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牡馬クラシックの第一弾。今年も、例年通り3回中山の最終週に行われる。今開催は前半2日間でAコースが使用され、後半6日間でBコースが使用される。この点も例年と変わらない。馬場はイタリアンライグラスによるオーバーシード。JRAの公式発表によると、全体的に良好な馬場状態とのこと。
先週末は天候が悪く、特に中山は馬場が悪かった。ダートは水が浮くほどの不良馬場で、芝も日曜日は重馬場だった。それに伴い時計もかなりかった。馬場が回復し、今週末に雨が降らなければ時計は戻るだろうが、実際にはチェックが必要となるだろう。なお、過去10年の皐月賞平均タイムは1分59秒6(11年の東京開催は除く)。良馬場で行われれば、2分00秒は切ってくる可能性が高い。
スタート地点は4コーナーを曲がり終えたホームストレッチの右端。一度ゴール板前を通過して、内回りコースを1周する。最初の1コーナーまでの距離は約400m。1〜2コーナーの中間までは上り坂。向正面の直線は平坦。3〜4コーナーはスパイラルカーブで、緩い下り坂になっている。最後の直線距離は310m。これは中央場所の直線距離としては最も短く、ローカルに近いコース形態だ。4コーナーを回り終えてから、ギアを上げて追い出したのではとうてい間に合わない。残り600m地点が3コーナー過ぎとなるので、カーブで加速する必要がある。コーナリングのうまさを伴う瞬発力、そして最後の急坂を駆け上がる底力が要求される。
中山開催時に限る過去10年の脚質傾向は、逃げ馬が【2.0.1.8】、先行馬が【1.4.2.24】、差し馬が【6.2.5.62】、追い込み馬が【0.3.1.38】となっている。コース形態上、追い込み馬が勝ち切るのは相当厳しい。逃げ切り勝ちを果たしたのは07年ヴィクトリーと08年キャプテントゥーレで、ともに7番人気。14年は8番人気のウインフルブルームが3着に粘っており、伏兵馬が好走している。人気を背負った馬が逃げるケースは少ないながらも、決して侮れない。
勝ち馬は差しが多く、勝率は先行馬よりかなりいい。ただ、連対率と複勝率は先行馬が優勢だ。総合的には先行・差しが互角と言える。小回りコースではあるが、差し馬も十分に勝負になるし、好位追走にこだわる必要はない。
中山芝2000mは一般的に内枠有利だが、皐月賞ではその傾向があてはまらない。過去10年(中山開催のみ)の枠順成績を見ると、勝率トップが8枠で【3.2.1.20】という成績。昨年はディーマジェスティが豪快に差し切りを決めた。7枠も【2.1.1.22】で勝率が高い。桜花賞同様、外枠が好調の傾向だ。激しい展開になりやすいので、内々で揉まれるよりも外目からライバルの動きを見ながら動ける点がメリットなのかもしれない。1〜4枠はほぼ互角で、勝ち馬はそれぞれ1頭出ている。