルS以来の休み明けとなるが、当初から予定されていたローテーションで順調に調整されている。半兄のエピファネイアやリオンディーズに比べてクセがなく、鞍上が操縦しやすそうなタイプ。それでいて推進力には迫力がある。前走も4枠から出てサッと好位につけての追走。最後の直線では馬込みから反応よく抜け出し、その後は流す余裕を見せてのゴールだった。中山芝2000mの適性は高く、多頭数でも問題なさそうだ。カギはまだ対戦がないライバルとの力関係。マークを振り切り、無敗でのクラシック制覇を目指す。

アドマイヤマーズ 2000mでも競り合いになれば

アドマイヤマーズ
朝日杯フューチュリティSを勝ったアドマイヤマーズ

昨年の朝日杯フューチュリティSを無敗で制した2歳牡馬王者。同レースで3着に下したグランアレグリアが、先週の桜花賞をレースレコードで優勝したことで本馬の評価も高まることだろう。前走共同通信杯で2着に敗れて連勝は止まったが、悲観することはない。東京芝1800mでの瞬発力勝負は、勝ち馬の方に適性があった。自身は1800mの距離で脚が止まったわけではない。父ダイワメジャー譲りのスピード・先行力、並んでの粘り強さは中山の方が生きるし、2000mも守備範囲と見る。好位で流れに乗り、競り合いの形に持ち込みたい。

ダノンキングリー 中山でも魅力な強烈な決め手

ダノンキングリー
共同通信杯を鮮やかに制したダノンキングリー

半兄にJBCスプリントを制したダノンレジェンドらがおり、ダート色が強い牝系。しかしながら本馬はここまで芝で3戦3勝。しかも、強烈な瞬発力を見せており、いい意味で異質に見える存在だ。前走共同通信杯ではアドマイヤマーズを、直線で内からズバっと差し切り優勝。展開的には本馬に向いたが、上がり3ハロン32秒9は強烈だった。2走前のひいらぎ賞では直線大外から豪快に3馬身半突き抜ける内容。勝ち時計も優秀で、中山でもパフォーマンスは落ちないかもしれない。本馬も無敗でのクラシック制覇がかかっており、その可能性は十分ある。

メイショウテンゲン 重馬場で弥生賞を制覇

前走弥生賞では10頭立てで8番人気だったが、低評価に反発して優勝。重賞初勝利を飾った。2走前のきさらぎ賞5着のレース内容を考えると想像しにくい走りで、重馬場やペースによる恩恵はかなりあったように感じる。ラストドラフトが初めてハナに行く展開ながら、ペースがあまり緩まず、息を入れにくいラップになった。少し早めに動いたニシノデイジーらも失速したことで、差しが決まったようだ。血統的には良馬場の芝でも全く問題ないので軽視は危険だが、相手関係なども考慮すると、今回も高い評価はしにくい。

シュヴァルツリーゼ 強いメンタルが光る素質馬

弥生賞ではスタートしてすぐに挟まれたことで、やや離れた後方2番手からの追走となった。結果的には前が潰れる展開となったが、勝ち馬より2着の本馬の方が苦しいレースだった。4コーナーではブレイキングドーンが外に膨れたあおりを受け、本馬もかなり外に振られた。それでも最後の直線は凄い迫力の伸びを見せてくれた。浅いキャリアを感じさせない強いメンタルも持っていると言えるだろう。牝系の血統が重く、時計が速い決着は課題。距離ももっと延びたほうがいいかもしれない。しかし、ポテンシャルは高く、将来性も込みで注目したい馬だ。

ヴェロックス 若葉Sを3馬身差で完勝

ヴェロックス
若葉Sから頂点を目指すヴェロックス

前走若葉Sではスローペースを3番手から追走。楽な手ごたえで最後の直線に入ると、残り100mで抜け切り完勝した。重賞に比べればメンバーは落ちるが、良血馬ワールドプレミアを3馬身突き放しておりインパクトは十分。時計的にもかなり強い内容だった。今回、相手は強くなるが、五分以上に戦えてもおかしくない。シュヴァルツリーゼ同様、母父がMonsun。本馬はコンスタントにメンバー中最速の上がりをマークしているが、3ハロン33秒台を記録したことがない。このあたりは血統が影響している可能性があり、少し時計がかかる馬場になった方がいいだろう。

アドマイヤジャスタ 堅実な末脚で上位を狙う

今年初戦はすみれSに出走。スローペースを中団から追走。最後の直線では先に抜けたサトノルークスを懸命に追いかけたが、脚色が変わらず2着に終わった。力負けではないものの、皐月賞に向けては裏街道といえるローテーションだ。もしかすると陣営には2400mの日本ダービーの方に大きく意識があるのかもしれない。それでも昨年末のホープフルSでは2着。サートゥルナーリアには完敗だったが、2番手追走から力を出し切ることができた。デビュー以来、連対を外しておらず堅実なタイプでもある。今回も大崩れはなさそうだ。

ファンタジスト 相手強化でどこまで

前走スプリングSは1枠スタートから、道中はインの中団で折り合いがついた。4コーナー手前で外に持ち出されて前へ進出。結果的には勝ったエメラルファイトを追いかける形で最後の直線に入った。坂を駆け上がってからグイと伸びており、惜しい内容での2着。懸念された距離延長は問題なかったし、2000mにも対応できそうな印象だ。ただ、相手はさらに強くなる。朝日杯FSではアドマイヤマーズに完敗しており、同馬レベルの底力を持つ馬が他にも出てくる。まともに勝負しては厳しそうなので、うまい立ち回りでチャンスをうかがいたい。

サトノルークス 4戦3勝の良血馬

昨年9月にデビューし、ここまで4戦3勝の成績。順調に勝ち鞍を重ねているが、ゆったりとしたローテーションで重賞は今回が初めてとなる。1戦ごとにレース内容は良化。前走すみれSは2番手追走から抜け出して優勝。アドマイヤジャスタの追撃を振り切っており、重賞でも勝ち負けできる力はもっていると言える。ただ、今回は中山芝2000mで多頭数。レースの展開も読みにくく、タフな力が要求される。これまでにない厳しい競馬で、相手も強くなる。良血馬ではあるが、それらの課題を全部跳ね返すのは容易ではない。ダービーにつながる内容であれば十分収穫という気もする。

ランスオブプラーナ 毎日杯を逃げ切るもここでは

近年の毎日杯の優勝馬にはブラストワンピースやアルアイン、キズナなど、G1級の馬もたびたび出ている。ただ、それらの馬は明確に同レースを強い内容で勝っていた。その観点から考えると、本馬の皐月賞における勝算はかなり厳しい。前走は1枠スタートからハナを切り、スローペースに落として逃げ切ったという内容。相手関係に恵まれたこともあり、勝ち時計は平凡だった。デビュー以来、【3.2.1.0】という安定した成績。まだ底を見せておらず、相手なりに走れるタイプという可能性もあるが、果たしてどこまで通用するか。