G1特集 第77回 皐月賞G1特集 第77回 皐月賞

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ファンディーナ 69年ぶりの快挙達成なるか

ファンディーナ
フラワーCを圧勝したファンディーナ

衝撃のデビュー戦からレースを重ねるごとに強さを見せる注目の超新星。前走フラワーCでは能力の違いを示す走りを見せ、5馬身差で重賞初制覇を飾った。次走は桜花賞ではなく、皐月賞を選択。おそらく中3週でローテーションを組めることと、中距離である点が決め手となり出走に踏み切ったのだろう。とはいえ、牡馬が相手となる伝統のクラシック。リスクや未知な部分は当然ある。それでも、すべて克服し勝利できる力があるのは確か。期待や楽しみの方が大きいと言える。牝馬として勝利すれば69年ぶりの快挙。偉業達成に向けて出陣する。

ペルシアンナイト 素質はG1級で、2000mに挑む

ペルシアンナイト
アーリントンCを好時計で快勝したペルシアンナイト

前走アーリントンCでは単勝1.9倍の人気に応えて、豪快な差し切り勝ち。3馬身抜ける完勝で、勝ち時計も非常に優秀だった。シンザン記念3着の敗因が道悪であり、良馬場ならば相当な力を持っていると見て間違いない。NHKマイルCへ行けば有力候補の存在であり、つまりはG1級の器。今回問題となるのは距離であり、それを克服できれば突き抜ける可能性を秘めている。父がハービンジャーなので、中距離がベストといっても不思議でない血統。コーナーが4回の中山も合うはず。良馬場でレースできれば、非常に楽しみだ。

スワーヴリチャード 近年有力のローテーションで勝利を目指す

スワーヴリチャード
共同通信杯を制したスワーヴリチャード

半兄に14年きさらぎ賞2着のバンドワゴンがいる血統。本馬も3戦目で東スポ杯2歳Sを2着と好走。年明け初戦の共同通信杯ではラスト200mから鋭く抜け出す快勝で、重賞初制覇を飾った。その後は早々にトライアルを使わず、本番へ直行することを表明。昨年優勝したディーマジェスティをはじめ、近年は同様のローテーションで結果を出している馬が多く、それほど不安にはならない。使われるごとにレースぶりに進境を見せ、さらなる成長は当然期待できるだろう。中山コースが初経験となる点や、未対戦馬との力関係がカギになるだろう。

カデナ 決め手鋭いディープインパクト産駒

カデナ
弥生賞を苦しいところから差し切ったカデナ

前走弥生賞では前半1000m通過が63秒2というかなりのスローペース。逃げたマイスタイルが2着に粘る展開で、本馬としてはやや苦しい展開だったが、直線外からしっかりと差し切り勝利した。時計的にレベルの高さを示したレースではないが、着差以上に内容はあったし、叩かれての上積みも当然期待できるはずだ。ディープインパクト産駒らしい、鋭い瞬発力が最大の持ち味。デビューからここまで5戦し、すべて上がり最速をマークしている。終いは堅実だが、今回は多頭数の競馬。勝利するには道中のレース運び・立ち回りがカギとなる。

ウインブライト 渾身の仕上げでスプリングSを優勝

ウインブライト
スプリングSで名乗りを上げたウインブライト

前走スプリングSは5番人気の評価だったが、中団より後ろの追走から最後の直線で鋭く脚を伸ばして優勝。重賞初制覇を飾った。昨年の朝日杯FSを勝ったサトノアレスが休み明けではあったが、レース全体のレベルとしてはまずまずのものがあった。ただ、本馬は馬体重がマイナス12キロ。スプリングSを目標に、かなり仕上げてきた印象で、これ以上の上積みがあるかどうかが微妙なところだ。まずは状態面をキープすることが重要だろう。中山は巧者で、距離延長も血統的に問題ない。善戦以上の走りも十分可能だろう。

レイデオロ 無傷の3連勝だが、休み明け

昨年2つの2歳G1を制覇した藤沢和雄厩舎が送り出す、別の素質馬。近親に活躍馬が多数いる良血馬であり、その資質をここまでに十分示している。デビューから無傷の3連勝でホープフルSを制覇。鋭い反応と決め手で、中山芝2000mの重賞を勝っている点が強みだ。ただ、その後は体調を崩した。予定したはずのトライアルを使うことができず、今回ぶっつけの本番となる点は大きな誤算だろう。現時点では図抜けたライバルは不在で、かなり混戦が予想されるが、まずは自身の能力を100%引き出せないと勝算は薄いだろう。

アウトライアーズ 上位人気と力の差はない

前走スプリングSでは勝ち馬のウインブライトとほぼ同じ位置からの競馬。勝負どころでの反応はやや劣ったが、最後の直線での伸びはしぶとく馬群を割って2着に入った。休み明けを考えればまずまずの競馬であり、叩かれての上積みもあるだろう。昨年11月の百日草特別では2着のカデナとは、ハナ差の3着。未勝利勝ちが中山芝2000mであり、強い内容であったことも強調できる。今回、上位人気が予想される馬とは、力の差がほとんどないと言えるだろう。これまで大崩れがなく、G1の舞台でも堅実な走りが見られそうだ。

アルアイン 毎日杯で重賞初制覇

ディープインパクト産駒で、デビュー戦の京都芝1600mを鮮烈な競馬で勝利している。次走の千両賞は重馬場で勝ち2勝目を挙げたが、本質的には良馬場の方がいいタイプだろう。シンザン記念で6着と崩れたのは、道悪の影響が大きかったと考えたい。同厩舎のペルシアンナイトと同じだ。前走毎日杯では早目に動き、サトノアーサーの追撃を押さえて重賞初勝利を飾った。中距離も大丈夫そうだし、自在な立ち回りができる。初の中山芝2000mも問題なく対応できそうだ。未対戦馬が多く、力関係がカギだが、素質はここでもヒケは取らない。

サトノアレス 変わり身を見せたい2歳王者

前走スプリングSはスタートがひと息で後方からの追走。勝負どころでは上位馬と近い場所から動いたが、差し届かず4着に終わった。それでも上がり3ハロンは勝ち馬たちと並んで最速タイ。2歳王者として見せ場は作った。朝日杯FSを勝った時が直線大外から一気の差し。6番人気ではあったが、力でもぎ取った勝利であることは間違いない。ただ、その前に勝ったベゴニア賞の内容を見ると、コーナーが2回で、直線が長いコースがベストかもしれない。中山芝2000mでも終いの爆発力を活かせるかどうかが課題だ。

アメリカズカップ きさらぎ賞優勝もここでは

例年、牡馬クラシックすべてに直結するきさらぎ賞を優勝。圧倒的1番人気であったサトノアーサーの追撃を振り切り、重賞初制覇を飾った。それよりも前にオープン特別の野路菊Sを勝っている馬ではあったが、前走は道悪や展開の影響が多分にあったと思われる。マイルのG1であった朝日杯FSは度外視したいところだが、クラシックを勝つような馬は、普通大きくは負けない。きさらぎ賞後、トライアルを使わずに、本番直行となったため未知な面がある。相手も強くなるし、良馬場のG1で確実に通用するかと言われれば微妙なところだ。